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データマイニングとAIの関係性をわかりやすく解説

 

データマイニングでは、社内へのDX推進の活動の中で必要不可欠です。AIによるデータ分析と連動させたデータマイニングの事例も国内外で増えて来ています。本記事では、データマイニングとAIの関連性についてまとめた上で、ビジネスの場におけるデータマイニングの重要性について述べていきます。

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「データマイニング」と「AI」とは?


そもそも、データマイニングとAIとはそれぞれどんなものなのでしょうか。ここからはデータマイニングやAIについて理解を深めたい方にむけて、基本的な知識から解説していきます。

AIとは

AIという言葉自体は1956年に、アメリカのダートマス大学で開催されたダートマス会議で、計算機科学者のジョン・マッカーシー教授によって提唱されました。AIは日本語訳すると人工知能と呼ばれ、その名の通り人間と同等の脳を実現させる方法や技術を指します。しかし、そもそも人間の知能を定義づけるのが難しいように、AIの定義も曖昧なままです。これに関しては現在でもたびたび議論になりますが、一般的には「物事を学習できること」や「自律的にタスクを遂行できること」と、一定の定義付けがされています。

データマイニングとは

データマイニングとは、膨大なビッグデータから有益な情報を見つけ出す手法の総称です。飛躍的なIT技術の進歩により、企業のみならず、膨大な量の個人データまで保有できるようになりました。そんな膨大なデータの中から有益な情報を発掘するのがデータマイニングです。しかし当然、扱う情報が多いほど不要な情報も多くなります。そのため、データマイニングを行う際には、データからノイズを除去し、仮説を立てるための準備をしてようやく実行することができます。

データマイニングとAIの関係性


これまででデータマイニングの大枠については把握できたでしょうか?ここからは、データマイニングとAIの関係性や違い、また、それらを理解する前提となるデータマイニングの種類について説明していきます。

データマイニングは大きく分けて2種類

データマイニングは、「仮説検証」と「知識発見」の2つに分けられます。データマイニングとAIの違いを理解するには、まずこの2種類を知るところから始める必要があります。

・仮説検証
仮説を立て、検証する課題の解決に必要なデータを集め分析し、その仮説が正しいかどうかを統計学的手法で明らかにするデータマイニング方法。分析手法には「決定木」や「回帰分析」が使われ、基本的には限られた量のデータから相関関係や因果関係の仮説検証を行います。

・知識発見
蓄積されたデータから新しいパターンや傾向などを掴み取る手法。人間が仮説を立てることなく、機械が自動で有益な情報を提示してくれるのが特徴です。ビッグデータに有効で、機械学習やディープラーニングに広く使われています。

データマイニングにAIが役立っている

データマイニングとAIには深い関係があります。AIは機械学習を通して、ビッグデータからパターンや傾向を自動的に掴み取るので、仮説を用意しなくても分析結果を得ることができます。知識発見型のデータマイニングではそんな機械学習が使われており、これが「仮説を必要としない」という特徴に繋がっています。

AIに欠かせない機械学習とは

前述したように、AIの持つ技術の一つには機械学習があります。機械学習では、機械がビッグデータからパターンやルールを見つけ出し法則化します。人間はその結果を活用し、判断や認識、予測ができるのです。また、よく知られているディープラーニングも機械学習の1種で、データの中にあるパターンやルールなどを機械自身が発見、設定し、繰り返し学習することで精度を高めていく技術です。

データマイニングでできること


ここまで、データマイニングとAIの関係性について見てきました。ここからは、データマイニングによってできるようになることや、データマイニングを行うメリットなどを詳しく解説していきます。

確率の予測

データマイニングをすることで、データと事象の関連性を見つけ出すことができ、因果関係の発見に繋がります。また、その因果関係に基づいた結果の予測を行えるようになります。例えば、過去の商品の販売データをデータマイニングすることで、これから買われる商品やその時間などを予想することができます。

情報の分類

条件に基づき分類することもデータマイニングによってできることの一つです。例えば、商品に対する興味の有無での分類や、そこから興味がある人の中からさらに細かく分類することもできます。このグループ分けはマーケティングなどに役立つ機能です。

関係性の発見

関係性の発見とは、収集した大量のデータから相関関係を探し出すことです。データマイニングでは、これまで見つけることができなかった関連性を新たに発見することも可能です。例えば冬に売れる商品があったとして、それらのデータを分析することで「それぞれの商品たちの共通点」を洗い出すことができ、新たな関係性を見つけることで戦略を立てやすくなります。

データマイニングの代表的な手法


データマイニングにはさまざまな種類があり、それぞれに得意不得意やメリット・デメリットが存在します。ここではそれらについて詳しく解説していきます。

マーケット・バスケット分析

この分析手法は、同時に購入される頻度が高い商品を見つけ、データ同士の相関関係を分析する方法で、アソシエーション分析とも呼ばれます。これを使い、一緒に購入される商品の傾向が分かれば、それらを近くに配置するといった行動をとることができます。実際にECサイトのレコメンド機能では、この分析を基に購入者へ別の商品を提案しています。

クラスター分析

クラスタリングは教師なし学習の1種であり、その中でも一般的な学習手法です。クラスタリングとは、ある特徴量空間上のデータを複数のクラスに分類する手法です。
クラスター分析は調査結果を似ているもの同士のグループ(クラスター)に分け、マーケティングなどに役立てる手法であり、「階層クラスター分析」と「非階層クラスター分析」の二つに分けられます。

・階層クラスター分析
階層クラスター分析は、最も似ているものからまとめていき、徐々に細かいクラスター分けを行う手法です。ただし、分析対象が数十個以下でなければ結果が不明瞭になってしまうため、ビッグデータの分析には向きません。

・非階層クラスター分析
非階層クラスター分析は階層構造を持たず、多くの雑多なデータがあっても、似ている性質の対象を集めて分析できます。そのため、ビッグデータの分析に適しています。

ロジスティック回帰分析

ロジスティック回帰は分類問題を解くモデルです。入力が与えられた時、その入力がどのクラスに分類されるかだけでなく、どれくらいの確率で分類されるかを出力します。例えば2クラス分類では、このモデルはある事象が発生する確率を予測し、50%より確率が大きければ、「ある事象が発生する」というクラスに分類し、そうでなければ「ある事象が発生しない」というクラスに分類します。

決定木分析

決定木分析(ディシジョンツリー)は予測や判別、分類を目的として使われるデータマイニング手法です。樹木に似たモデルを使って導き、人々を行動条件ごとに分岐させてモデル化しています。これを機械学習を使い発展させたものが決定木分析です。例えば、購入履歴から顧客の特徴を知るなど、その活用方法はさまざまです。

データマイニングを導入するメリット


ここまで、データマイニングの手法について見てきました。たくさんの手法があることで多くのシーンで活躍できることが分かったかと思います。そこでここから、データマイニングツールを導入するメリットについて詳しくお話ししていきます。

ビジネスの成功につながる課題を発見

顧客や売上、商品の詳細を分析することで、売上アップにつながる切り口を見つけ出すことができます。従来は勘や経験などに頼るしかなかったかもしれませんが、それらに代わってをAIが分析することで、より実績ベースの効果予測や効果測定ができるようになります。一緒に購入される商品や休眠客への施策なども、データマイニングを使うことでより確実に販促へとつなげられるでしょう。

膨大なデータ分析にかかる時間とコストを削減

膨大なビッグデータの中から人の手でビジネスの課題を見つけるのは大変な労力と時間がかかります。そこへデータマイニングを導入すると、データの取得や分析に労力や時間を割く必要がなくなり、業務効率化につながります。

損失につながるリスクを事前に発見・防止

データマイニングで見つけた法則は、品質管理の向上にも使うことができます。例えば製造業であれば、機器の故障に関するデータを収集し、故障が起こりやすい条件と傾向の調査が可能です。それらが把握できれば、改善によって故障が減り、結果的に品質の向上につながるでしょう。

データマイニングツールを選ぶ際のポイント


データマイニングの活用方法が理解でき、実際に導入を検討し始めた場合、数あるデータマイニングツールの中から一体何を選べばいいのでしょうか。ここでは、データマイニングツールを導入するにあたり、選ぶ際のポイントをまとめました。

利用目的を明確にする

データマイニングツールを選ぶ際に重要なのは、利用目的の明確化です。なぜなら、業務効率化やビジネスチャンスの発見など、ツールを取り入れる目的はさまざまで、それによって相応しいツール自体が変わってくるからです。「他社が行っているため」「時代に遅れないため」など、不明確な動機では導入に失敗する可能性が高いでしょう。データマイニングが行うのはあくまで分析であり、その分析結果をどのように活用するかが大切です。

分析対象を見極める

データマイニングでは、目的に合わせて分析対象を決めることが重要です。例えば、「商品の売り上げを伸ばす」という目的の場合、「何を」「どうやって」分析するかによって、得られる結果の有効性は異なります。例えば「ユーザーが同時購入しやすい商品の明確化」が目的なら、「商品」を分析対象に設定すべきです。他にも「スムーズな購入を促し、売り上げアップ」が目的の場合、「購買に至るまでのユーザーの行動」が分析対象になります。このように、当然のことではありますが目的によって分析対象は異なり、相応しいものを見極めねばなりません。

操作しやすいか否か

ツールを選ぶ際には操作性も重要視すべきでしょう。ツールを導入するなら、業務の効率化も意図しているはずです。しかし、操作性が低く操作しづらかった場合、逆に業務効率を落とすことにもつながります。そのため、操作性はツールを選ぶ重要な基準の一つです。

データマイニングツールを導入するならAIクラウドサービス「UMWELT」にお任せください

数多くあるデータマイニングツールの中でもおすすめなツールが、TRYETINGが開発するノーコードAIクラウドのUMWELTです。需要予測やシフト管理、在庫管理、素材開発、DXなど、多岐に渡って活用できるAIクラウドサービスとなっています。AIの導入工程における8割を占めるデータの前処理を簡易化する機能など、UMWELT自体がAI導入・構築に必要な機能を幅広く持ち合わせています。

まとめ

本記事では話題のデータマイニングについて、基礎的なところから導入するメリットまで詳しく解説しました。データマイニングツールの導入に興味を持って頂いた方は、ぜひTRYETINGのUMWELTをご検討ください。

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