BUSINESS

AIとは?進化の歴史と仕組みを理解してビジネスへ活用しよう!

社会のさまざまなシーンで、AIを活用したシステムがあります。近年、身近な存在になりつつありますが、AIとは何か理解していない方もいるのではないでしょうか。

この記事では、AIの概要や歴史、仕組み、ビジネス活用事例を紹介します。最後まで読んで理解することで、AIを有効活用して企業成長を実現できるでしょう。

▼更にAIについて詳しく知るには?
AI(人工知能)とは?導入するメリットと活用例やおすすめのツールを紹介

▼社内のデータをAI化するには?
ノーコードAIツールUMWELT紹介ページ(活用事例あり)

AIとは?


AIと聞くと、高度な処理が可能なロボットやコンピュータといったイメージがあるのではないでしょうか。企業がビジネス活用する場合、AIとは何かを深く理解する必要があります。ここでは、AIの概要や定義、進化の歴史を解説します。

AIの概要・定義

AIとは、「Artificial Intelligence(人工知能)」の略称で、「NI(Natuar Intelligence:自然知能)」の対義語に当たります。人間のような知能を持つコンピュータ技術を指し、コンピュータがデータを分析し、高度な推論・判断・提案・学習などを実行します。

AIにはっきりとした定義はありません。さまざまな研究者が独自の定義を示しています。例えば、AIという言葉を生んだジョン・マッカーシー教授の定義は、『知的な機械、特に、知的なコンピュータプログラムを作る科学と技術』です。

(参考: 『平成28年版 情報通信白書|人工知能(AI)とは|総務省』

これまでの歴史

AIの歴史をたどると、第1次から第3次まで3つのAIブームがあります。2023年現在、第3次AIブームのさなかです。各AIブームの年代と主な出来事は以下の通りです。

第1次AIブーム
(1950年代後半~1960年代)
推論や探索が可能となり、コンピュータが特定の単純な問題を解決できるようになる。
米国では、自然言語処理技術を活用した機械翻訳が注目を集める。
第2次AIブーム
(1980年代~1990年代)
知識を与える技術「エキスパートシステム」が生まれたことで、AIが現実社会で実用可能なレベルに達する(特定領域に限る)。
第3次AIブーム
(2000年代~)
ビッグデータの活用によって機械学習・ディープラーニング(深層学習)が実用化し、AIが自ら知識を獲得できるようになる。

AIの段階と種類


第3次AIブームによってAIは大きく進化しましたが、まだ発展途上です。AIには特化型人工知能「ANI」、汎用人工知能「AGI」、人工超知能「ASI」といった段階があります。ここでは、AIの3つの段階について理解しましょう。

特化型人工知能「ANI」

特化型人工知能「ANI(Artificial Narrow Intelligence)」とは、論理的処理や言語処理など、特定の領域で能力を発揮するAIです。膨大なデータに基づき、精度の高い返答を行います。

すでに囲碁やチェスで人間を超える能力を発揮していますが、現状、AIの進化は特化型人工知能にとどまっています。自動運転技術やチャットボットも特化型人工知能の一種です。

汎用人工知能「AGI」

汎用人工知能「AGI(Artificial General Intelligence)」は、ひとつの分野に限らずさまざまな領域の問題に答えるAIです。

想定外の事象に対しても自ら学習し、解決する能力を持ちます。多くの研究者がアイデアを提唱していますが、まだ完璧な汎用人工知能は誕生していません。現在のAI研究の目標といえる段階です。

人工超知能「ASI」

人工超知能「ASI(Artificial Super Intelligence)」とは、人間の知能を上回る意思決定や問題解決能力を発揮するAIです。実現すれば、人間には不可能なアイデアを生み出し、環境問題・社会問題を解決できる可能性があります。

ただし、人間の知能を超えるため、開発や運用には法整備や世界的なレギュレーションの議論が必要です。現状、開発は進んでいません。

AIのレベルと機能


現在、身の回りのさまざまな場面にAIが存在し、人々の安全で豊かな生活に貢献しています。実用化が進むAIは、機能によって4つのレベルに分類できます。ここでは、各レベルの概要と搭載する商品・サービスを見てみましょう。

レベル1

レベル1のAIは、単純な制御プログラムに基づいた動作が可能です。身近な家電や簡易的なコンピュータに搭載され、設定したことだけを忠実に実行します。

例えば、エアコンの温度・湿度調節機能は、気温や湿度の変化に合わせて自動で調整が可能です。自動温度調節機能が付いた冷蔵庫もあり、冷蔵庫内の食材に最適な温度で保存できます。

レベル2

レベル2のAIは、多彩な動作が可能です。大量のデータを備え、状況に応じて異なる判断ができます。将棋・囲碁・チェスのプログラムは、レベル2の一例です。盤面を認識し、最適な一手を判断します。

お掃除ロボットは、レベル2のAIを搭載した家電製品です。センサーが間取りや家具の位置を認識し、最適な移動ルートを選択します。他にも、チャットボットやコールセンターの自動応答システムなど、幅広く浸透しているAIです。

レベル3

レベル3は、自動的に学習するAIです。一定数のサンプルデータからパターンとルールを学習します。サンプルデータは人間が用意する必要がありますが、その後はAIが自ら学習し、適切な行動の選択が可能です。

レベル3の例として、Googleなどの検索エンジンがあります。ウェブサイトのテキストや単語から質の高いものを上位に表示し、有害なコンテンツの順位を下げる仕組みです。検索エンジンは毎日更新するため、常に最適なウェブサイトを表示します。

レベル4

レベル4は、学習に必要なサンプルまで自ら収集するAIです。自ら集めたデータからパターンを生成し、最適解を導き出します。現状、レベル4のAIは誕生していません。

レベル4に達すると、患者の症状から病気の原因を見つける医療システムが実現できます。レベル4のAIを実現するには、ディープラーニング(深層学習)という機械学習技術が必要です。

レベル5を設定する研究機関もあります。レベル4以降は、人間と同じような思考・行動が可能な人工知能が該当します。

AIはどのように計算・学習するのか


AIは、アルゴリズムに沿って計算・学習します。アルゴリズムとは、プログラムへ組み込む処理方法や計算手順です。AIの学習方法にもいくつか種類があり、その選択で能力の範囲が異なります。AIの代表的なアルゴリズムと学習方法を理解しましょう。

代表的なアルゴリズム

AIの代表的なアルゴリズムとして、ニューラルネットワーク、遺伝的アルゴリズム、エキスパートシステムの3つがあります。それぞれの特徴は以下の通りです。

ニューラルネットワーク ニューロン(神経細胞)の構造や動きを数値モデル化したもの。
例題と模範解答をセットで与えることで、AIが自ら判断・推理できるようになる。
遺伝的アルゴリズム ダーウィンの進化論(優秀な個体だけが子孫を残す仕組み)のように、AIが膨大な組み合わせから最適解を導き出す。
エキスパートシステム 人間の考え方をモデル化したもの。
専門家の考え方をヒアリングし、ルールを定義する。ルールを基に、問い合わせに当てはまる回答を導き出す。

主な学習方法

AIの主な学習方法は、機械学習とディープラーニング(深層学習)です。機械学習は3つの種類に分類できます。

厳密には、ディープラーニングも機械学習(教師あり学習)のひとつですが、より高度な分析ができる進化した学習方法といえます。それぞれの特徴は以下の通りです。

機械学習 教師あり学習 例題と模範解答のセットを与え、一方向に学習を促す方法。
教師なし学習 模範解答なしで、AIが自身の活動からデータを蓄積し学習する方法。
強化学習 与えた環境でAIが試行錯誤を繰り返しながら手掛かりを見つけ、学習する方法。
ディープラーニング
(深層学習)
多層化したニューラルネットワークを活用した学習方法。
膨大なデータから特徴量(データの特徴を定量化した数値)を抽出する。
画像・音声など、記号化できないデータを分析できる。

AIのビジネス活用事例

さまざまな企業や業界がビジネスでAIを活用しています。活用例は以下の通りです。

医療 AIを搭載したアプリケーションでユーザーに合わせた治療、投薬、レントゲン画像診断をサポートする。
製造 AIが設備機器から取得したデータを分析し、機器への負荷や需要を予測する。
スポーツ AIが分析した試合映像レポートを、監督・コーチが選手のポジションやゲーム戦略に役立てる。
小売り 仮想ショッピング機能でユーザーに合った商品を提示し、購入オプションの相談に応じる。

AI活用によるビジネスへの影響


AIをビジネスで活用することで、さまざまなメリットがあります。ここでは、ビジネスでのメリットとAIを活用できる具体的な業務を確認しましょう。

ただし、現状のAIには限界もあります。AI導入後のトラブルを避けるために、今後の課題も併せて理解することが大切です。

メリット

AIで代替できる作業だけでなく、人間より高い精度で実行できる作業もあります。AI活用による主なメリットは以下の通りです。

・プロセスとタスクの自動化
・ヒューマンエラーの削減
・生産性と業務効率の向上
・サービスの向上
・意思決定の改善

具体的なケースとして、データ収集と分析があります。分析結果を基に商品の価格・数量を決定することで、利益や顧客リピート数の向上が可能です。

人材採用で機械学習アルゴリズムを活用すれば、自社のニーズに合った最適な人材を選択できます。会計やスケジュール調整といったバックオフィスでも、AIはミスなくスピーディーに作業を遂行します。

今後の課題

AIは、データを基に学習・判断する仕組みです。現状、それ以外で知識を与える方法がないため、データが不確定な要素を含んでいると質の低い結果を出す恐れがあります。また、特定のタスクに対して高い能力を発揮しますが、人間のように幅広いタスクへの対応は困難です。

機械学習技術は日々進化しているものの、AIは映画に登場するような完全自律型のシステムではありません。いずれ汎用人工知能「AGI」や人工超知能「ASI」が実現する可能性もありますが、現状はAIの限界を理解して活用する必要があります。

UMWELTでAIをビジネスに活用しよう!


AIをうまく活用するには、導入するシステムの選択が重要です。TRYETINGのノーコードAIクラウド『UMWELT』は、さまざまな機能で業務を効率化できます。ここでは、UMWELTの特徴と導入事例を紹介します。

知識がなくても導入できるノーコードAI

ノーコードのUMWELTは、ドラッグ&ドロップでアルゴリズムを組み合わせるだけで、目的に合った運用が可能です。データ分析の専門家によるサポートも利用できるため、AIやプログラミングに関する専門知識がなくても導入できます。

需要予測、在庫管理、自動発注など、業務効率化に役立つ機能が豊富です。BIツール連携機能により、蓄積した大量のデータを分かりやすく表示します。

UMWELTの導入事例

総合物流輸送企業の株式会社ビーイングホールディングス様は、AIによる物量予測や人員最適化を目的として、UMWELTを導入しています。

以前は物量予測の精度にばらつきがあり、倉庫業務のシフト作成に苦労していましたが、トライアルで特に課題が大きかった6拠点で実際の業務で参考にしたい予測値を策定しました。

「過去3年以上の実績データがあれば1年〜2年先の需要予測ができる」「日常業務で使用するExcelと連携してCSVデータをAI化できる」といった理由から、本導入に至っています。

(参考: 『【ビーイングホールディングス様】UMWELT活用事例|物量予測し人員最適化へAI導入|TRYETING』

まとめ

AIは、人間のような知能を持つコンピュータ技術です。発展途上の技術で、人間と同等の行動ができるAIはありません。しかし、特定の単一タスクでは人間を超える能力を発揮するため、ビジネスで活用すれば多くのメリットが得られます。

TRYETINGのUMWELTは、業務を効率化する機能が豊富です。幅広い分野で導入実績があります。無料相談も受け付けていますので、お気軽にお問い合わせください。

WRITING BY

TRYETING

公式

TRYETING公式です。
お知らせやIR情報などを発信します。