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自然言語処理と感情分析とは?活用事例や方法を詳しく説明

 

自社の商品の口コミなどを定量的に分析する際に役立つ手段が、感情分析です。この感情分析は、自然言語処理の技術を活用することで、より多くのデータから分析ができるようになります。この記事では、自然言語処理による感情分析について、その活用事例や手法を解説していきます。

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自然言語処理の感情分析とは


ここでは、自然言語処理と感情分析の概要について解説します。

自然言語処理とは

『自然言語処理入門:1. 現状と歴史を概観しよう』によると、「自然言語処理(Natural Language Processing)とは、プログラミング言語のような人工の言語に対し、日本語とか英語、ロシア語といった、人が日常話したり書いたりする言語を計算機で処理することを指す。」とされています。自然言語処理が活用されている仕組みには、AIアシスタントや検索エンジンなど我々の生活に深く関わっているものが多くあります。感情分析は、自然言語処理の1つに含まれているのです。

感情分析とは

感情分析とは、与えられた情報を感情に分類していくことです。情報には、ネガティブ・ポジティブ・ニュートラルといった感情が含まれるケースがあります。例えば、TwitterやInstagramなどのSNSでは、特定の商品の感想やレビューを投稿していることが多いです。こうした文章を分析し、どのような意見なのかを分析するのが感情分析です。感情分析では、主に文字・音声・画像の分析ができます。

感情分析の重要性

感情分析は、企業の発展に向けて重要な役割を持っています。感情分析では自社の企業活動がどのような評価を得ているのかを分析できるため、今後のマーケティング活動などに活かすことができます。例えば、SNSで自社の製品やサービスに対する感想やレビューを数値化し、最終的なレポート等に集約できれば具体的な根拠に基づき企業の意思決定をすることができます。感情分析により、企業の商品やサービスの品質改善につながっていくでしょう。

自然言語処理の感情分析の活用事例


自然言語処理の感情分析には、以下のような活用事例があります。

  • コールセンターの声を解析する
  • SNSの情報を見える化する
  • 動画から表情を分析する

コールセンターの声を解析する

感情分析は、コールセンター対応で活用されています。オペレーターは、電話先の顧客が今どのような感情なのかといった気持ちの変化を読み取りづらいため感情分析が活躍するのです。感情分析により顧客の気持ちの変化が分かると、どのような対応をすればいいのかが明確になります。特に、コールセンターでは顧客への対応をマニュアル化しているケースが多いため、相手の感情に合わせた対応が大切です。したがって、感情分析をすることでコールセンターの対応力の向上につながります。

SNSの情報を見える化する

SNSには、不特定多数の人による情報がさまざま投稿されています。その中には、悪質な意見やただ単に誹謗中傷をするだけのものもありますが、企業にとって参考になる情報も多数存在するのです。ユーザーからの意見を調査するときには、SNSの活用が効果的です。さらに、感情分析の機能でSNSの投稿を分類することで、効率よく意見を収集していけます。感情分析により、新しいサービスの創出やサービス改善に向けた意思決定に大きく役立つでしょう。

動画から表情を分析する

感情分析は、音声や文章以外にも動画に映る人物の表情を分析できます。例えば、スマートフォンアプリでは表情に合わせて画像のエフェクトを追加する写真アプリがあります。アプリでは、泣いた顔をすれば涙を流しているかのような処理を実施するのです。

自然言語処理の感情分析を行う3つの方法


自然言語処理の感情分析を実施するためには、以下3つの方法があります。

  • 感情辞書を使う
  • ディープラーニングを活用する
  • 既存のAPIやサービスを用いる

感情辞書を使う

感情辞書とは、ある言葉に対してポジティブかネガティブかを対応させた辞書です。例えば、「早い」はポジティブ、「遅い」はネガティブというように紐づけます。感情辞書はシンプルな構成であるため、作成が容易で判定自体もスムーズに行えます。一方で、辞書に載っていない言葉が登場すれば対応不可能で、似たような言葉についてもルール化が必要です。

ディープラーニングを活用する

ディープラーニングとは、ニューラルネットワークを効率化させた技術です。ニューラルネットワークとは、人間の脳神経系のニューロンから着想を得た数理モデルであるニューロンを組み合わせて層状のネットワークにしたモデルのことです。このニューラルネットワークを巨大化・複雑化させることにより、自然言語処理のタスクで高い性能が発揮されます。

既存のAPIやサービスを用いる

自分で実装するのが難しい場合には、既存で提供されているAPIやサービスを利用するのも良いでしょう。APIやサービスは一から実装する必要がなく、自身のサービスに簡単に組み込めます。APIやサービスの中には、文章を入力すると自動的に感情分析をしてくれるようなものも多いです。

自然言語処理の感情分析にはハードルがある


自然言語処理の感情分析を実施するためには、下記のようなハードルがあります。

  • 専門的な知識がいる
  • セキュリティ対策が必要
  • 属人化の恐れがある

専門的な知識がいる

一から実装するためには、当然ながら専門的な知識が必要となります。知識としては、R言語やPythonといったプログラミング言語の知識、自然言語処理に関する知識、機械学習に関する知識などさまざまです。これらの知識を習得するためには、かなりの時間がかかってしまうでしょう。

セキュリティ対策が必要

自然言語処理で個人情報を扱うときには、情報流出などを防ぐためにセキュリティ対策が必要です。サイバー攻撃が巧妙化していることもあり、多くの企業が被害にあっています。被害を受けた企業の中には、企業内で保持していた顧客情報が流出して社会的信用が落ちてしまった事例もありました。被害に合わないためにも、プログラミングのセキュリティ対策はもちろんのこと、利用するサーバーのセキュリティ対応が必要です。

属人化の恐れがある

感情分析には難しいシステムやスキルが必要となるため、業務が個人に依存して属人化してしまう恐れがあります。難しいシステムを扱うときには、操作方法から覚える必要があるため習得までに時間がかかります。時間がかかってしまうと、他の従業員が扱うために多くの時間を要するため、結果的にある特定の人物だけが利用するといった状況になりやすいのです。

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自然言語処理の感情分析をはじめとして、企業ではAIを導入することでさまざまな課題解決を実現できます。しかし、企業内で構築するためにはAI人材の確保が必要なため、人材不足で導入が進められないケースも多いでしょう。そこでおすすめなのが、ノーコードAIクラウドの「UMWELT」です。

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まとめ

自然言語処理の感情分析は、さまざまな業務へ活用できる技術です。しかし、構築には専門的な知識が必要なため、多くの企業では導入に至っていないでしょう。そのほかにも、業務効率化を目的にAIの導入を検討している企業も多いと思います。UMWELTは、ノーコードで誰でも簡単にAIによる業務効率化が可能です。AIシステムの導入をお考えの方は、UMWELTをぜひご検討ください。

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