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DXの進捗度はDX Criteriaで分析可能!使い方や活用方法を解説

 

経済産業省がDXを推進していることもあり、多くの企業ではDXの導入に向けて動き始めています。この記事を読んでいる方の中にも、現時点でDX推進に取り組んでいる方もいるでしょう。しかし、DXが正しく推進されているのかが分からないという悩みも多く聞かれます。そこでおすすめなのが、DX Criteriaによる進捗度の把握です。今回は、DXの進捗度を把握するDX Criteriaについて使い方や注意点を解説します。

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DX Criteriaの基礎情報


ここでは、DXの概要とDX Criteriaについて解説します。

そもそもDXとは

DXとは「Digital Transformation(デジタルトランスフォーメーション)」の略で、デジタルツールの導入によって我々の生活を豊かにしていく考え方です。DXには、大きく2つの意味があります。1つ目は企業におけるデジタル化のDXという意味です。企業では、優位性を保っていくためにも、デジタル技術を活用してビジネスの加速や新たなビジネスの創出をしていかなければなりません。そのためには、DXをスムーズに推進させていく必要があります。2つ目は開発者にとってのDXです。開発者にとってのDXとは、働きやすい環境や開発スピードの向上をするために企業文化・組織構成・システムのそれぞれが最適化されていることです。日本CTO協会では、この2つを1つに捉えた基準を作っています。

DX Criteriaとは

DX Criteriaとは、日本CTO協会が作成したアセスメントツールです。DX Criteriaでは、現時点におけるDXの進捗度合いを自己診断できます。診断内容としては、5テーマ・8カテゴリ・8項目がそれぞれ用意されており、全部で320個を診断していきます。

DX Criteriaの目的

DX Criteriaは、DX推進で必要となるデジタル技術の品質を客観的にチェックし、企業としての事業活動の競争力を得ることが目的です。昨今、業界問わず新たな企業が続々と参入しており、それに伴う新商品や新サービスも登場しています。こうした新たな参入に負けないためにも、企業では優位性を確保するために最新技術を活用していく必要があるのです。そこで、DX Criteriaの診断をすることで企業の現時点におけるデジタル技術の活用具合が可視化されます。

DX Criteriaの3つの使い方


DX Criteriaには、以下3つの使い方があります。

  • 自社のDX進捗度の簡易的な評価
  • 担当者によるチームとシステムごとの詳細な評価
  • 外部パートナー企業とのコミュニケーション

自社のDX進捗度の簡易的な評価

DX Criteriaは定期的に自社のDX進捗度を評価し、今後の戦略決定などに活用できます。DX推進は、定期的に進捗度合いを振り返ることで、現時点での自社における強みや弱みを可視化できるのです。情報を可視化することにより、今後どのようなプランで進めていくのかを戦略的に決められるでしょう。

担当者によるチームとシステムごとの詳細な評価

企業内にはさまざまなシステムが存在しており、それぞれチームごとに管理をしているでしょう。DX Criteriaでは、チーム・システムごとに分割し、それぞれの評価を実施できます。チーム・システムごとの強みや弱みを知ることで、DX推進で重要となるポイントも明らかにできるでしょう。

外部パートナー企業とのコミュニケーション

DX Criteriaは、評価の結果を基に外部パートナーとの議論で活用できます。例えば、外部パートナーが開発したシステムについて「どのようにすればセキュリティが維持されるのか」という論点で議論を進められるのです。外部パートナー企業とのコミュニケーションを通じて、企業内の更なるシステム強化につながるでしょう。

アセスメントシートの使用方法


ここでは、実際に評価をするときに利用するアセスメントシートの使用方法について解説します。

アセスメントシートとは

アセスメントシートとは、DXに関する質問に回答して自社の評価をするためのシートです。アセスメントシートには、システム全般やセキュリティなどに関わる詳細な内容の項目が用意されています。回答した内容は、可視化シートと呼ばれるもので結果分析や過去に評価した内容との比較ができます。

アセスメントシートの記入方法

アセスメントシートでは、テーマごとに用意された各設問に対して「yes」「no」「but」で評価し、最後にそれぞれの評点を集計します。yesは1点、noは0点、butは0.5点として点数が割り当てられています。

DX Criteriaの評価項目は5テーマ


DX Criteriaの評価項目は全320個となっており、大きく5つのテーマと8つのカテゴリと項目にそれぞれ分けられています。5つのテーマとしては「システム」「チーム」「デザイン思考」「コーポレート」「データ駆動」です。システムでは、社会の変化に適応していくためにも開発者を支援する自動化やアーキテクチャ設計への投資が必要であるという観点で評価します。チームでは、DXに伴う課題や問題をすぐに仮説して検証できるようなチーム作りが重要であるという観点での評価です。デザイン思考では、企業にとってイノベーションとなる思考力を創出する重要性に関する評価となります。コーポレートでは、企業としてデジタル人材が活躍しやすい環境作りをしているのかの評価です。データ駆動では、機械学習の活用によってデータの利活用をしていく環境づくりができているのかを評価します。

DX Criteriaを使用する際の注意点


DX Criteriaを利用するときには、下記4つの注意点があります。

  • 用途や内容を理解してから導入する
  • 数字を過度に気にしない
  • 内容より結果を重視する
  • 攻撃材料にしない

用途や内容を理解してから導入する

DX Criteriaは、利用用途や内容の理解をしてから活用するのが大切です。理解をせずに導入してしまうと、本来期待していた効果を得られずにコストだけが無駄になってしまうケースがあります。したがって、1つずつ実践して体験しながら理解していくのが重要です。

数字を過度に気にしない

DX Criteriaを利用するときには、評価結果を過度に気にしすぎないのが大切です。数字を目標にしてしまうと、本来改善すべきことが目に見えなくなってしまい、数字だけを追い求める結果になってしまいます。

内容より結果を重視する

DX Criteriaは評価の内容を重視するのではなく、最終的な結果をもって新たな経営戦略の立案をしていくのが大事です。評価内容は全ての項目を満たせばいいのではなく、自社におけるボトルネックを明確にしてから利用すると良いでしょう。

攻撃材料にしない

DX Criteriaは、評価基準を満たさない部門やチームへの攻撃に利用するものではありません。目的はソフトウェア開発などの見えない部分に対して理解し、今後の方針等を決める議論の判断材料としていくことです。

DXの質を向上させるには内部品質が重要

ここでは、DXの質を向上させるために重要な内部品質について解説します。

内部品質とは

内部品質とは、表からは見えないソフトウェアの内部的な部分の品質を指しています。内部品質とは逆に、ユーザーにとって見える部分は外部品質と言われています。外部品質はユーザーに見える部分であるため、多くの開発者が重視するポイントです。しかし、外部品質を重視しすぎると内部品質がおろそかになり、結果的には内部品質の損失によって外部品質に悪影響を与える可能性があります。

内部品質は軽視されやすい

内部品質は、目先のコストを下げるためや企業のITに対する短期的な視点が影響することで軽視されやすいです。企業では、あるシステムを開発するときにUIや機能面に注目します。しかし、こうした部分ばかりを重視しすぎると、内部となるコードやセキュリティ対策などが不十分となってしまうのです。

内部品質の低下は技術負債の原因にもなる

内部品質の低下は、企業で抱えている技術負債の原因になりうると言われています。ソフトウェアの品質は、「システムが動くこと・動作が早いこと・バグがないこと」といった外部指標を中心に評価しがちです。しかし、システムを動かすために内部品質を考慮せずに開発してしまうと、結果的に外部品質の低下にもつながってしまう可能性があります。

実践的にDX推進を目指すなら「UMWELT」の導入がおすすめ

DX推進を効率的に進めていくのであれば、TRYETING社が提供している「UMWELT」の導入がおすすめです。UMWELTは特別な環境を用意することなく既存システムをAI化できる上、既存システムのAI化に伴うコストを大幅に削減できます。DX化を推進する上ではレガシーシステムの撤廃が大きな壁となるため、UMWELTを活用することでDX化を効率よく進めていけるのです。

まとめ

DX推進をしている企業では、現時点の評価をするためにDX Criteriaの活用が有効です。定期的に実施することで、今後のアクションプランを策定していけるでしょう。しかし、長年使われ続けているレガシーシステムの残存やDX人材の不足によって、なかなかDX化が進まないと悩んでいる企業も多く見られます。これからDX化を推進していきたいと考えている方は、今回紹介した「UMWELT」の導入をぜひご検討ください。

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