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AIソフトウェア開発の流れ|企業独自のAIを開発するには?

 

昨今のAIの発展により、AI搭載型のソフトウェアが開発される機会が増えて来ています。各企業は独自のAIを開発しながら競合企業としのぎを削り、従来型のソフトウェア開発をしている企業にも、AI開発が求められるケースが急増しています。今回は、AIを活用したソフトウェア開発する際の流れやポイントなどを解説しましょう。

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AIは大きく2種類に分けることができる


機能面から見ると、AIは大きく2種類に分けることができます。それぞれの利点を活かすために、特徴について詳しく見てみましょう。

特化型AI

特化型AIとは、特定の分野に強いAIです。一般的にAIと呼ばれているものは、この特化型AIに該当します。役割や処理内容が限定されていて、作業効率を上げられるメリットがあります。

広く活用されている事例として、天気予測システム・自動運転システム・画像認識システム・音声認識システム・チャットボットなどが挙げられます。

汎用型AI

汎用型AIは、特化型よりも人間に近い思考能力を持ち、取るべき行動を自ら学習する機能が備わったAIです。SF映画に登場するAIは、この汎用型AIに該当します。実用化が期待されており、世界各国で研究も進められていますが、現時点では実現には至っていません。

AI搭載型ソフトウェアが活用されるビジネスシーン


AIを活用したソフトウェアは、ビジネスにおける多くの場面で使われており、業務の効率化に役立っています。どのような活用例があるのか、その一例をご紹介します。

需要予測

需要予測ができるソフトウェアは、小売業・卸業・製造業をはじめとした、商品や製品の在庫を持つ業種で使用されます。AIを活用した需要予測では、過剰在庫や廃棄ロスなどを防ぐために、需要予測値や発注量を高精度で算出できます。これにより、発注業務の効率化を図ったり、在庫の最適化につなげたりすることが可能です。

在庫管理

在庫管理業務において挙げられる課題として、作業時の人的ミスを完全に防げない点があります。ベテラン社員の勘や経験が頼りとなるケースが多く、予測から大幅に外れてしまうことも多々あります。AIの導入で、的確な在庫管理および需要予測ができるようになり、人件費を抑えることができるのです。

シフト作成

社員のシフト作成を行う際に、AI技術を取り入れたツールを活用する企業も増えてきました。シフト作成の業務負担軽減につながるだけではなく、労働基準法や就業規則に基づいた人員配置が可能なうえ、人件費や人員配置の最適化も行えます。その一方で、社員の入れ替わりや個々の事情によるシフト作成の考慮が難しくなる場合もあります。

売上予測

担当者の経験だけに頼るのではなく、これまでの蓄積されたデータを基にして、根拠のある売上予測をAIが即座に行います。現場の実情に近い売上予測を行うことで、過剰在庫を防ぎ、経営面に与える影響を最小限に抑えるメリットがあります。

AIがソフトウェア開発を支える事例も


ソフトウェアにAIを搭載する事例だけでなく、ソフトウェア開発の工程においてもAIが活用されています。

カナダ・トロントのITスタートアップ企業であるBookmark社は、顧客のビジネスモデルをAIが解析し、WEBサイトやECサイトの設計を2分以内で自動出力するプラットフォームを構築しています。現地の中小企業・個人事業主を中心にすでに40,000拠点で使用されています。

スイス・チューリッヒのスイス連邦工科大学発スタートアップのDEEPCODE社では、Githubなどに公開されているソースコードを自動的に学習し、コードの欠陥や書き換えを提案するプラットフォームを提供しています。

このように、ビッグデータを自動で学習することで、ソフトウェア開発の工程を自動化する事例が増えているのです。

コード自動生成は徐々に進むと予想されている

ソフトウェアを形成するコードの自動生成は、AIによって徐々に実現されると予想されています。WebベースのGitリポジトリマネージャーGitLabのCEOであるSid Sijbrandij氏は、同社のブログにて、”Every set of software in the future is going to be the combination of some procedural code and some (AI) models” (意訳:将来のソフトウェア開発は、手続き型のコードとAIモデルの組み合わせになるだろう)と述べています。

同ブログでGitLabのSenior Developer EvangelistであるBrendan O’Leary氏は、”But this isn’t going to replace humans – it’s going to make the human role more critical to understand what’s important”(意訳:人の手に代わるものではなく、何が重要かを考える人間の役割をより重要にさせるだろう)と述べ、AIが人間が見つけられない細部のコードをチェックする第2の目になることを示唆しています。

AIを活用したソフトウェア開発は従来の流れとは異なる


AIを活用したソフトウェアの開発は、一般的なソフトウェアの開発と流れが異なります。

一般的なソフトウェア開発では、先に完成物が想定され、完成物を作り出すための開発プロセスが立てられます。これに対し、AIを活用したソフトウェア開発では、データやパラメーターの調整を行い、誤差が少なく精度の高いモデルの作成を目指します。

AIの活用で重要なことは、それまでのデータと比べ、誤差が少ないモデルを構築する点です。とはいえ、AIの活用で誤差を0%にすることは非常に困難なため、限りなく0%に近い誤差になるよう、試行錯誤を繰り返すことが重要です。

ソフトウェアの品質は、学習を繰り返すことで誤差が少ないパターンを見つけ出せるようになります。学習内容に合わせた調節も必要であり、時間がかかることを心得ておく必要があります。

AI搭載型のソフトウェア開発・運用の具体的な流れ


AIを活用したソフトウェア開発・運用を進めるには、従来のソフトウェアと異なる流れを構築しなくてはいけません。どのような流れで進めていくと良いのか、具体的に見ていきましょう。

開発するソフトウェアの概要を構想する

最初に行うべき作業は、AIソフトウェアの活用でどのような課題を解決したいかを洗い出すことです。「とりあえずAIを入れる」という発想は避けなくてはいけません。

AIで解決できる課題が見つかったら、必要な人材を揃え、体制を整えます。社内で人材を揃えることが難しいのであれば、社外のパートナーと連携するのも選択肢の1つです。

構想が実現可能か検証する

体制が整ったら、AIの仮のモデル(モックアップ)を想定し、課題を解決する目的が支障なく達成できるかを検証します。この時に検証したいのは、次の3つです。

①機械学習モデルとデータ:データの質や量が十分か、構造の段階で設定した制度や性能が発揮できるのかを検証します。

②オペレーション:誤ってモデルが出力された場合に対応可能か、学習や推論のスピードは問題ないかを検証します。

③投資に対する結果とスケジュールの確認:構想を立てた段階で想定した、投資からのリターンやスケジュールなどは実現可能かどうか検証します。

実際にソフトウェアを開発する

検証が完了したら、モックアップモデルから実務で稼働させられるソフトウェアを開発します。おおよその流れは、一般的なシステム開発と同じです。

AIシステムのみならず、システム開発における失敗理由のうち、要件定義の甘さが最も多く挙げられています。データを取り込む容量と、処理スピードを確保できるシステムの開発が重要です。

運用して効果を検証する

稼働を始めたAIシステムの問題がないかを検証し、当初の目標が達成できるかを確かめていきます。問題があれば、アルゴリズムを見直し改善策を講じながらチューニングを進めます。AIを使ったソフトウェアは前例が少ないために、稼働後の検証が大変重要です。

企業独自のAIを開発するには

企業独自のAIを開発する方法として、プログラミングで開発する方法と、AI開発ツールを利用する方法の2通りがあります。

前者は、開発費用を抑えられるものの、プログラミングスキルや開発エンジニアが必要です。後者は、プログラミングをすることなくAIアルゴリズムを利用できます。システムを初めて利用する方でも使いやすい設計がされているため、安心して導入が可能です。

AI搭載型のシステム構築ならTRYETINGの「UMWELT」にお任せください!

AI開発には、「データ収集・前処理」「AIモデリング・解析」「実装」の3段階の作業が必要です。しかし、この工程を進めるためには専門人材の採用やシステム開発の時間・費用がかかります。

TRYETINGのノーコードAIクラウドUMWELTには、この3つの作業を自動化する機能が全て備わっています。そのため、手元でプログラミングをすることなくAIシステムを貴社内に構築することが可能です。

需要予測、生産管理、在庫管理、シフト作成の自動化など、業務に役立つAIアルゴリズムが多数搭載されており、導入した日から現場で即使用できます。

まとめ

業務効率化を今まで以上に促進していくため、AIを活用したソフトウェアの開発は、今後もさらに進んでいくものと考えられます。UMWELTは、AI開発をすることなく自社にAIシステムを構築することができるビジネスツールとなっています。UMWELTについて詳しく知りたい企業担当者様は、ぜひ一度下記サービスページよりお問い合わせください。

参照文献

Bookmark公式サイト
https://www.bookmark.com/

DEEPCODE公式サイト
https://www.deepcode.ai/

How AI will change software development|GitLab公式ブログ
https://about.gitlab.com/blog/2020/10/28/ai-in-software-development/

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