目次
定量分析や定性分析といったデータ分析は、今やあらゆるビジネスシーンで欠かすことのできないツールですが、これらについてどの程度ご存じでしょうか？この記事では定量分析・定性分析の特徴や目的の違い、そしてこれらをお互いが補い合う関係にあることを説明して、どのように組み合わせて利用すれば良いかを解説します。
▼更にデータ分析について詳しく知るには？
データ分析とは？分析手法や実施するメリットとおすすめのツールを紹介
▼社内のデータをAI化するには？
ノーコードAIツールUMWELT紹介ページ（活用事例あり）
定量分析や定性分析の基本
ビジネスの現場で用いられるデータ分析には数多くの種類や手法があります。これら全てを把握することは難しいですが、大きく分けると定量分析と定性分析の２種類が挙げられますので、まずはこれらを理解することが第一歩です。そこで、ここからは定量分析と定性分析がどのような特徴を持っているのかについて、具体的な例を交えて説明します。
定量分析とは？
定量分析とは、データを量として示すことで客観的な結論を導き出す方法です。主に統計学や数学を用いて分析を行います。
例えばWebサイトのアクセス解析が挙げられ、Googleアナリティクスで収集されたセッション数やPV数などを元に今後の成長を予測し、KPIなどの改善につなげます。また選択式のアンケートやアクセス解析などの手法を用いて、ユーザー行動のプロセスを数値化し、ボトルネックとなる箇所を探し出すこともその一例です。
定性分析とは？
定性分析とは、数値では表しづらい質的なデータを分析する手法であり、インタビューや自由回答式のアンケート、行動観察、クチコミ、SNSなどのデータを扱います。この方法は、製品の印象など数値化が難しい情報を精査し、ビジネスに活かすことができます。
定性分析の具体例な手段としては、インタビューやフリーライティング、観察などが挙げられます。これらの方法を用いて、データを分析することで、製品やサービスの改善、マーケティング戦略の構築などに役立てることができます。
定量分析や定性分析の目的
定性分析と定量分析の違いや具体的な例について説明してきましたが、これらの分析はどのようなシーンで利用すれば良いでしょうか？定性分析と定量分析を適切に活用するためにも分析を行う目的を把握する必要があります。そこで、ここからは定量分析や定性分析を実施する目的についてより詳しく説明します。
ビジネスにおける課題を見つけるため
定量分析や定性分析は、ビジネスにおける課題を見つけ出すのに役立ちます。たとえば、マーケティングの分野では、顧客の購買履歴や行動データを定量分析することで、顧客の嗜好や行動パターンを把握し、それに基づいたビジネス上の課題を見つけることができます。また、顧客のアンケートやモニタリングデータに対して定性分析を行えば、顧客ニーズを深掘り、潜在的な課題に気づくことができるでしょう。
分析結果に基づいた改善をするため
定量分析や定性分析によって課題が発見できれば、次の段階としてビジネスの改善に繋げることができます。例えば顧客の嗜好や行動パターンから浮かび上がった課題を新商品の開発やウェブサイトのビューの見直しという具体的な改善策につなげることで、分析結果をビジネスの結果に結びつけることができます。
もしうまくいかなくても、仮説を見直して再び定量分析と定性分析を行い、方向性を修正すれば、良い改善ループを作り上げることができます。
ユーザーのニーズへの理解を深めるため
定量分析や定性分析を実施することで、ビジネスにおいてユーザーがどんなことを求めているのかを深く理解することができます。定量分析では、データを数値化し、優先すべき課題や好評な点を見つけ出すことができます。
そして、そのポイントについて定性分析でユーザーインタビューやアンケートを実施することで、具体的なユーザーの思いを知ることができます。これらで得たユーザーのニーズを満たす施策をマーケティングで実施することで、顧客満足度を向上させ、競合優位性を確立することができます。
意思決定スピードを上げるため
データ分析は、これまでの経験則や勘に頼るのではなく、客観的なデータに基づいて課題を発見し、改善に繋げるため、素早い意思決定を行うためのサポートとなります。ビジネスは意思決定の連続です。ひとつひとつの意思決定のスピードを上げることができればその分会社の成長を早めることにつながります。
またデータ分析による結果は、データに基づいて進められるため、意思決定の責任説明を果たす上でも重要な役割を果たすことでしょう。
定量分析や定性分析のメリットとデメリット
定性分析と定量分析を行う目的がはっきりしたところで、これらをビジネスに対して効果的に使い分けるためにも双方が抱えるメリットとデメリットを理解することは必要不可欠です。そこで、ここからは定性分析と定量分析それぞれのメリット・デメリットについて詳しく説明します。
定量分析を行うメリット
定量分析を行うメリットは、数値という共通の物差しに基づいて判断ができるため、客観的な意思決定に結びつけることができる点が挙げられます。定量分析によって、数値に基づいた評価や比較が可能になり、データの背後に隠れた関係性や要因を、第三者に理解しやすくすることができます。
そのためプレゼンテーションなどで定量分析の結果を示せば、説得力のある説明につながり、チーム内での課題や分析結果に対する共通の認識を形成することができます。
定量分析を行うデメリット
定量分析は客観性が高いというメリットがある一方で、必ずしも現実を捉えきれているとは限らないことには注意が必要です。偶然の結果や相関関係による因果関係の誤解釈も起こり得ます。
また、データに欠損があったり、データの精度や品質が低かったりすると、結果に偏りや誤差が生じることもあります。さらに数値による分析では、分析対象を数値で表現することができない情報や、人間の主観的な感覚や意見を扱うことができないというデメリットも挙げられます。
定性分析を行うメリット
定性分析を行うメリットは、収集したデータが少なくても分析を行うことができるため、比較的手軽に分析できること、定量化できないような情報を分析できるためにより深い洞察が得られることが挙げられます。
定量分析は数値という客観的な指標に基づいて行われるために、時に抽象的でわかりにくいことがあります。定性分析でアンケートといった文字データを分析すれば、数値の改善にとらわれない具体的な改善策につなげることができるでしょう。
定性分析を行うデメリット
定性分析を行うデメリットは、数値という客観的な指標を利用しないために、分析者によって分析結果の評価基準が曖昧になることが挙げられます。
例えば収集したアンケートに書かれた文章から受ける印象はどうしても主観的になってしまい、第三者と共有するのが難しい場合があります。そのため、プレゼンテーションに説得力を持たせ、チーム内での共通認識に繋げるにはどうしても工夫が必要となります。
定量分析と定性分析の使い分け方
これまで解説してきた定量分析と定性分析のメリット・デメリットを踏まえると、互いを補う形で使い分ければ非常に効果的であることがわかります。
定量分析は数値データによって客観的な結論を得ることができるので課題の仮説立案や共通認識の形成に有効です。その結果を解釈して深い洞察を得るには、定性分析が有効です。
このように定量分析で仮説を立て、その仮説検証するために定性分析を行えば、より正確かつ具体的な問題把握や改善につなげることができます。
定量分析と定性分析を活用するやり方
最後に、定量分析と定性分析をうまく組み合わせて活用する手順について解説します。
- 定量分析で数値データから問題点を洗い出し、課題の仮説を立てる。
- アンケートやインタビューなどの定性的手法を用いて、定量分析で立てた仮説の根本原因を探る。
- 定量・定性両方で見つけた課題や仮説の原因が適切かどうか精査する。
- 定性分析を用いて、定量分析で立てた課題を検証する。
- 妥当だと判断された課題にさらに詳細な定量分析を実施して課題解決に向けた具体的な施策を決める。
- 施策の効果を定量的に測定し、得られたデータ分析することで次の改善点を洗い出す。
このように、定量分析と定性分析を組み合わせてデータを深掘りすることで、問題点の発見や施策の決定、改善点の洗い出しなどが可能になります。
UMWELTなら手軽に分析が行える！
定量分析や定性分析といったデータ分析は、自社ビジネスが抱える潜在的な課題やその解決策を俯瞰的に捉える上で非常に強力です。しかし、使いこなすためには具体的な解析手法を学び、使いこなすためのトレーニングが欠かせず、導入へのハードルとなっています。
そこで、データ分析のハードルを下げたいのならノーコードAIサービスであるUMWELTがオススメです。UMWELTは定量分析や定性分析をはじめ、データ解析に必要な様々なツールを提供しているクラウドサービスです。
実際に分析を行う上でプログラミングは不要で全てドラッグ＆ドロップだけで利用できます。ビジネスで繰り返し行われる意思決定のスピードを上げるためにもUMWELT導入をぜひご検討ください。
まとめ
この記事ではデータ解析の基本となる定量分析と定性分析について、その特徴や目的、双方のメリットやデメリットについて解説しました。定量分析と定性分析の違いをはっきりさせると、自ずと両者が補い合う関係にあることが見えてきます。この記事が、両者を効果的に組み合わせてビジネスに活かす参考となれば幸いです。
TRYETING
公式
TRYETING公式です。
お知らせやIR情報などを発信します。
