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BUSINESS

顧客体験の質を向上させるには?成功事例や顧客満足度との関係性

 

新商品やサービスが市場に溢れる中で、競合他社との差別化施策として、顧客体験の質を上げることへの注目が高まっています。顧客体験の質が高いことに越したことはありませんが、実際に向上させるにはどのような施策を打てばいいのでしょうか。本記事では顧客体験向上の成功事例や顧客満足度との関係性を紹介しながら、顧客体験の質が向上することによるメリットも解説します。

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顧客体験とは?


顧客体験はCX、Customer Experience(カスタマーエクスペリエンス)と呼ばれています。顧客体験がどのようなものなのか、概要、目的、分類の3つの観点から解説します。

顧客体験の概要

顧客体験とは商品やサービスとの接触を通して、顧客が得られる体験価値のことをいいます。顧客体験の向上は、他社との差別化を図る上で重要となっています。

顧客体験の目的

消費者側の情報リテラシーが高くなった昨今では、単に価格や品質に着目してアピールするだけでは選んでもらいにくい市場環境となっています。顧客が商品やサービスを選ぶときには、価格や機能面に加えて、イメージや体験といった商品やサービスそのもの以外の要素が大きく影響します。より良い体験を得ることのできた顧客は、商品やサービス、それらを提供する企業への信頼や愛着(=顧客ロイヤリティ)が高まります。顧客ロイヤリティが高まることによって、競争が激しい市場において優位性を獲得することができるようになるため、あらゆる業界で顧客体験を向上させることが重要視されているのです。

顧客体験の分類

顧客体験は5つに分類することができます。

①感覚的経験価値(Sence)
人間が持っている五感によって得ることができる価値のことをいいます。匂いや音、触感などの感覚を通して印象に残ったり、価値を感じたりすることがあります。

②情緒的経験価値(Feel)
感情に働きかけることで生まれる価値のことをいいます。接客態度などが例に挙げられます。顧客に感情の変化をもたらし、高い満足度に繋げることができます。

③創造的経験価値 (Think)
顧客の好奇心に働きかけることで生まれる価値のことをいいます。これまでにない新しい体験、知的好奇心を満たす体験などが例に挙げられます。

④肉体・ライフスタイル的経験価値 (Act)
新しいライフスタイルの提案など、日常生活の中で得ることができる価値のことをいいます。生活が便利になったり、問題が解消されたりすることが例に挙げられます。

⑤準拠集団・社会的経験価値 (Relate)
集団に属すること、帰属意識によって生まれる価値のことをいいます。ファンクラブへの入会やイベントに参加するなどの体験が例に挙げられます。

顧客体験と顧客満足度の関係


顧客満足度は商品やサービスの購入後における顧客の満足度のことをいいます。顧客体験は「クレームを回避する+感動を与える」ことに着目しています。顧客体験は顧客に向けて、長期的な支持を促す施策であり、顧客満足度は顧客に向けて、短期的な支持を促す施策と言えます。質の高い顧客体験を提供することで、顧客満足度も向上するという関係があります。

なぜ顧客体験が重要なのか


なぜ顧客体験は重要とされるのか、ここではその背景や理由を解説します。

企業と顧客の接点が増えた

2000年以降のインターネットの普及により、誰もが気軽に商品やサービスについて情報収集をすることができ、その情報を基に、比較・検討をできるようになりました。ネットを通して、購入前だけではなく購入後の情報も得ることができます。消費者が発信者となっている昨今、オンラインでの顧客体験を重視しなければ、商品やサービスの購入に至らない状況になっているのです。

「モノ」から「コト」へのシフト

近年、商品やサービスそのものを利用するよりも、それによって得ることのできる体験に価値を感じて対価を払うことが多くなりました。商品やサービスそのものは「モノ」、商品やサービスによって得ることのできる体験は「コト」とすると、現在の消費は「モノ」から「コト」へとシフトしていると言えます。

IT技術の進展によりマーケティングが変化した

IT技術の進展により、顧客のデータを取得し、活用することができるようになりました。よって、顧客一人ひとりに合わせた対応が実現可能となり、顧客体験の質の向上へと繋ぐことが従来よりも容易となっています。

競合他社との差別化のポイントになる

質の高い顧客体験は、競合他社との差別化に繋がる最も重要なポイントです。同じような価格や機能の商品やサービスが溢れている中で、質の高い顧客体験を提供することが可能になれば、企業のイメージアップに繋がります。「顧客がどう感じるか」に着目をすることで、顧客体験の質は向上します。

顧客体験のクオリティを向上させるポイント


どうすれば顧客体験のクオリティを向上することができるのでしょうか。ポイントとなる3つを解説します。

現状を把握・整理する

現在の商品やサービスにはどのような顧客と接点があるのかを把握し、時系列で整理をします。カスタマージャーニーマップ(=顧客と商品やサービスの関わりをまとめたもの)を作成し、丁寧に顧客体験の流れを可視化することが重要です。

多角的に顧客評価を調査して課題を可視化する

作成したカスタマージャーニーマップを基に、多角的に顧客評価を調査します。サイトのアクセスを解析したり、口コミを参照したりすることで、顧客との接点を分析し、課題を可視化します。

改善のために試行錯誤を繰り返す

可視化した課題から、仮説を立てて、インタビューやアンケートを行うことで、課題をさらに明確にします。そして、明確になった課題に向き合い、改善をしていきます。課題を改善するには試行錯誤がつきものです。顧客体験の質を向上させるためには課題改善が欠かせません。

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顧客体験の成功事例を紹介

実際に顧客体験の成功事例を見てみましょう。顧客体験の質を向上させることに成功した6つの事例を紹介します。事例を参考に、顧客体験の質を向上させるにはどのような取り組みをしたらいいのかを知っていただけたらと思います。

デル・テクノロジーズの事例

デル・テクノロジーズはパソコンや基幹システムの導入支援を行っている会社です。部署や国を横断したプロジェクトチームを作り、日々の業務を見直しつつプロセスを改善していくプログラムを実施しました。修理品の預かり期間の短縮、問い合わせが多い内容の見直しなど、様々なプロセスで顧客体験の改善を図っています。

デルタ航空の事例

デルタ航空はアメリカのアトランタに本社を置く企業です。「一日の終わりの会話に、印象に残った経験として語られるブランドになる」と具体的にシーンを描き、顧客体験の質の向上に取り組みました。顧客の声を集め、顧客体験を描くことで、「ペットを飛行機で運ぶ」体験が実現しました。

ガリバー

ガリバーは中古車の販売、買取を行っている企業です。来店する顧客の半数が事前にサイトで情報をチェックしていたことが分かり、デジタル上でも店舗と同等の接客をすることが必要だと感じ、チャットボット(=ロボットが応答する対話式のコンピュータープログラム)を導入しました。オンライン上での顧客体験の質を向上させることで、利益率が増大しました。

東京ヤクルトスワローズ

東京ヤクルトスワローズは日本のプロ野球チームで、東京都にある明治神宮球場を本拠地としています。このチームはファンクラブ事業において、会員数増加を目指して模索していました。そして顧客の声を収集することで、入会特典や選手と触れ合える機会が重要であることを発見しました。また、本拠地から遠い会員の体験価値が低いことも明らかになりました。調査結果を基に、改善施策を実施したことでファンクラブ会員数が上昇しました。

ナイキ

ナイキはスポーツ用品を販売する会社です。アプリと実店舗を連携することで、顧客体験の質の向上に取り組んでいます。試着したい商品をアプリでスキャンすれば、スタッフが試着室まで持ってきてくれるサービスや、店舗にレジを置かず、アプリで決済する仕組みを導入しています。より便利に買い物ができる工夫をすることで、顧客体験の向上を実現しています。

DIFFERENCE

DIFFERENCEはオーダースーツを販売するブランドです。実店舗とオンライン店舗の融合によって、2016年のオープンから1年で43店舗を展開し、急成長を遂げました。初回は店舗に足を運び採寸してもらう必要がありますが、2回目以降は採寸したデータを基にオンラインでの注文が可能です。リアルとオンラインの長所を生かし、顧客体験の質の向上を実現しました。

DXで顧客体験を向上させるなら「UMWELT」がおすすめ!

顧客体験の向上は、現在経産省が後押ししているDX(デジタルトランスフォーメーション)推進施策の1つとして注目を集めています。顧客体験を向上させるための総合的なデータ分析を行いたい企業様には、TRYETINGのノーコードAIクラウドUMWELTがおすすめです。

UMWELTには、顧客体験向上のヒントとなるAIアルゴリズムが多数搭載されています。例えば、在庫管理データをAIが分析することで人気商品の欠品を未然に防ぐことができます。天気やイベント情報をリアルタイムに取り込み来客予測を行うことで、店舗のシフトを最適化し、突然の混雑にも対応することが可能です。直接的にも間接的にも、UMWELTは顧客体験向上に役立つAIデータ分析を実施することが可能です。

まとめ

顧客体験の質を向上させるためには、顧客体験がなぜ重要なのかを理解した上で、自社の商品やサービスを顧客体験の5つの分類に当てはめて分析することが大切です。ビジネスモデルにより顧客体験や顧客満足度の向上方法は異なるため、成功事例を参考にしながら自社に合った施策を考え抜くことも重要です。AIによるデータ分析で、顧客体験を向上させたいと考えている企業担当者様には、TRYETINGのノーコードAIクラウドUMWELTがおすすめです。この記事を機会に、ぜひサービスページをご一読ください。

参照文献

デルお客様満足度調査 | Dell 日本
https://www.dell.com/learn/jp/ja/63/campaigns/about-dell-nps-survey

お客様との関係構築 | Dell 日本
https://www.dell.com/learn/jp/ja/jpcorp1/customer-engagement

ペットに関するポリシー|デルタ航空
https://pro.delta.com/content/agency/jp/ja/products-and-services/pet/pet-policies—jp.html

IDOM、「ガリバー」サイトでの商談成功率がチャットで2倍超に|日経XTECH(2017)
https://xtech.nikkei.com/it/atcl/column/17/041000134/041000008/

ヤクルトはいかにファンの声を拾い上げるのか?NPSを活かしたファンクラブ運営術|SELECK
https://seleck.cc/919

4種のアプリを駆使し、ナイキが顧客とのディープな関係を極める理由|ダイアモンド(2022)

4種のアプリを駆使し、ナイキが顧客との”ディープな関係”を極める理由

なぜDIFFERENCEはリピートされるのか リッチな体験と利便性を両立させたコナカの挑戦と信念|ECzine(2019)
https://eczine.jp/premium/detail/7017

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