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DX成功にデータ分析が必要な理由とは?

データやデジタル技術といったテクノロジーの力をビジネスに活かすために、企業のDX化を推進する動きが見られています。業務効率化やデータ分析などのメリットがあり導入が急がれる一方で、人手不足やシステム導入の遅れなどの要因により、日本ではまだまだDX化が上手く進んでいない現状があります。では、DX化を成功させるには、どのようなポイントを抑える必要があるのでしょうか。本記事では、DXの意味を踏まえた上で、成功させるコツや、DXにデータ分析が求められる理由、注意点などについて紹介していきます。

▼更にDXについて詳しく知るには?
DXとはどのようなもの?導入が求められる理由やメリット・デメリットを解説

▼社内のデータをAI化するには?
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DXとは


まずは、DX(デジタルトランスフォーメーション)とは一体何なのかについて、わかりやすく解説していきます。初めての方にはわかりにくいDXとITの違いなどについても述べてますので、ぜひお読みください。

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは

DX(Digital Transformation)とは、IT(情報技術)が社会のあらゆる領域に浸透することによってもたらされる変革を指す言葉です。2004年にスウェーデンのE=ストルターマンが提唱した概念で、ビジネス分野だけでなく、広く産業構造や社会基盤にまで影響が及ぶとされています。

DXとIT化の違い

IT化とDXは似て非なるものであり、以下の違いがあります。

  • IT化 今までのやり方をテクノロジーで効率化を図る方法。
  • DX化 テクノロジーで新たなやり方を作る方法。

IT化はあくまで業務効率化のための手段であるのに対し、DX化は新たな価値創造による、競合優位性やビジネスモデルの変革を目指すものとなります。

DXには「攻め」と「守り」がある


DXには、攻めと守りが存在します。DXにおける攻めと守りは、新しい創造と既存の改良という違いがあります。それぞれの内容について、具体的に解説していきます。

攻めのDX

攻めのDXとは、既存業務のデジタル化により顧客体験を革新したり、新産業を生み出す活動のことです。攻めのDXには、EC販売などで顧客の購買データを蓄積し、そのデータを分析してリピート来店した顧客にパーソナライズした提案をする顧客体験の革新や、新規事業の創出などが挙げられます。

守りのDX

守りのDXとは、デジタルによって既存業務のプロセスを変革する活動を意味します。守りのDXには業務の効率化やコスト削減を目指したIT化、MAとSFAなどの業務システムを導入し顧客情報の管理を自動化するなどのデジタイゼーションが含まれます。

DX成功にデータ分析が必要な理由


DX成功には、データ分析が欠かせません。データを資産として見ることや、可視化などによる業務効率化など、データ分析がDX化において必要な理由について解説していきます。

データは企業資産になる

自治体や企業のデータ活用を支援する一般社団法人リンクデータの下山紗代子代表理事は、「デジタル立国ニッポン戦略会議」に登壇し、「データは21世紀の石油や土壌といわれるように高い価値を持つものである」と述べました。

内容は、データには企業資産ともなる高い資産価値があり、データを取らないことは石油をとらずに垂れ流しにしていることと同じとのことです。昨今、世界中の様々な場所で新たな社会サービスが生まれ、テクノロジー活用が進んでいます。そのような社会において、今後データは土壌=資産のような役割を担うことになるでしょう。

データで可視化が可能になる

データを収集することで、これまで今まで経験や勘でしか判断できなかったものが数字として客観的な事実が見えてくるようになり、先入観に頼らず判断できるようになります。また、データの可視化により新人でもベテラン以上の威力を発揮し、従業員の属人化を防げるようになります。

データを分析するための7項目


データを分析するために必要な7項目について、それぞれ解説します。

1.目的を明確にする

データ分析の最初のステップは、データ見える化という作業に必要な「何のために分析をするのか、何を成し遂げたいのか」を明確にすることです。目的を明確にしないと、必要なデータ分析を行えなくなるため、重要なステップです。

2.問題提起

データ分析の目的が定まったら、次に必要なのは分析の目的を果たすのに必要な「解くべき問題提起」を見つけることです。解くべき問題が曖昧なままだと、正確な分析ができないのでしっかり問題提起を行いましょう。

3.分析のプランを立てる

データ分析の目的、問題提起ができたら、次は分析のプランを立てていきます。データ分析の計画を立てることにより、目的を達成するために必要な時間やコスト、技術的な課題などが明らかになるため、欠かせないステップと言えるでしょう。

4.データを集める

次に、データ分析に必要なデータを収集します。ただし、データを闇雲に集めても無駄になることが多いため、必ず目的に合ったデータを収集しましょう。

5.データを使える形に加工する

集めたデータは、必ずしもそのまま分析に使用できるとは限りません。そこで、データ収集したら、必要項目の追加や入力ミスの訂正といったデータの加工を行います。このステップはデータ分析に特徴的な工程です。複雑化しているデータを加工、整理することにより、関連や要因を探りやすくなります。

6.分析する

以上のステップを通じて、ようやくデータの分析を実行することが可能となります。例えば、お店を決める例であれば、レストランのレビューを沢山閲覧して、各レストランの良し悪しを決めるフェーズになります。これらのステップを順序よく踏むことで、目的に合ったデータ分析を効率よく行うことが可能となります。

7.結果から解答を作成する

どんなにデータ分析が上手くいっていたとしても、結果から求める解答が得られなければ目的は達成できません。そのため、データ分析の実行が終了したら、最初に設定した目的に対し、解答を作る必要があります。実行した後に効果検証をするなど、分析結果を目的に結び付けてはじめて、分析結果に意味が生まれます。

DXにおけるデータ分析の注意点


DXにおけるデータ分析には、セキュリティ問題など、注意しておくべきポイントがあります。データ分析の注意点について、それぞれ解説します。

セキュリティの徹底

活用ポイントでも触れたとおり、ビッグデータはインターネット上で顧客情報などの個人情報を扱うことが多くなります。そのため、ウイルスやサーバー攻撃などから守るために、インターネットにおけるセキュリティを徹底させる必要があります。

データの抽出箇所によって分析結果が変化する

多種多様なデータ群であるビッグデータの中には、分析目的に合致しないデータ、部分欠如したデータ、表記ゆれや重複のあるデータも存在しています。そのため、分析結果はデータの抽出箇所によって変化します。データ分析結果で目標を達成させるためにも、データ分析の目的を明確化させた上で抽出するデータを決めてから実行しましょう。

客観的に分析結果と向き合う

ビッグデータの分析がうまくいかないと、つい自分の経験と勘に頼ってしまうこともあります。また、どんなに分析がうまくいっても、その結果を他社の事例に当てはめてしまい、自社のパターンや方向性にズレが起きてしまうケースも考えられます。データ分析を正確に行うには、客観的に分析結果と向き合う姿勢が重要です。

DX推進時の課題


データ分析に不可欠なDXではあるものの、IT人材の不足などを理由に、まだまだ進んでいないのが現状です。DX推進における課題や理由について、それぞれ内容を解説します。

人材不足

AIやIoTなど、インターネットサービスの拡大に伴い、IT業界は急成長を遂げています。そのサービス量の多さに比例して、必要とされるエンジニアも多くなることから、人材不足が続いています。なお、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)社会基盤センターのIT人材白書2019によると、IT企業によるIT人材不足は2016年は75.5%だったものが、2年後の2018年は92%にも及んでいるとのことです。

さらに経済産業省委託事業による「今後2030年までのIT人材」における需要調査によると、もっとも悪いシナリオで79万人、中間のシナリオでも45万人が不足すると予測されています。

テクノロジーへの理解不足

アメリカや中国など他の先進国の企業と比較した際に、日本企業はIT投資にかける費用が少なく、IT戦略をシステムインテグレータ(SIer)などの外部企業に委託する割合が高いと言われています。そのため、社内にノウハウが蓄積されていないケースが多いことが考えられます。DX推進をする上では、テクノロジーに対して理解している人材を社内に増やし、専門家を頼りつつ内製化を始めることが大切です。

コストがかかる

DX化のためには、人の手に代わって機械が業務や分析を行うシステム導入は必要不可欠です。しかしシステムには導入コストはもちろん、運用していくためにもコストがかかります。たとえば、業務効率化のためにデジタルツールを導入する場合、導入時の初期費用、保守サポートの運用費用がかかります。

とくに、規模が大きく、高度なシステムを利用するほど、費用も相対的に高くなるため費用対効果を考える必要があります。

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DX推進には、システム導入によるデータ分析は必要不可欠です。しかし、0からのシステム開発には開発コストや専門的知識が求められます。

IT人材が不足しており、なおかつコストを抑えて社内DX推進をしたい企業様におすすめなツールが、TRYETINGの開発するノーコードAIクラウド「UMWELT」です。UMWELTには数多くのアルゴリズムが搭載されており、需要予測・在庫管理・シフト作成・データ分析…などなど、AIを使ったITシステムを即日で構築可能です。料金も業界最低水準で、さらに導入後は弊社コンサルタントによるサポートもあり、現場にIT人材がいない場合にも安心です。

まとめ

企業のDX化には、システム導入によるデータ分析や情報共有、AI人材の育成が重要です。しかし、いきなりシステム導入や人材採用を進めることは至難の業といえます。UMWELTでは、まさにこれからDXを推進していきたいと考えているお客様に向けて伴走型支援サービスを提供していますので、興味のある方はぜひサービスページをご確認ください。

「データは石油でなく土壌だ」とオープンデータの専門家が力説する理由|日経BP(2021)
https://project.nikkeibp.co.jp/atclppp/PPP/434148/110800105/

IT人材白書|IPA
https://www.ipa.go.jp/jinzai/jigyou/back.html

IT人材需給に関する調査|経済産業省
https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/gaiyou.pdf

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