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LTVとCRMの関係性とは?LTVを最大化するポイントも紹介

 

国内の市場が縮小している業界では、新規顧客開拓営業の難易度は日に日に増しています。特にコロナ禍ではその傾向が強く見られています。その中で注目を集めている営業指標が「LTV」です。このLTVは、CRM(顧客関係管理)の業務と非常に深い関わりがあります。この記事では、LTVとCRMの関係性を踏まえた上で、LTVを最大化する手法について述べていきます。

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LTVとCRMの関係性とは?

LTVとは「顧客生涯価値」のこと

LTVはLife time valueの略称で、日本語では「生涯生産価値」とも言われます。これは一般的に「顧客が事業者にもたらす利益」やその想定値を意味します。生涯生産価値といっても、顧客が生まれてから死ぬまでの一生ではなく「顧客である期間」を一生と規定しています。LTVは「新規顧客の獲得」や「顧客単価アップ」「リピート率アップ」などの指標として使われます。

CRMは「顧客関係管理」のこと

CRMはCustomer Relationship Managementの略称で、日本語では「顧客関係管理」と訳されます。これは自社と顧客が健全な関係を構築するためのマネジメント手法を指しており、顧客情報の管理から問い合わせ情報の管理などさまざまな方法を含んでいます。CRMを導入することで、顧客一人ひとりのニーズを細かく把握し、より効果的なマーケティング施策を可能にします。

両者の関係性

では、LTVとCRMは互いにどのように関係しているのでしょうか?先ほども解説したようにCRMは顧客との関係を構築することで自社の価値を高める手法ですが、これがどれだけ成功しているかはLTVを指標に確認できます。つまりLTVを最大化させることは、CRMの目的そのものだと言えます。

LTVが注目を集めている理由


また近年LTVが大きな注目を集めているのには主に二つの理由が挙げられます。一つは「市場の成熟化によって新規顧客の獲得にかかるコストが増大したこと」もう一つは「少子高齢化を一因とする国内市場の縮小によって、顧客単価が下がったこと」です。バブル時代など、かつての国内市場はどんな商品でもある程度の収益を立てることが可能でした。しかし、現代では市場は飽和し、消費力も比較的落ち着いているため、従来のマーケティング戦略は立ち行かなくなりました。そのような背景から、顧客との良好な関係構築が重視されるようになり、それを可視化できる指標としてLTVは注目されています。

LTVを構成する5大要素


LTVはどのような要素から構成されているのでしょうか。それらは大きく5つに分けることができます。

  • 商品そのもの
  • 商品の価格
  • 流入媒体
  • コミュニケーション
  • その他

以下では、これらの要素を一つひとつ解説します。

【要素1】商品そのもの

商品が持つ効果や価値、特性はLTVを構成する重要な要素です。商品ごとにLTVは異なり、競合企業や市場の動向、商品によっては季節といった外部要因の影響も受けます。しかし、顧客の声や収集されたデータなどを分析し、商品に反映することでLTVは改善できます。

【要素2】商品の価格

価格の見直しはLTVを構成する重要な要素の中でも非常にシンプルです。価格のオファーやテストを実施することでLTVを把握できれば、それを最大化するための道筋が見えてきます。価格の変更は比較的短期間で効果を測定できるため、多くの企業は三ヶ月程度で判断しています。

【要素3】流入媒体

CPOやCPAなどの獲得効率だけではなく、流入媒体別にLTVを把握することも大切です。例えば、クーポン付きのメルマガ広告などで自社の製品を知り、オファーに惹かれて購入した顧客と、店舗にも足を運び他社製品と慎重に比較検討した上で商品を購入した顧客とでは、後者の方が圧倒的に高いLTVを得られるはずです。

【要素4】コミュニケーション

顧客とどのようにコミュニケーションをとるかでLTVは大きく変わります。コミュニケーションの方法にはメールやLINE、インバウンドコール・アウトバウンドコールやDMが挙げられますが、どれが最も適切かは企業と商品によって異なります。

【要素5】その他

その他の要因には主に「ブランディング」や「リピート購入が簡単かどうか」などが挙げられます。どちらもLTVに大きく関わる要素なので、他の要素に大きな問題が見つからない場合は他の可能性も探ってみましょう。もし自社にそのリソースがなく、実行が難しい場合はアウトソースも一つの手段です。

LTVの算出方法


LTVは顧客関係を評価できる指標の一つですが、どのように算出するのでしょうか。最も簡単な例を紹介すると、顧客全体の平均的なLTVを算出する式は「LTV=購買額×購買頻度×継続期間」となります。ここから利益だけを計算したい場合は顧客の獲得や維持に費やしたコストを差し引くこともできます。

LTVの数字を活用するコツ


LTVを数値にして把握することは効果的なマーケティング戦略を立てる上で非常に役立ちます。では、具体的にはどのような点を意識することでLTVをうまく活用できるのでしょうか。以下ではLTVの数字を活用するコツを紹介します。

新規顧客の獲得費用を考慮する

LTVは「顧客が事業者にもたらす利益」を指しますが、これは顧客の獲得にかかる費用を差し引いて計算されています。この費用を削減することでLTVを改善できることです。LTVは新規顧客の獲得費用が利益に見合っているか、あるいは必要以上に削減することで機会を損失していないかを判断するための基準になります。

顧客フォローを適切に行う

製品の売り上げや購買のリピート率など、複合的な要素を含むLTVは適切な顧客フォローのアプローチを考えるための材料です。多くの企業にとって継続的な顧客は新規顧客と同様に大切にすべき存在です。継続的な顧客を獲得するためには自社との良好な関係の構築が欠かせません。LTVを活用することで、自社の集客方法や営業方法に問題がないか、適切な顧客フォローが行えているかを判断できます。

目標や計画に反映する

LTVを活用すれば新規顧客の獲得に費やすべき予算とそこから得られる収益の見込みを計算できるため、事業計画書の内容がより具体的になります。また、LTVからは優良顧客の嗜好を読み取ることも可能なので、商品。サービスの価格や方向性、ブランドイメージの追求に反映することもできます。

LTVを高めるためのポイント5つ

LTVを高めることは安定した企業の経営に直結しています。その最大化には顧客が購入アクションに至るまでの要素を細かく把握していきましょう。以下では、LTVを高めるために欠かせないポイントを五つ紹介します。

1.顧客ロイヤリティを高める

LTVを高めるためには顧客ロイヤリティの向上が必要です。顧客ロイヤリティとは、顧客からの商品やサービスに対する信頼や愛着を指しています。これを高めることで更なるエンゲージメントが期待でき、商品やサービスへの具体的なアクションに結びつけば数値となってLTVに反映されます。

2.業務効率化でコスト削減を図る

業務の効率化によってコストを削減することでLTVを高めることも可能です。商品の販売には材料の調達から輸送までさまざまなコストがかかりますが、これらは全て利益を圧迫する要素になります。特に、非効率な業務には不必要なコストがかかっているため、それを見直すことは利益の確保につながります。LTVを高めるためには、CRMなどのツールを活用して業務を効率化してみましょう。

3.顧客単価を高める

顧客一人あたりの平均単価を高めることも重要です。顧客単価を高める方向性は二つあり、一つは「アップセル」と呼ばれる顧客のより高額な商品の購入を促すもの、もう一つは購入時に関連商品の同時購入を促す「クロスセル」です。どちらも結果的に平均顧客単価を高める結果を生みますが、どちらの方向性かでアプローチは異なります。

4.顧客の利用頻度を増やす

平均単価を高めても、商品・サービスの品質が低ければ結果にはつながりません。顧客の利用頻度の向上はLTVを高めるための重要な要素の一つで、そのためには顧客への適切なアプローチが必要です。DMやメルマガなど、情報配信の内容やターゲットを適切に設定し、よりニーズにあったアプローチを心がけてみましょう。

5.顧客の継続利用期間を長くする

できる限り顧客の継続利用期間が長くなるよう、打ち手を用意します。継続利用期間は離脱率の低さを表しているため、顧客が自社のサービスにどれだけ満足しているかを図るための指標になります。顧客の満足度はロイヤリティに繋がるため、継続利用期間を伸ばすための工夫は大切です。商品を売って終わりではなく、定期的なフォローアップをすることで顧客体験を生み出します。

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まとめ

消費者のニーズが細分化したことで、多くの企業にとって転換期が訪れています。そんな時流に瀕して、CRMを使ったLTVの向上は非常に効果的な打開策になりえます。CRMを活用することで機会の損失を抑え、同時に既存の顧客との関係性を保つことで自社の価値をさらに高めることができます。LTV向上に役立つCRMツールをお探しの方は、UMWELTの導入を是非ご検討ください。

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