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コンビニの人手不足はなぜ深刻?5つの原因と明日からできる解決策を徹底解説
目次
「深夜のワンオペ」「人手不足による突然の閉店」など、今や社会問題ともいえるコンビニの人手不足。なぜこれほどまでに状況は深刻化しているのでしょうか。
結論から言えば、この問題は単なる労働人口の減少だけでなく、「仕事はきついのに時給が低い」というイメージや「複雑化する業務内容」、そして「人件費の高騰による経営圧迫」といった複数の要因が複雑に絡み合った結果です。
この記事では、従業員が足りている店舗はごくわずかという衝撃的なデータも交えながら、コンビニ業界が直面する人手不足のリアルな実態を解説します。その上で、業界が抱える5つの根本原因を深掘りし、店舗オーナー、本部、そしてテクノロジー活用という多角的な視点から、明日から実践できる具体的な解決策を徹底的にご紹介します。
最後まで読めば、コンビニ人手不足問題の全体像が掴め、あなたの立場で何をすべきか、そのヒントが必ず見つかります。
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1. データで見るコンビニ人手不足の深刻な実態

私たちの生活に欠かせない社会インフラとなったコンビニエンスストア。しかし、その便利なサービスの裏側で、人手不足は危機的な状況にまで陥っています。ここでは、各種調査から明らかになったデータを基に、コンビニ業界が直面する人手不足の深刻な実態を客観的に解説します。
1.1 従業員が足りている店舗はわずか6%
コンビニの人手不足の深刻さを最も端的に表しているのが、現場のオーナーの声です。経済産業省が2018年度に実施した調査によると、「従業員が十分に足りている」と回答したオーナーは、全体のわずか6%に過ぎませんでした。 これに対し、「従業員が不足している」と回答した割合は61%にものぼり、多くの店舗が慢性的な人員不足の中で運営されている実態が浮き彫りになりました。
この調査から数年が経過した現在も、少子高齢化による生産年齢人口の減少という社会構造的な問題は変わらず、人手不足は依然としてコンビニ業界全体の大きな課題となっています。
| 従業員の充足状況 | 回答割合 |
|---|---|
| 十分に足りており、何かあっても対応できる | 6% |
| おおむね足りているが、急な欠勤などがあると対応が難しい | 33% |
| 不足しており、オーナー自身が長時間勤務したり、家族に手伝ってもらったりして、なんとか運営している | 61% |
※経済産業省「コンビニ調査2018」を基に作成
1.2 24時間営業の維持が困難に
人手不足は、コンビニの代名詞ともいえる「24時間営業」のビジネスモデルそのものを揺るがしています。 特に深夜帯は働き手の確保が難しく、オーナー自らが穴埋めをするケースが後を絶ちません。 過去には、人手不足を理由に営業時間を短縮した店舗に対し、本部が契約解除や違約金を求める事態に発展し、社会的な注目を集めました。
こうした状況を受け、世論の高まりや政府の働きかけもあり、コンビニ各社は時短営業の容認へと方針を転換し始めています。 セブン-イレブンやファミリーマートといった大手チェーンでも、深夜休業の実証実験や、本部の合意を条件に時短営業を認める動きが広まっており、「24時間営業」はもはや絶対的なものではなくなってきているのが現状です。
1.3 オーナーや既存スタッフの長時間労働が常態化
従業員が確保できないことによる負担は、店舗の責任者であるオーナーとその家族、そして既存のスタッフに直接のしかかります。経済産業省の調査では、85%のオーナーが「週休1日以下」で勤務しているという驚くべき実態が明らかになりました。 内訳を見ると、「週1日未満」が66%と大半を占めており、休みなく働き続けているオーナーが非常に多いことがわかります。
また、オーナー自身の1日の店頭対応時間は、「12時間以上」が29%、「6時間以上12時間未満」が50%にのぼります。 人員が不足する深夜帯のシフトにオーナー自らが入らざるを得ない状況が、このような長時間労働の常態化を招いているのです。 この過酷な労働環境は、オーナーの心身を疲弊させるだけでなく、店舗運営の質の低下や後継者不足にもつながる深刻な問題となっています。
2. コンビニが人手不足に陥る5つの根本原因
私たちの生活に欠かせないコンビニエンスストア(以下、コンビニ)が、深刻な人手不足に直面しています。その背景には、単一の理由ではなく、社会構造の変化から店舗経営の課題まで、複数の原因が複雑に絡み合っています。
2.1 原因1:社会構造の変化による労働人口の減少
日本全体が直面している少子高齢化は、コンビニ業界の人手不足の最も根本的な原因です。 労働力の中心となる生産年齢人口(15~64歳)は長期的に減少傾向にあり、働き手の絶対数が減っています。 特に、これまでコンビニの主な働き手であった学生や若年層の人口が減少していることは、業界にとって大きな打撃となっています。
地方ではその傾向がさらに顕著で、若者が都市部へ流出することで、高齢者が主な労働力とならざるを得ない店舗も少なくありません。 このように、社会構造の変化という大きな波が、コンビニの採用活動を困難にしているのです。
2.2 原因2:「仕事がきつい割に時給が低い」というイメージ
「コンビニの仕事は、業務量の多さに比べて時給が見合わない」というネガティブなイメージが広く定着していることも、人手不足の大きな一因です。 実際、コンビニスタッフの募集時給は、他のアルバイト職種と比較して低い水準にあることが多く、最低賃金に近い金額で募集されているケースも少なくありません。
後述するように業務が多様化・複雑化しているにもかかわらず、待遇面の改善が追いついていないのが現状です。 その結果、求職者からは「もっと時給の良い他の仕事を選びたい」と敬遠されがちになり、応募者が集まりにくい状況を生み出しています。
2.3 原因3:レジ打ちだけじゃない!複雑化・多様化する業務内容
かつてのコンビニは商品の販売が主な業務でしたが、現在ではその役割が大きく変化し、業務内容が驚くほど多様化・複雑化しています。 この業務負担の大きさが、スタッフの定着を妨げる一因となっています。
現在のコンビニスタッフが担う主な業務には、以下のようなものがあります。
- レジ関連業務:現金会計、各種キャッシュレス決済、ポイントカード対応、公共料金の支払い代行、宅配便の受付・引渡し、各種チケットの発券など
- 店内調理業務:淹れたてコーヒーの提供、ホットスナック(唐揚げやフランクフルトなど)の調理・補充、おでんの仕込みなど
- 商品管理業務:商品の品出し・陳列、在庫管理、発注、雑誌の返品作業など
- 清掃業務:店内、トイレ、駐車場、各種什器の清掃など
- その他:各種キャンペーンの説明・対応、コピー機やATMの管理など
これらの多岐にわたる業務を限られた人数でこなさなければならず、覚えるべきことが多いという負担感から、離職につながるケースも少なくありません。
2.4 原因4:深夜・早朝シフトと働き手のニーズのミスマッチ
24時間営業を維持するためには深夜・早朝のシフトが不可欠ですが、この時間帯の働き手を確保することが特に困難になっています。 学生や主婦といった主な働き手は、生活リズムの観点から日中の勤務を希望する傾向が強く、深夜・早朝の勤務は難しいのが実情です。
人手が足りない時間帯を埋めるため、既存の従業員に無理なシフト変更や残業をお願いせざるを得ない状況も発生します。 このような負担の増加は従業員の不満につながり、結果として離職率を高め、さらなる人手不足を招くという悪循環に陥っています。
2.5 原因5:売上減少と人件費高騰による経営圧迫
店舗オーナーの視点では、経営環境の厳しさも人手不足に直結しています。 具体的には、「売上の伸び悩み」と「人件費の高騰」という二つの問題が経営を圧迫しています。
| 経営を圧迫する要因 | 具体的な内容 |
|---|---|
| 売上の伸び悩み |
国内の店舗数が飽和状態にあり、コンビニ同士の競争が激化しています。 さらに、ドラッグストアやスーパーマーケットも食品や日用品の取り扱いを強化しており、異業種との競争も厳しさを増しています。 |
| 人件費の高騰 |
全国的な最低賃金の上昇に伴い、人件費は年々増加しています。 人手不足を解消するために時給を上げたくても、売上が伸び悩む中で人件費を増やすことは、オーナーにとって大きな経営リスクとなります。 |
この結果、多くの店舗では待遇を改善して求人の魅力を高めることができず、人材確保が後手に回ってしまっているのです。 利益確保が難しく、オーナー自身の長時間労働でカバーしているケースも少なくありません。
3. 【立場別】コンビニの人手不足を解消するための具体的な対策

コンビニの人手不足は、単一の原因ではなく複数の要因が複雑に絡み合って発生しています。そのため、その解決には店舗、本部、さらには業界全体といったそれぞれの立場から、多角的にアプローチすることが不可欠です。ここでは、それぞれの立場ですぐに実践できる具体的な対策から、中長期的に取り組むべき課題までを網羅的に解説します。
3.1 店舗オーナーが今すぐ取り組める対策
まずは、店舗の裁量で比較的迅速に着手できる対策です。新たな人材を確保する「採用」と、今いるスタッフの満足度を高め離職を防ぐ「定着」の両面から、働きやすい環境を整えることが重要になります。
3.1.1 求人ターゲットを広げる(シニア・主婦・外国人)
これまでコンビニの働き手の中心とされてきた若者やフリーター層だけに目を向けていては、労働人口が減少する中で人材を確保するのはますます困難になります。 そこで、これまで積極的に採用してこなかった層へターゲットを広げることが、有効な一手となります。
具体的には、シニア層、主婦・主夫層、そして外国人労働者などが新たな担い手として期待できます。 それぞれの層が持つ特性やニーズを理解し、それに合わせた働き方を提案することが採用成功の鍵となります。
| ターゲット層 | 主なメリット | 採用・定着のポイント |
|---|---|---|
| シニア層 |
・丁寧な接客が期待できる ・早朝シフトなどに対応しやすい ・豊富な社会人経験 |
・短時間勤務の希望に対応する ・レジ操作など、覚える業務を絞り込む ・健康面に配慮したシフトを組む |
| 主婦・主夫層 |
・日中の安定した労働力となる ・コミュニケーション能力が高い傾向 |
・扶養内勤務の希望に配慮する ・子どもの急な発熱など、突発的な休みに対応できる体制を整える ・平日昼間の短時間シフトを用意する |
| 外国人材 |
・深夜帯の労働力として期待できる ・多言語対応でインバウンド需要に応える ・労働意欲が高い人材が多い |
・在留資格を必ず確認する ・業務マニュアルを多言語化・図式化する ・文化や習慣の違いを理解し、尊重する姿勢を示す |
3.1.2 SNSやリファラル採用など募集方法を多様化する
求人広告を出すだけでは、他の多くの店舗の中に埋もれてしまいがちです。 そこで、従来の方法に加えて、より能動的に人材へアプローチする手法を取り入れることが重要です。
例えば、X(旧Twitter)やInstagramなどのSNSを活用し、お店の雰囲気やスタッフの仲の良さを発信することで、親近感を持ってもらい応募につなげる方法があります。 また、既存のスタッフに友人や知人を紹介してもらう「リファラル採用」は、ミスマッチが少なく定着率が高いというメリットがあります。紹介してくれたスタッフへのインセンティブを用意することで、制度の活性化が期待できます。
3.1.3 働きやすい環境づくり(柔軟なシフト、待遇改善)
人材の定着には、スタッフが「ここで働き続けたい」と思える環境づくりが欠かせません。 特に、シフトの柔軟性は重要な要素です。 週ごとや2週間ごとの希望シフト制を導入したり、「1日2時間から」といった短時間勤務を可能にしたりすることで、多様な働き方のニーズに応えることができます。
また、時給の引き上げが難しい場合でも、待遇改善は可能です。 交通費の全額支給、能力に応じた昇給制度の明文化、有給休暇の取得推奨、ミニボーナスの支給など、スタッフの貢献に報いる仕組みを整えることがモチベーション向上につながります。 定期的な面談の実施や、日頃からの感謝の言葉かけといったコミュニケーションも、良好な人間関係を築き、離職率を低下させる上で非常に重要です。
3.2 コンビニ本部・業界全体で取り組むべき対策
店舗オーナーの努力だけでは解決が難しい構造的な問題も存在します。フランチャイズ本部や業界全体が一体となって、より大きな視点での改革を進めることが求められます。
3.2.1 フランチャイズ契約やロイヤリティの見直し
多くのコンビニはフランチャイズ契約によって運営されており、加盟店の経営は本部の意向に大きく左右されます。 特に、売上から仕入原価を引いた「売上総利益」に対して一定率を支払うロイヤリティの仕組みは、人件費が高騰する中でオーナーの経営を圧迫する一因となっています。 利益確保が難しくなると、人件費を十分にかけられず、結果として人手不足が悪化するという悪循環に陥ります。
本部には、加盟店の持続可能な経営を支えるため、現代の経済状況に合わせたロイヤリティ体系の見直しや、深夜営業に対する奨励金の増額といった支援策が求められます。
3.2.2 省人化・無人化店舗の本格導入支援
テクノロジーを活用した省人化・無人化は、人手不足の切り札となり得ます。 深夜帯のみ無人営業を行うハイブリッド店舗や、AIカメラとセンサーで決済までを自動化するウォークスルー型の店舗などが実用化され始めています。 しかし、これらの導入には高額な初期投資が必要となるため、個々の加盟店の判断だけでは導入が難しいのが現状です。 そこで、本部が主体となり、導入コストの一部を補助したり、リースプランを提供したりするなど、加盟店が導入しやすい環境を整備することが不可欠です。
3.2.3 業界全体のイメージアップ戦略
「仕事がきつい割に時給が低い」というネガティブなイメージは、コンビニ業界が人材を獲得する上での大きな障壁となっています。 このイメージを払拭し、コンビニで働くことの魅力を社会に広く伝えていく必要があります。業界団体や大手チェーンが連携し、社会インフラとしての役割や、多様な人材が活躍できる職場であることをアピールする広報活動を展開することが期待されます。
また、優れた接客を行うスタッフや、働きやすい環境づくりに成功している店舗を表彰する制度なども、業界全体のイメージ向上と従業員のモチベーションアップに繋がるでしょう。
3.3 テクノロジー活用による人手不足解消策
ITやAIなどのテクノロジーは、採用や定着といった人的なアプローチと並行して進めるべき重要な対策です。業務の自動化・効率化によって、少ない人数でも店舗を円滑に運営することが可能になります。
3.3.1 セルフレジ・キャッシュレス決済の導入
セルフレジの導入は、レジ業務にかかるスタッフの負担を大幅に軽減します。 お客様自身が会計を行うことで、スタッフは品出しや清掃、丁寧な接客といった他の業務に時間を割くことができるようになります。 大手コンビニ各社もセルフレジの全店導入を進めるなど、省人化の柱として位置づけています。 さらに、キャッシュレス決済を推進することで、現金管理の手間や時間を削減でき、防犯上のリスクも低減できます。
3.3.2 AIによる需要予測・発注業務の自動化
発注業務は、オーナーの経験や勘に頼ることが多く、時間のかかる負担の大きい作業です。ここにAIを活用することで、業務を大幅に効率化できます。天候、曜日、近隣のイベント情報、過去の販売実績といった膨大なデータをAIが分析し、最適な発注量を自動で算出します。これにより、発注業務の時間を短縮できるだけでなく、食品ロスの削減による利益改善も期待できます。
3.3.3 シフト作成ツールの導入による管理業務の効率化
スタッフの希望やスキル、労働時間の上限などを考慮しながらシフトを組む作業は、非常に複雑で時間がかかります。 シフト作成ツールやアプリを導入することで、これらの条件を基に最適なシフト案を自動で作成することが可能です。これにより、オーナーや店長の管理業務の負担が軽減され、スタッフとのコミュニケーションや店舗運営の改善といった、より付加価値の高い業務に時間を使うことができるようになります。
4. 人手不足の先にあるコンビニの未来とは?

深刻な人手不足は、コンビニ業界にとって大きな試練であると同時に、これまでのビジネスモデルを変革し、新たな価値を創造する絶好の機会でもあります。テクノロジーの進化と社会構造の変化に対応する形で、コンビニは単なる「便利な店」から、より多様で重要な社会的役割を担う存在へと進化していくでしょう。
ここでは、人手不足の先にあるコンビニの未来像を「地域インフラとしての役割」と「テクノロジーによる店舗革命」という2つの側面から探ります。
4.1 地域インフラとしての役割の再定義
コンビニが日本全国津々浦々に存在するその網羅性を活かし、地域社会に不可欠なインフラとしての機能を一層強化していく未来が予測されます。 これまでの商品販売や各種サービスの提供に加え、地域住民の生活をより深く支える拠点としての役割が期待されているのです。
4.1.1 「買い物弱者」を支える移動販売・宅配サービス
高齢化や過疎化が進む地域では、近隣にスーパーがなく、日常の買い物に困難を抱える「買い物弱者」が増加しています。こうした課題に対し、コンビニ各社は移動販売サービスを強化しています。 これは、食料品や日用品を積んだ専用車両が公民館や住宅地などを巡回するもので、顧客にとっては近場で手軽に買い物ができるだけでなく、スタッフとの会話が生まれるなど、地域コミュニティの活性化にも繋がっています。
今後はドローンなどの新しい技術を活用した迅速な商品配達も視野に入り、コンビニが地域のラストワンマイルを支える重要な役割を担うことになります。
4.1.2 行政サービス・地域コミュニティの拠点化
すでに住民票の写しや印鑑証明書の取得など、一部の行政サービスを担っているコンビニですが、将来的にはその範囲がさらに拡大する可能性があります。 例えば、マイナンバーカード関連の手続きや各種申請のサポートなど、役所の窓口機能を一部代行する拠点としての役割です。また、イートインスペースを活用し、地域の高齢者向けのサロンや子供たちの交流の場として開放するなど、地域住民が集うコミュニティハブとしての機能も期待されています。
4.1.3 「ラストワンマイル」を担う物流拠点へ
EC市場の拡大に伴い、宅配便の取り扱いが増加していますが、今後はさらに一歩進んで、コンビニが地域物流の最終拠点(ラストワンマイル拠点)となる未来が考えられます。 例えば、ECサイトで購入した商品を店舗で受け取るだけでなく、地域の配送ロボットへの商品中継地点となったり、近隣住民へのシェアリングサービスの受け渡し場所として活用されたりするなど、物流ネットワークの重要な結節点としての役割です。
セブン&アイ・ホールディングスは、AIを活用した配送コントロールなどを盛り込んだ「ラストワンマイルDXプラットフォーム」の構築を掲げており、こうした動きは今後加速していくでしょう。
4.2 完全無人店舗の普及と新たなサービスの創出
人手不足への直接的な解決策として、テクノロジーを活用した省人化・無人化店舗の導入が急速に進んでいます。 これは単なる人員削減に留まらず、顧客体験の向上や新しいビジネスモデルの創出にも繋がる大きな変革です。
4.2.1 テクノロジーが実現するストレスフリーな買い物体験
ウォークスルー型の無人店舗では、顧客は専用アプリで入店し、商品を手に取って店を出るだけで自動的に決済が完了します。 JR高輪ゲートウェイ駅に設置された「TOUCH TO GO」などがその代表例で、レジ待ちのないスムーズな買い物体験を提供します。 また、店内に設置されたAIカメラやセンサーは、顧客の動線や購買行動を分析し、よりパーソナライズされた商品提案や効果的な棚割りを実現します。これにより、顧客は欲しいものをすぐに見つけられるようになり、満足度の高い買い物体験が可能になります。
4.2.2 大手コンビニ各社の取り組み事例
国内の大手コンビニチェーンも、人手不足に対応すべく、省人化・無人化に向けた実証実験や店舗導入を積極的に進めています。 各社の取り組みにはそれぞれ特徴があり、未来のコンビニの形を模索しています。
| コンビニチェーン | 主な取り組み | 特徴 |
|---|---|---|
| セブン-イレブン | 省人型実験店、ネットコンビニ「7NOW」の全国展開 | セミセルフレジの導入による省力化を図りつつ、最短30分で商品を届ける宅配サービスを強化し、リアルとデジタルの両面から利便性を追求しています。 |
| ファミリーマート | 無人決済店舗 | 無人決済店舗の実証実験を実施。 |
| ローソン | 深夜帯の無人運営実証実験、アバター接客 | 深夜など特定の時間帯に無人営業を行う実証実験を実施しました。 また、遠隔地のスタッフがアバターを通じて接客を行う「グリーンローソン」など、テクノロジーと人の温かみを融合させた新しい店舗形態を模索しています。 |
4.2.3 店舗運営のDX化と新たなビジネスモデル
無人店舗の普及は、店舗運営のあり方を根本から変えるデジタルトランスフォーメーション(DX)を加速させます。AIによる需要予測や発注の自動化、電子棚札による価格変更の効率化などが進むことで、従業員はより付加価値の高い業務に集中できるようになります。
さらに、店舗から得られる膨大なデータを活用し、新たなビジネスが生まれる可能性もあります。例えば、日中は無人店舗として営業し、客足の少ない夜間はネットスーパーの配送拠点やダークストアとして活用するなど、一つの空間を時間帯によって使い分けるハイブリッドなビジネスモデルも考えられるでしょう。
5. まとめ
本記事では、コンビニ業界が直面する深刻な人手不足の実態と、その背景にある5つの根本原因を解説しました。労働人口の減少という社会構造の変化に加え、「きつい割に時給が低い」というイメージ、業務の複雑化、深夜シフトの担い手不足、そして人件費高騰による経営圧迫が複合的に絡み合い、問題が深刻化していることがお分かりいただけたかと思います。
この課題を解決するためには、一つの特効薬はありません。店舗オーナーは、シニア層や主婦(主夫)、外国人材など求人ターゲットを広げ、働きやすい環境を整備することが急務です。同時に、コンビニ本部や業界全体がフランチャイズ契約の見直しや省人化技術の導入支援、イメージアップ戦略に取り組む必要があります。セルフレジやAIによる発注自動化といったテクノロジーの活用も、不可欠な一手となるでしょう。
人手不足は大きな危機ですが、見方を変えれば、コンビニが地域インフラとしての役割を再定義し、新たなサービスを生み出す変革のチャンスでもあります。オーナー、本部、そして私たち消費者が一体となってこの問題に向き合い、明日からできる対策を一歩ずつ実行していくことが、持続可能なコンビニの未来を築く鍵となるのです。
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