
目次
昨今多くの企業が、ビジネスの効率化に欠かせない技術であるAIの開発に取り組んでいます。本記事では、AIを開発する目的や開発時に必要な準備、手順について詳しく解説します。
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AIを開発する目的とは?
AIを開発する主な目的のひとつは、企業の業績向上にあります。具体的な内容と、AI開発時に必要不可欠となるビッグデータについてみていきましょう。
AIは業績向上を可能にする
AIはさまざまなビジネスに取り入れられています。ビジネスでの主な開発目的は、生産性アップや労働力不足の解消、コスト削減など業績向上につなげることにあります。
AI技術の実現のためには、一般にはタスクに関連する膨大なデータが必要だと言われています。AI開発をするための大量のデータをビッグデータと呼びます。
ビッグデータとは?
ビッグデータは、ただ大量のデータを意味するのではなく、3Vの特徴をあわせ持っています。この3Vとは、膨大な量(Volume:ボリューム)、高い入出力速度(Velocity:ベロシティ)、豊富な種類(Variety)のことです。
データは表のように形が決まっている定形データにとどまらず、文書や画像、ログイン記録といった不明確な非定形データなど、さまざまな形態で存在しています。
収集されたビックデータは分析され、企業活動をはじめとしたさまざまな分野で活用されています。ビッグデータの分析技術を活用することで、予測もしないところから、価値ある情報を得られる可能性があるのです。
AI開発がビジネスで可能にすること【種類別】
ここからは、特化型AIと汎用型AIの特徴について解説します。
特化型AIの場合
特化型AIとは、特定の分野において人間を上回る処理能力を発揮する人工知能です。車の自動運転や囲碁の「アルファGo」や天気予測システムなど、ビジネスにおいて広く活用されているAIは特化型といえます。
本田技研工業株式会社は、運転手の能力や状態に合わせて事前に危険を知らせて注意を促す運転支援技術を開発しました。他にも、短編映画の脚本をAIが作るなど、その範囲は急速に広がりを見せています。
汎用型AIの場合
汎用型AIとは特定の分野だけではなく、人間と同じように思考して行動し、あらゆる問題を処理する能力をもつ人工知能です。
人間のように考えて行動をし、自我意識を持つ汎用型AIの実用化は、まだ実現していないのが現状です。
AIを開発する手順
具体的にAIを開発する際の手順について、ステップごとに説明していきます。
1.開発前の検証
まずはAI開発の目的を明確にし、構想の検証から始めます。現状抱えている課題を洗い出し、最終的にAIの活用で達成したい目標を設定します。この際には、課題すべてを一度に解決しようとせずに、優先順位をつけることが重要なポイントです。
次に、解決したい課題解決が、AIによって実現可能かどうかを検証します。AIの本格導入に成功した企業を参考にしてもよいでしょう。
内容によっては、AIではなく人の手で行ったほうが効率的なケースも考えられるため、AIを導入する範囲、難易度について十分な検証をしてから計画を立てます。
2.データの処理
次に検証段階で想定したAIが、技術的に実現可能であるか否かを、実際にPoC(概念実証)を行いながらブラッシュアップしていきます。集めたデータは機械学習で精度を高められるように、ノイズや入力ミス、欠損したデータのクレンジング処理を行いましょう。
3.機械学習を開始
集めたデータを処理するのに最適なアルゴリズムを設定し、機械学習を用いたモデルの構築を行います。学習が完了した後は学習には用いなかったテストデータをもとにモデルの検証を行い、AIの精度確認および評価を行います。精度が期待通りでない場合は、データ収集や学習、評価を繰り返します。
4.実装から運用移行
実装とは、コンピューターのハードウエアやソフトウエアに新たな機能を組み込むことです。その後、いよいよ最終段階となる実装から運用までの工程に取り掛かります。
5.保守・改善
運用移行した後の保守も非常に重要な工程です。AIの開発においては、一度にすべての課題が解決するとは限りません。
期待していたものと異なる結果や新たな課題が見つかった場合は、その都度改善を行いましょう。こうしたサイクルを経て、AI開発を進めていきます。
AIの開発で企業が準備すること
AIを開発する際、企業が準備すべき内容についてひとつずつ見ていきましょう。
開発環境
AI開発をするためには、膨大なデータを用いてシステムを稼働させられる環境を整える必要があります。
ビッグデータを保存するストレージ、機械学習・ディープラーニングを可能とするだけの計算能力を備えたコンピューターを用意しましょう。マウス操作で扱えるソフトウェア(GUIツール)の準備も必要です。
フレームワーク
フレームワークとは、AI開発などを行う際にその土台として機能させるソフトウェアです。フレームワークを用いることで、膨大な工数を要するようなゼロから開発をせずともAIを用いたシステムの構築を行いやすくなります。
ディープラーニング向けに開発されたGoogle提供のオープンソース プラットフォーム「TensorFlow」や、高度な機能を備えた「PyTorch」などは代表的なフレームワークです。
その他のフレームワークとしては、Python上で様々な機械学習モデルが利用可能な「Scikit-learn」、Webアプリケーション開発フレームワークである「Django」などが挙げられます。
ライブラリ
ライブラリとはプログラムの機能を実現するために利用し、開発効率を上げたり、プログラム工数を軽くしたりする部品のことです。ここでいう「部品」とは、再利用可能なプログラミングコードを指します。
AIの開発で必要となる人材スキル
次にAI開発において必要となる人材スキルについて、ひとつずつ詳しい内容を解説します。
数学のスキル
AI開発時にエラーが出た際、その原因究明に重要なスキルが数学の知識です。
また、汎用性の高い複数のプログラムをまとめたライブラリを使いこなし、導き出された結果が最適かどうかを判断しなければならない場合があります。こういったトラブルや課題に対応するためには、一定以上の数学スキルが必要です。
プログラミングのスキル
AIに関するプログラムをつくり、実装できるコーディングスキルが必要となるため、プログラミングのスキルは欠かせない要素のひとつです。
プログラミング用語には、AI開発に多く用いられる「Python」や、科学・技術計算に特化した「Julia」、OSに依存せずにあらゆる環境で使用できる「Java」、Webサイト構築には欠かせない「JavaScript」など、多くの種類があります。
機械学習のスキル
AIの開発には、機械学習の実装や開発に携わる技術をもった人材も必要不可欠です。コンピューターがみずから学ぶディープラーニングや、教師あり学習・教師なし学習・強化学習といった異なるアルゴリズムの特性を理解し、適切に使いこなす必要があります。
データエンジニアのスキル
情報を整理する立場のデータエンジニアは、インフラの設計や基盤開発、運用までを行うため、高いスキルが求められます。そのため、前述したプログラミングスキルのほかにも幅広いITの知識が必要とされます。
データエンジニアはビッグデータの取り扱いに加えて、現場が抱える課題を見つけ、その課題に対して適切な解決方法を考えます。
また、アプリケーションに機械学習のプログラム実装を行う仕事や、データサイエンティストに必要なデータを提供する役割を持っています。
データサイエンティストのスキル
データサイエンティストとは大量のメールをジャンル別に分類したり、文章からキーワードを抜き出したりして、AIの開発に取り組む仕事です。データエンジニアが構築したデータ環境で、整理された情報を活用・分析をし、企業にとって価値のある情報を引き出します。
AIは大量のデータをもとにコンピュータがみずから学習します。しかし、大量のデータから予測をしても、予測が外れる要因となる計測誤差も存在するため、データの吟味は重要です。
このように企業の抱える課題抽出、レポート作成、課題解決に至るまで、データサイエンティストの仕事は多岐にわたります。そのため、ビッグデータの知識のほか、情報処理や科学、統計学などのサイエンスのスキルが必要不可欠です。
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まとめ
AI開発を企業がする目的から、AI開発の手順、必要となる人材スキルについて解説してきました。AI開発には、ビッグデータを収集するだけでなく、そのデータを適切に処理する環境や人材が必要となるため、時間も労力もかかります。
そこで、AI開発に必要なスキルに精通した人材を集める必要のないTRYETINGのUMWELTを導入し、活用してみてはいかがでしょうか。気になる方はぜひ一度お問い合わせください。
参考文献
自動運転技術の取り組み|本田技研工業株式会社
https://www.honda.co.jp/automateddrive/auto/映画にAI脚本の新風 日本初、演出家らに刺激|日本経済新聞(2021)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD235G40T20C21A8000000/

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