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BUSINESS

物流のデポの意味とは?重要性を理解して倉庫業務の課題を解決しよう

 

物流業務では、商品の保管や荷役のための拠点が必要です。物流センターとは別の拠点として「デポ」があります。デポは、物流でどのような役割を担うのでしょうか。

この記事では、物流におけるデポの概要や重要性、物流センターとの違い、倉庫業務の課題と解決策を紹介します。記事を読んで理解を深め、倉庫業務の効率化を図りましょう。

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物流のデポに関する基礎知識


物流の拠点と聞くと、物流センターをイメージする方が多いかもしれません。物流センターとデポは、規模や運用方法が異なります。ここでは、物流センターとの相違点に触れつつ、デポの概要を解説します。

デポの意味

デポ(depot)とは、貯蔵所・倉庫を意味します。英語では軍事用語として使いますが、日本語では交通機関や物流業界の施設に対して使用する言葉です。

物流では、一般的にエリアごとに設置する小型の拠点を指します。最終目的地に向けた多頻度小ロット配送をスムーズに行うための施設です。一時的な保管に使用し、多くの在庫や資材を持つことはありません。

運用形態の一例

デポは、主に貨物軽自動車運送事業で運用します。貨物軽自動車運送事業とは、軽自動車や二輪自動車1台で営業できる事業です。物流センターより柔軟性に長けているため、さまざまな運用方法があります。

例えば、配送の最終拠点としての運用です。都心部では大型拠点の設置は困難なため、凹型拠点を郊外に置き、都心部にデポを置きます。デポには運行管理者を置く必要がなく、効率的にリソースを使えるでしょう。

個人事業主ドライバーや貨物軽自動車運送事業の専門会社も運用形態のひとつです。個人事業主なら、自宅をデポとして営業できます。貨物軽自動車運送事業の専門会社は、個人事業主ドライバーが業務を拡大した会社です。

物流センターとの相違点

小型の物流拠点のデポに対し、物流センターは大型の物流倉庫を指します。大口の物流をコントロールし、全国各地に輸配送するための基幹です。

物流センターには「入荷」「保管」「ピッキング」「流通加工」「包装・梱包」「検品」「出荷」といった7つの業務工程があります。重点を置く業務によって以下の4種類に分類でき、デポは配送センターの一種です。

種類 メインの業務
配送センター トラック輸配送の拠点
DC(ディストリビューション・センター) 在庫を保管する物流センター
TC(トランスファー・センター) ・在庫を持たない物流センター・入出荷や仕分けがメイン
PC(プロセス・センター) 流通加工に特化した物流センター

物流のデポが必要な理由とは

1カ所に大規模の物流センターを設置し、エリアごとに小規模のデポを置くのが一般的です。以前は商品をデポから営業所に送り、消費者へ届ける形式でしたが、近年はデポが営業所の役割を掛け持ちする傾向があります。

最終拠点のデポを配送先の近くに設置することで、商品の配送距離やリードタイム(商品を受注してから届けるまでの期間)の短縮が可能です。

ECサービスの普及に伴い、リードタイムを短縮してサービスを強化する物流事業者が増加しています。デポは、当日・翌日配送など顧客満足度の高いサービスを実現するために必要です。

デポや物流センターなど倉庫現場が抱える課題


デポを単に設置するだけでは、サービスの強化として十分ではありません。倉庫現場を効率的に運用する必要があります。しかし、デポや物流センターなど倉庫現場にはいくつかの課題があります。ここでは、倉庫現場が抱える4つの課題を見てみましょう。

人手不足と属人化が深刻化している

ECサービスの普及に伴い倉庫現場の需要が増加する一方で、従業員の高齢化による人手不足が深刻化しています。

倉庫内スタッフは、商品の特性や在庫状況、梱包方法など、覚える情報が多い職種です。そのため、経験年数の長いベテランスタッフに作業の負担が偏っています。

夜勤の厳しさも相まって、新たな人材を採用しても短期間で離職するケースが少なくありません。テレワークが難しい仕事で、人手不足と属人化を解消するには、少ない人手で現場を回せる体制が必要です。

人的ミスが発生する

人手不足に付随して、倉庫現場では人的ミスが一定数発生します。最低限の人員配置により、複数人チェックが難しいためです。繁忙期には、ピッキングや入出荷のミスが増加します。

「注文を受けたにもかかわらず在庫がない」「商品の種類・数量を間違えて出荷する」といった事態は、売り上げの機会損失や顧客の信頼低下につながります。倉庫現場は人に頼る作業が多く、ミスを防ぐ対策が困難です。

棚卸し作業に時間がかかる

棚卸し作業にかかる手間と時間も大きな課題です。倉庫業務の棚卸しは、商品の数が多いほど管理が難しくなります。

多くの事業者がExcelで作成した在庫情報を使いますが、大量で複雑なデータ処理は困難です。入力のタイムラグやミスが発生しやすく、データと実際の数量が一致しない場合、過去の膨大なデータをチェックしなくてはなりません。

最適な在庫管理が難しい

倉庫では、需要に合う在庫数を維持する必要があります。在庫過多は無駄に保管コストがかかり、繁忙期の欠品は売り上げの機会を大きく損なう原因のひとつです。

商品によって製造日や入出荷のタイミングはさまざまで、大量の情報を管理しながら最適な在庫数を保たなくてはなりません。

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物流の倉庫現場は倉庫管理システム「WMS」の導入で課題を解消

倉庫現場の課題を解決するには、倉庫管理システム(Warehouse Management System:WMS)が有効です。

入荷・出荷、在庫などのさまざまな情報を一元管理し、在庫過多や欠品を防ぎます。業務プロセスや進捗状況を可視化することで、業務の質やスピードが向上するでしょう。

ハンディー端末に対応したシステムなら、バーコードを読み取るだけでリアルタイムに商品情報を更新できます。目視や手動による作業が減り、人的ミスの軽減が可能です。作業を標準化できるため、属人化の解消にも役立ちます。

倉庫管理システム以外で物流デポの業務効率化を図る方法


物流デポの業務効率化を図る方法は、倉庫管理システムだけではありません。ここでは、物流デポの業務を効率化する4つの方法を紹介します。アナログな方法のため、すぐに実践できるでしょう。システムの導入と並行することで、より大きな効果を発揮します。

倉庫内の配置を見直す

倉庫内の配置を見直し、業務に最適な環境を整えることで効率化を図れます。例えば、備品を常に同じ場所で保管する、棚に入らない商品の置き場所を決める、荷さばき・仮置きスペースを確保するといった方法が効果的です。

このような工夫により、商品が見つけやすく、紛失や事故を防げる環境が整います。定期的に清掃し、清潔な状態を維持しましょう。

使わない部品や滞留在庫の確認も重要です。不要と判断したら、早急に処分しましょう。

業務を標準化する

物流デポの業務を効率化するには、従業員それぞれのやり方で作業するのではなく、マニュアルによる業務の標準化が必要です。ベテランスタッフでなくとも一定のスピードで業務を遂行でき、品質のむらも防げます。

マニュアルは、作業手順や内容を簡単に理解できるように作成しましょう。重要なのは、「主語」と「目的」を明確にし、要点を簡潔に記載することです。図・表・イラストを用いると、視覚的に理解しやすくなります。

最適なピッキング方法を選ぶ

主なピッキング方法は、1オーダーごとにピッキングする「オーダーピッキング」と、複数のオーダーをまとめてピッキングする「トータルピッキング」の2種類です。それぞれ以下のメリット・デメリットがあります。

メリット デメリット
オーダーピッキング ピッキングした商品をそのまま出荷できる 作業動線が長い
トータルピッキング 作業動線を短縮できる ピッキング後に仕分け作業が必要

一般的に、オーダーピッキングは商品の種類が多い倉庫、トータルピッキングは出荷先が多く商品の種類が少ない倉庫に向いています。環境に合わせて最適なピッキング方法を選択しましょう。

動線の短縮と効率化を図る

ピッキングや入庫の動線が長いほど、業務効率は低下します。倉庫内の配置を見直し、作業動線を短縮できるように工夫しましょう。

例えば、受注頻度が高い商品を近くに置く、セット受注が多い商品同士を近づけるといった工夫があります。また、ピッキングエリアとリザーブエリアを分けて、人が作業する範囲を狭めることで動線を短縮するのもひとつの方法です。

UMWELTで物流のデポを効率化しよう!


システムを導入すれば、既存の業務体制を大幅に改善できます。しかし、システムを扱える人材がいないと悩んでいる企業様もいるでしょう。

TRYETINGのノーコードAIクラウド『UMWELT』は、専門知識がなくても操作が可能で、さまざまな機能で簡単に物流デポの効率化が可能です。ここでは、UMWELTの魅力と導入事例を紹介します。

低コストで素早い導入が可能

UMWELTはノーコードのため、知識がなくても素早く導入が可能です。従来のAIと比べて、導入コストを90%、期間を75%削減しています。

需要予測・在庫管理・自動発注・自動シフト作成・PRAなど、デポの効率化にも役立つ機能が豊富です。アルゴリズムを組み合わせるだけでシステムを構築できるため、専門知識を持つ人材を採用・育成しなくても運用できるでしょう。

データ分析の専門家「カスタマーサクセス」による運用支援だけでなく、UMWELT講習やAI基礎講座、プロジェクトが自走するまで弊社コンサルタントが伴走するプランも用意しています。

物流業界の導入事例

工場の自動化技術を促進する3Gサポート株式会社様は、トラック物流改善システム「AirDia(エアダイア)」にAIを実装するために、UMWELTを導入しました。

荷物量といった情報から作業時間を予測する機能を実装するのが目的です。荷主のトラックダイヤ最適化や作成工数削減が可能となり、ドライバーの待機負担を軽減しています。

TRYETINGと定期的なミーティングを設定し、進捗共有しながらスムーズにプロジェクトを進めました。AI実装後の「AirDia」を実際に使用したクライアントから、高い評価を得ています。今後は、他のシステムにも需要予測・在庫管理機能を実装する予定です。

(参考: 『自社開発のトラック物流改善システムにAI実装|スムーズにプロジェクトが進んだ要因とは?|TRYETING』

まとめ

デポとは、小型の物流倉庫です。大型の物流倉庫である物流センターを基幹として、デポは配送先の近くに設置します。リードタイムを短縮し、高度なサービスの実現が可能です。デポや物流センターといった倉庫現場は、管理システムを導入することで効率的に運用できます。

TRYETINGのUMWELTは、専門知識がなくても簡単かつスムーズに導入できるツールです。無料相談や資料請求を受け付けていますので、ぜひお問い合わせください。

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