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データマイニングとは?種類や手法・活用方法をわかりやすく解説!

 

必要な情報の素早い獲得は、ビジネスの成功に大きく関わります。そのため膨大なデータの中から価値の情報を発見するデータマイニングは、ビジネスへの活用が期待されています。ここでは、データマイニングの種類や活用方法を解説します。

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そもそもデータマイニングって何?


データマイニングは、膨大なデータを整理・解析することによって役立つ情報を抽出する行為・手段です。有用な情報をデータの山から採掘(マイニング)することからそのように呼ばれています。派生技術としてテキストデータを分析する「テキストマイニング」、ウェブ上にある情報を分析する「ウェブマイニング」があります。

データマイニングの目的は大きく分けて2種類ある


データマイニングの目的は大きく分類すると「仮設の検証」と「知的探索及び発見」の2種類に分けられます。

1.仮説の検証

「仮説の検証」は、事前に立てた仮説が正しいかどうかを、必要なデータを集め、検証したい課題や事象に合わせて分析します。相関関係や重要因子の裏付けなどの検証には「決定木分析」や「回帰分析」などが用いられます。仮説を立てるには、統計学やビジネス専門的な知識と解析技術を持つ人の力が欠かせませんが、データマイニングツールがその役割を担ってくれます。

2.知的探索と発見

収集したデータから、企業に有益な新しいパターンやルールといった情報を自動で探索します。AIを実現する技術である機械学習を用いると、事前の仮説設定を必要とせず、コンピュータがデータのパターンを学習しながら、新しい分類や人間にはわからない相関関係を見出します。「クラスタリング」、「アソシエーション分析」などが代表的な手法です。

データマイニングの手法


データマイニングでよく使用される分析手法である「クラスタリング」「ロジスティック回帰分析」「バスケット分析」について解説します。

データの整理や分類をする「クラスタリング」

クラスタリングは、未整理のデータの構造化や分類をする場合に有効な分析手法です。マーケティングにおいては、購買データから似たような行動をしている人を集めてクラスター構造を推論することで、効率的な宣伝につながります。

発生確率を予測する「ロジスティック回帰分析」

ロジスティック回帰分析では、データと目的事象の関連性を発見し、将来的な事象の発生確率を予測することが可能です。マーケティング施策に対する顧客の反応改善などに使います。

関連性を発見する「バスケット分析」

取引データに隠れている商品間の関連性について明らかにすることで、新しい知見を得る方法がバスケット分析です。関係が薄いように見えて実は購入されることの多い商品の相関関係を発見することで、魅力的な売り場づくりにも役立てることできます。

さらに細かく分けると16種類もの手法がある

さらに細かく分けるとデータマイニングには16種類の手法があります。

  • データのクリーニングとプレパレーション
  • パターン追跡
  • 分類
  • アソシエーション
  • 外れ値の検出
  • クラスタリング
  • 回帰
  • 予測
  • シーケンシャルパターン
  • 決定木
  • 統計的手法
  • 視覚化
  • ニューラルネットワーク
  • データウェアハウス
  • 長期記憶プロセス
  • 機械学習と人工知能

目的に合わせてさまざまな手法を組み合わせることで、効果的な分析となります。データマイニングツールには包括的な機能を備えたものもあり、自社のニーズに合ったツールを見つけることも重要です。

データマイニング活用の流れ


効果的なデータマイニングを実施するためには、データを集めて加工し、核となる分析を行なった後、要因を特定し、検証や評価を行うことが必要です。

データの収集

データマイニングの精度を上げるための第一歩は目的に沿ったデータを用意することです。収集した膨大なデータの保管場所としてデータウェアハウスが広く利用されています。データウェアハウスは大量のデータを保管する倉庫のような役割を担っています。

データの加工・分析(クレンジング)

データには「データクレンジング」と呼ばれる加工・整理が必要になります。収集した直後のデータには、分析の妨げとなる外れ値や欠損値などのノイズが含まれており、それを除去することにより、ばらつきを抑え、解析作業がしやすくなります。加工が終われば、いよいよデータの分析に入ることができます。

データマイニングの活用事例


ビジネスではどのようにデータマイニングが活用されているのでしょうか。ここでは5つの業種をピックアップします。

製造業

製造業では、データマイニングを生産設備の老朽化や保守時期の予測に役立てています。故障箇所やそのタイミングをデータマイニングで把握することで、設備の耐久性と効率性を考慮しながらメンテナンスの予定を組むことが可能になります。

小売業

小売業では顧客へのマーケティングで広く活用が期待できます。顧客データや購買データを分析することで得た、「いつ、どのような人が、どのような商品を、何と一緒に購入しているのか」という情報により、魅力的な売り場作りや、ターゲットを絞ったキャンペーンなどが実施できるようになります。

銀行

日々、膨大な顧客データや取引データを蓄積している銀行では、データマイニングすることで、不正行為のチェックや今後の市場リスクの予想、住宅ローンの与信審査、融資先が債務不履行する確率の予測などに適用されています。見込み顧客を推定し、効果的にアプローチすることもできます。

教育現場

教育現場では、生徒ごとの得意なことと苦手なことを把握しながら、適切な指導をしていくことが求められます。一方で、たくさんの生徒に対して人数の限られる教員や塾の講師が人力だけでそれを叶えるのは難しいのが現状です。そこで膨大な生徒の成績データなどをマイニングすることで、生徒の成績が今後どのように推移するかの予測ができます。得られた知見を指導に組み込むことで、成績アップに繋がる戦略を立てやすくなります。

医療現場

医療分野では、蓄積された症例データを分析し、「この薬を飲んでいる患者は別のこの病気を発症するリスクが高い」などという関連性を見つけることができます。得た知見は患者と共有することも可能です。

データマイニングツールを導入するメリット

ビジネスを有利に進めるための情報を効率的に手に入れることは、日々大量の情報が生み出される現代において不可欠です。データマイニングツールを活用することで、膨大なデータの中に埋もれている、人間では気がつかないようなビジネスのヒントや課題の発見につながるかもしれません。

顧客が求めるニーズや傾向がわかる

データマイニングツールは詳細な顧客データの解析に有用です。さまざまな条件のもとで売り上げデータや顧客データを分析することで、顧客の動向を掴み、求める潜在的なニーズや傾向を把握をすることで、販売戦略に役立てたり、売り上げアップが期待できます。

商品やサービスの品質アップにつながる

修理や故障、クレーム内容を分析することで、商品の品質向上に役立てることができます。故障が起きやすい箇所や傾向を把握できれば、機器の保守に役立ち、故障率を軽減させたり、不具合が生じやすい部分の改善策の検討も可能になります。これにより、品質が上がり、顧客満足度を高めることにもつながります。

顧客データの管理や解析に役立つ

顧客の購買行動や購入品などを分析することで、顧客の特徴、リピーターになりそうな客層などの把握が可能です。適切に顧客管理を行うことで、顧客が離れてしまわないように防止したり、リピーターの獲得をはかったりすることができます。

データマイニングツールを導入する際の注意点

データマイニングツールを導入すれば、絶対ビジネスに有用な知見が得られるわけではありません。データマイニングツールの操作にはスキルが必要であり、ツールに分析のすべてを任せることはできないからです。分析結果をどう活かし、利用していくのかという判断は人間がする必要があります。収集したデータの質にも注意が必要です。

データマイニングツールの選び方

データマイニングのツールを選ぶとき抑えておきたいポイントは次の3つです。

  • 利用目的の明確化
  • 分析対象と分析方法の明確化
  • 担当者が操作しやすいツールか

導入する上で何のためにデータマイニングを行うのか、最初に「目的」を明確にする必要があります。続いて、大切になるのはそのツールが分析したいデータを分析できるかです。目的や求める結果が得られるツールなのかどうか、しっかり見極めることが重要です。

業務改善を目的にデータマイニングツールを導入した場合、担当者が操作しづらければ意味がありません。データの扱いやすさや表現方法など、ユーザーインターフェース(UI)に関する部分も判断基準に加えることが大切です。

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まとめ

注目が集まるデータマイニングについて、種類や手法、活用方法を解説しました。利用目的や操作性を確認したうえで、自社に合ったデータマイニングツールを導入し、ぜひ、データを有効活用してください。データマイニングツールを導入の際は、ぜひUMWELTをご検討ください。

参照文献

R によるデータマイニング入門|山本義郎・藤野友和・久保田貴文(2015)

WRITING BY

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