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Excelでのシフト作成を自動化する方法は?役立つ関数と作成方法

 

シフトを管理するためのソフトウェアとして、Excelは幅広く用いられています。Excelはさまざまな機能を搭載しているため、うまく活用すればシフト作成業務の一部を自動化できるのも強みです。しかし、「いまいちExcelを使いこなせていない」などと困っている方もいるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、Excelでシフト表を作成する具体的な方法を詳しく紹介します。基本的なシフト表を作成するのに役立つため、この機会にぜひ参考にしてみてください。より効率的にシフトを作成する方法も併せて解説します。

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Excelでシフトを自動作成するために覚えておきたい関数


必要な情報を盛り込んだシフト表をExcelで作成するには、関数の知識が不可欠です。シフト表の作成に使う主な関数には、以下のものがあります。いずれも基本的な関数であるため、この機会にマスターしましょう。

関数 機能
DATE 日付を出力する
WEEKDAY 日付に対応する曜日を数値で出力する※数値を文字列に変換するには書式設定が必要
COUNTA 何らかのデータが入力されているセルの個数をカウントする
COUNTIF 条件に適したデータが入力されているセルの個数をカウントする
SUM 指定範囲の数値を合計する
IF 指定した条件に合致しているか、していないかであらかじめ定めた結果を返す

他にもさまざまな関数が存在するものの、上記を覚えておけば基本的なシフト表は作成できます。

Excelでシフト作成を自動化する方法の一例


実際にExcelでシフト表を自動作成する方法を詳しく解説します。下記で紹介する手順に従って作成すれば、各スタッフの出勤日数や過剰人員・不足人員を自動で計算可能です。

ただし、必要なデータの入力までを自動化することはできません。Excelを使用した自動化には限界があることを知っておきましょう。

日付を入力する

日付の入力は以下の方法で自動化できます。今回は月間シフト表を作成する場合を例にして見ていきましょう。

1. 日付入力欄を作成する
2. シフト表の最上部に何月分か明記する(年 2023・月 8のようにセルを分ける)
3. 日付入力欄の最初のセルを選択する
4. 「=DATE(年を入力したセル番号,月を入力したセル番号,1)」と入力する
5. 日付入力欄の次のセルを選択する
6. 「=最初のセル番号+1」と入力する
7. オートフィルで月末までの日付を自動入力する

手順7のオートフィルは、基点のセルの右下に表示される四角形をクリックしてドラッグすることで可能です。月末までの日付を一括で入力できます。

日付に対応する曜日を入力する

日付入力欄が完成したら、対応する曜日を自動入力しましょう。曜日を自動入力する手順は以下の通りです。

1. 日付を入力したセルの横のセルを選択する
2.「=WEEKDAY(日付を入力したセル)」を入力する
3. オートフィルで月末まで自動入力する
4. 曜日を入力したいセルを月初めから月末までまとめて選択する
5. 右クリックする
6. セルの書式設定を選択する
7. 「表示形式」を選択する
8. 分類内の「ユーザー定義」を選択する
9. 種類に「aaa」または「ddd」と入力する
10. OKをクリックする

手順3まで完了した段階では、曜日に対応する数値が入力されている状態です。数値を文字列に変換するには、手順4以降の作業をして書式設定を変更する必要があります。

従業員のリストを入力する

日付を縦方向に入力している場合は横方向に、横方向に入力している場合は縦方向に従業員のリストを入力しましょう。

表の向きをどちらにしたほうが見やすいかは、作成するシフト表の種類や人数によって異なります。両方作成してみて使いやすい・見やすいと感じるほうを選ぶとよいでしょう。

従業員リストの隣または直下に出勤日数を出力する

リストが完成したら、各スタッフの出勤日数を出力するセルを作成しましょう。出勤日数を自動計算するにはCOUNTA関数もしくはCOUNTIF関数を使用し、以下の手順で作業します。

1. 出力用として作成したセルを選択する
2. 「COUNTA(C:C)」や「=COUNTIF(C:C,出勤)」などのように関数を入力する
3. オートフィルで全従業員分を作成する

出勤日にのみ「出勤」と記載している場合はCOUNTA関数を、全ての日付に「出勤」「休日」のように記載している場合はCOUNTIF関数を利用するのがおすすめです。

従業員リストの最下部などにシフトごとの人数を出力する

交代制勤務などで複数のシフトパターンがある場合は、シフトごとの出勤人数を出力する場所を作成しておきましょう。出力する手順は以下の通りです。

1. 出勤人数を出力するセルを選択する
2. 「=COUNTIF(5:5,早番)」などの関数を入力する

早番・中番・遅番のように複数のパターンがあるときは、関数内の条件を記載する部分を変更してそれぞれの出勤人数を取得しましょう。上記の例では、早番の人数を一括でカウントします。

出勤人数を計算する

出勤人数の合計を計算する必要がある場合は、出力先のセルを作成した上で以下の手順で自動計算しましょう。

1. 出力用として作成したセルを選択する
2. 「=SUM(計算範囲)」を入力する

計算対象のセルが連続している場合は、SUM関数を使用するとスムーズです。セルが分かれている場合は「=F1+G5+H7」のように手動で計算式を入力できます。

過不足数を計算する

特定の日付やシフトパターンの人員が足りているか可視化したいときは、過不足数を計算しましょう。計算手順は以下の通りです。

1. 必要人員数を入力するセル(「必要人数」など)を作成して必要な数値を入力する
2. 過不足数を出力するセル(「過不足数」など)を作成して選択する
3. 「=出勤数-必要人員数」の計算式を入力する

上記の作業をすると、出勤数が足りている場合は0か正の数が、足りていない場合は負の数が出力されます。

不足している日を可視化する

過不足数が数値で表示されているだけでは視認性が悪く、ひと目で見て分かりません。以下の手順で分かりやすくすることをおすすめします。

1. 過不足数を出力したセルの直下か真横に可視化用のセルを用意する
2. 「=IF(過不足数を入力したセル,<0,不足,””)」と入力する 上記の計算式は、過不足数の数値が負の数になっているところを「不足」として示すものです。数値だけでなく文字列でも確認できるようになり、見落としを防げるでしょう。

見やすいように整える

視認性を高めるために、条件付き書式を使って特定の文字列や数値を強調することをおすすめします。特定の曜日や出勤者数が不足しているところを目立たせるには、以下の作業を行いましょう。

1. 色分けしたいセルを範囲選択する
2. メニューから「ホーム」を選択する
3. 「条件付き書式」を選択する
4. 「セルの強調表示ルール」内の「文字列」を選択する
5. 強調したい文字列と書式を入力する
6. OKをクリックする

完了後は意図通りになっているか確認しましょう。ここまでの作業を終えたら、テンプレートとしてシートを保存します。

ヒューマンエラーによる削除や上書きでの消失を防ぐためにも、2箇所~3箇所に分けて保存しておくとよいでしょう。

必要な情報を入力する

最後に、従業員から提出されたシフトに基づいて出勤日や担当シフトなどの必要な情報を入力します。情報を入力すると自動で計算されるため、間違っていないかチェックしましょう。残念ながら、この入力作業の自動化はできません。

Excelでシフト作成を自動化するときの問題点


多くの企業で使用しているExcelは便利で使いやすいツールですが、いくつか弱点もあります。

ここでは、シフト表の作成で問題になりやすい3つのポイントを見ていきましょう。下記のポイントを致命的なものと感じる場合は、Excel以外の方法も検討することをおすすめします。

テンプレートを作成する手間がかかる

自社に合った独自のテンプレートを作成するには、見やすくレイアウトを整えたり関数を組み込んだりする手間が必要です。関数の使い方や挙動など、Excelに関する知識も必要です。

一度作成してしまえば使い回せますが、最初の作成に時間がかかるため、本来の業務で忙しいとそこまで手が回らないこともあるでしょう。場合によっては、必要最低限のシンプルなシフト表しか作れないかもしれません。

シフト提出・入力を自動化するのが難しい

Excelは表計算ソフトであるため、基本的に自動化できるのは「計算」です。必要人数や過不足数などの計算は自動化できますが、従業員のシフト提出やデータの入力まで自動化するのは無理があります。

手書きやメール、オンラインフォームなどで提出されたシフトを取りまとめ、Excelのテンプレートに入力する手間はどうしてもかかってしまいます。人数が多ければその分時間がかかり、思ったように効率化できない可能性があります。

ヒューマンエラーのリスクが高い

データ入力そのものは手動でしなければならないため、どうしてもヒューマンエラーは避けられません。単純な入力ミスや日付の見間違いをなくすには、担当者の入念なダブルチェックなどで対応する必要があります。

とはいえ、職場の規模によっては大きな負担になるでしょう。またシフト作成の担当者が変わり、前任者よりExcelの知識や技量が劣っている場合、新たなミスが起こる恐れもあります。

Excelでシフトを作成するときの問題を解決する方法


Excelでのシフト作成を自動化するのには限界があります。担当者の技量の問題もありますが、「そもそもExcelでは対応できないこと」を望んでいる場合、別の方法を考えなければなりません。そこで、次の2つの解決策を検討してはいかがでしょうか。

配布されているテンプレートを使用する

自社で独自のテンプレートを作るのが難しいなら、配布されているテンプレートを使用するとよいでしょう。Excelはユーザー数が多いため、便利で機能的なテンプレートがオンライン上でたくさん配布されています。使えそうなものがないかチェックしてみましょう。

もちろん、配布されているテンプレートが自社の事情にぴったり合うかは分かりません。むしろ、「かゆいところに手が届かない」ケースのほうが多いでしょう。複数のテンプレートを比較し、マッチするものを選んでください。

シフト自動作成ツールを導入する

希望シフトの収集やデータの入力作業まで自動化したいなら、思いきって「Excelからの脱却」を検討しましょう。

おすすめは、シフト作成業務に特化した「シフト自動作成ツール」です。専用ツールだけあり、希望シフトの提出やシフト表の作成、完成したシフトの共有などがスムーズになります。手入力する必要もなくなるため、ヒューマンエラーの防止にも有効です。

ひとくちにシフト自動作成ツールといっても、さまざまな商品が販売されています。強み・弱み・コストなどを吟味し、自社に合ったものを選びましょう。

これからシフト自動作成ツールを導入するならHRBEST


業務効率化を目的としてシフト自動作成ツールを検討しているなら、AIが強力にサポートしてくれる「HRBEST(ハーベスト)」をご検討ください。

HRBESTはシフト関連業務のほとんどを自動化できるだけでなく、条件に適合したシフトを自動で考案することも可能です。ここでは、HRBESTの魅力・強みを紹介します。

シフト提出から作成までをまとめて自動化

HRBESTを導入すると、日々のシフト作成業務は以下のように変わります。

・従業員が希望シフトをオンラインで提出する
・提出されたデータを自動で集約する
・各従業員のスキルや希望シフトを考慮したシフトを自動作成する
・完成したシフトをオンラインで共有する

従業員が提出したシフトを担当者が確認したり、完成したシフトを一人ひとりに共有したりする必要はなくなります。何らかの理由でシフトの調整が必要になったときも自動で再計算してくれるため、担当者の業務負荷は大きく軽減するでしょう。

各人のスキルを考慮したシフトを自動作成

シフトを作成するときには、各従業員のスキルを考慮しなければなりません。新人ばかりが集まれば業務が滞り、熟練者ばかりが集まれば教育・指導できる人が他のシフトにいなくなります。リーダー業務を担当できる従業員を全ての時間帯に配置しなければならない場合は、さらに考慮することが多くなるでしょう。

HRBESTを導入すれば、AIが各従業員のスキルやリーダー業務の可否を判断し、適切なシフトを考案してくれます。

法令対応もスムーズ

労働関連法令は定期的に改正されるため、シフト担当者や管理者は最新情報にアンテナを張っておく必要があります。しかしHRBESTがあれば安心です。クラウド型のシフト自動作成ツールなので、情報は常にアップデートされています。

労働関連法令の他、就業規則や勤務間インターバルなどの社内ルールにも対応できます。ルールに沿ったシフト作成が難しいと感じている方にとっては、強力なツールになるでしょう。

まとめ

Excelは多くの企業で使われており、シフト作成にも使える有用なツールです。しかし、希望シフトの収集やデータ入力までは自動化できないため、この点をデメリットだと感じている方も多くいます。

Excelでシフト表を自動作成するのが難しいと感じているなら、この機会に高性能なシフト自動作成ツールを導入してはいかがでしょうか。

TRYETINGでは、AIを活用したシフト自動作成ツール・HRBESTを提供しています。希望シフトやスキルレベル、法令、各種規則を考慮したシフトを自動作成できるため、ぜひ導入をご検討ください。

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