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BUSINESS

エクセルのデータ分析とは?メリット・デメリットや導入手順を解説

 

データ分析は専門的なスキルや専用のソフトウェアの準備が必要なうえに時間もかかりそう、と考えている人は少なくないのではないでしょうか。しかし、専用のソフトウェアを用意しなくても、馴染み深い「エクセル」を使ってデータ分析を行うことは十分に可能です。

この記事では、エクセルを使ったデータ分析のメリットやデメリット、そして実際に利用する際に活用できるおススメ機能などを解説します。

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エクセルのデータ分析とは?


エクセルでは、データ分析に利用できるヒストグラムや相関などの統計グラフを求めることができます。アドイン(拡張機能)を使用すれば、相関やヒストグラムなどの分析も簡単に行えることが利点です。

では、具体的にどのような方法でデータ分析を行うのでしょうか。

アドイン(拡張機能)のひとつ

エクセルのデータ分析を利用するには、アドイン(拡張機能)を用います。アドインには基本機能とともにプリセットされているものや、ユーザーがMicrosoftのWebサイトから直接ダウンロードするものがあり、今回利用する「分析ツール」はプリセットされているものです。

このアドインを利用すると、特別な関数やソースコードを使用することなく、クリックや数値の入力といった簡単な動作だけでデータ分析が可能になります。売上傾向の把握や購買金額の分布など、分析ツールの結果によって販売戦略の方針決定など様々な運用に生かすことが可能です。

種類は19個

「分析ツール」にて使用できるデータ分析の種類は、合わせて19種類あります。

・分散分析:一元配置
・分散分析:繰り返しのある二元配置
・分散分析:繰り返しのない二元配置
・相関
・共分散
・基本統計量
・指数平滑
・F 検定: 2 標本を使った分散の検定
・フーリエ解析
・ヒストグラム
・移動平均
・乱数発生
・順位と百分位数
・回帰分析
・サンプリング
・t 検定:一対の標本による平均の検定
・t 検定:等分散を仮定した2標本による検定
・t 検定:分散が等しくないと仮定した2標本による検定
・z 検定:2標本による平均の検定

データ分析の必要性

データ分析を行う一番の目的としては、「ビジネスにおける意思決定をより良いものにするため」ということが挙げられます。そのためには、顧客の行動や属性、販売製品などあらゆる情報を収集し、集められたデータを取捨選択しながら意思決定の判断材料を作ることが必要です。数値データとして情報が可視化することで、より客観的に自社の状況を判断できるでしょう。

部門ごとによって有用になる分析データは異なります。例えば、営業部門では顧客情報、製品や地域ごとの売上データ、商談発生件数などが挙げられ、人事部門は社員の勤怠状況や採用担当の応募者情報などが挙げられます。

データ分析のメリット

エクセルでのデータ分析を利用するメリットとしては、導入企業が多い点が挙げられます。また、導入していなかったとしても、非常に簡単に導入ができることが利点で。

導入のハードルが低いソフトウェアながら、精度の高い現状分析や将来予測の結果を抽出できるため、企業の運用にあたっての利益拡大や企業方針の転換などに役立てることもできます。

将来予測や需要予測の業務は、企業によってはヒューマンリソースで成り立っているケースも多くあります。しかし、市場や消費者におけるニーズの多様化や景気変動の乱高下が激しい現代では、より精度の高いデータ抽出が求められることが考えられ、データ分析ソフトの導入は必要不可欠なものへとなりつつあります。

エクセルにデータ分析を導入する手順

ここからは、実際にエクセルにデータ分析機能を導入する手順を紹介します。設定の内容によっては、メニューバー上に「データ分析」の項目が存在しない場合もあるので、追加方法はOSごとの手順を参考にしてください。

Windowsの場合

1.「ファイル」 タブをクリックします。「オプション」 をクリックし、「アドイン」 カテゴリをクリックします。ただし、Excel 2007 を使用している場合は、「Excel 2007」 ボタン の「Microsoft Officeボタン」をクリックし、「Excel のオプション」に進んでください。

2.「管理」 ボックスの一覧にある「Excel アドイン」のうち、「設定」 をクリックします。

3.「アドイン」 ボックスで「分析ツール」チェック ボックスをオンにし、「OK」 をクリックします。

4.このとき「有効なアドイン」 ボックスの一覧に 「分析ツール」 が表示されない場合は、「参照」 をクリックしてアドインファイルを見つけます。

5.分析ツールが現在コンピューターにインストールされていないというメッセージが表示されたら、「はい」 をクリックして分析ツールをインストールします。

Macの場合

1.「ツール」 メニューを クリックし、「Excelアドイン」に進みます。

2.「有効なアドイン」ボックスの一覧から、「分析ツール」部分にチェックボックスを入れ、「OK」をクリックします。

3.このとき「有効なアドイン」 ボックスの一覧に 「分析ツール」 が表示されない場合は、「参照」 をクリックしてアドイン ファイルを見つけます。

4.Analysis ToolPakが現在コンピューターにインストールされていないことを確認するメッセージが表示された場合は、「は い」をクリックしてそのままインストールします。

5.エクセルを終了して再び起動します。これで「データ分析」 が 「データ」 タブに表示されます。

エクセルで基本統計量をデータ分析してみよう


データの基本的な特徴を表す値のことを「基本統計量」と呼びます。基本統計量はデータ分析の基礎とも言える分析方法です。まずは、エクセルの基本的な分析方法から学びましょう。以下でその手順を解説します。

基本統計量で分かること

「基本統計量」とは、データの特性を数値で表したものです。データの全体像を大まかに把握する役割を果たします。

昨今はビッグデータなど分析をする対象のデータ量が膨大になるパターンもあり、細かなデータの属性を端から端まで見渡すのは非常に効率が悪いため、まずは基本統計量をベースに傾向を見極めることが重要です。

エクセルの分析ツールでは、以下の基本統計量を出力することができます。

・平均値
・標準誤差
・中央値 (メジアン)
・最頻値 (モード)
・標準偏差
・分散
・尖度
・歪度
・範囲
・最小値
・最大値
・合計値
・データの個数

入力手順

それでは、実際に基本統計量をエクセルで分析してみましょう。以下の入力手順を参考にしてください。

1.まずは「データ」タブをクリックし、「データ分析」に進みます。「データ分析」のダイアログボックスが表示されるので、その中から「基本統計量」を選択します。

2.基本統計量のダイアログボックスが表示されたら、「入力範囲」というテキストボックスの右側の矢印ボタンをクリックします。ここで分析したいデータを範囲選択し、矢印ボタンで戻ります。

3.「先頭行をラベルとして使用」と「統計情報」の項目にチェックを入れ、「OK」ボタンを押します。これで、基本統計量のデータが新しいシートに出力されます。

エクセルでデータ分析に使えるその他の機能


エクセルのデータ分析を上手に活用するためには、オプション機能を効果的に使うことがおすすめです。この記事では、データ分析に役立つオプション機能を2つピックアップしました。これを参考に、効率良く分析を行いましょう。

ピボットテーブル

ピボットテーブルとは、関数や数式を使わずに、表データを元にして4つのエリアを軸にデータ集計ができる機能です。4つのエリアとは、「レポートフィルター」「列ラベル」「行ラベル」「値エリア」のことを指します。

まずは数値化したいデータベースを用意しますが、このとき以下の3つの条件をクリアしていることが必要です。

・1行目にタイトル行があること
・途中に空白行がなく、2行目以降のデータが連続している
・データ以外に何か入力されている余計なセルがない(セルが隣接していなければ問題なし)

基本的な使用方法としては、作業ウィンドウに表示されている項目を4つのエリアのいずれかにドラッグします。例えば行ラベルに商品名、値エリアに金額をドラッグすると、商品の合計金額が算出されるという流れです。

レポートフィルター

レポートフィルターは、ピボットテーブルにおけるエリアの一つです。活用すると、さらにデータを絞り込んだ集計結果を表示することができるようになります。具体的には、ピボットテーブルの集計範囲を任意の条件で絞り込むということが可能です。

行ラベルに商品名、値エリアに金額を設定したとします。元の表の中に店舗のデータが含まれていれば、レポートフィルター機能で店舗情報を取り込むことが可能です。これで、特定の店舗のみの売上金額を抽出されます。

エクセルでデータ分析する際のデメリット


エクセルによるデータ分析は、簡単に導入できるという大きなメリットがある反面、デメリットも存在します。どのような点が課題となるのかを確認しておきましょう。ここでは、4つご紹介します。

ツールにある分析しかできない

一通りの分析機能は充実しているものの、より専門的な分析方法を試したいと考えている人にとっては不向きと言えるでしょう。

例えば、異なるデータソースから集められた情報を1枚のシートに統合することや、複数人での書き込み作業、リアルタイムでの情報更新などはエクセル内の機能として取り扱われていないため、注意が必要です。

また、セキュリティ対策に関しても万全であるとは言えず、ユーザーがフォルダやファイルに直接アクセス権限を設定するといった機能もありません。ファイルにパスワードをかけるといったことはできますが、効率的に運用したいと考えている場合、セキュリティ対策としては不安が残るかもしれません。

データ量に限界がある

エクセルはワークシートとしてデータを保存する仕組みになっており、1シートにおける行数・列数には制限があります。いくつかのシートに分割して保存することも可能ですが、その分管理という面では負担が増えてしまうでしょう。また、分割することで、データ全体を把握することが難しくなることも考えられます。

作業負荷の増加

エクセルは同時に大量の処理を行うと非常に動作に負荷がかかり重くなってしまうため、快適に利用するためにはデータ量を抑える必要があります。

ビジネスに利用されるデータは、大規模になることも珍しくありません。特に、顧客情報は何十万、何百万という単位のビッグデータを扱うこともあります。データ量が膨れ上がるにつれて、データにアクセスすること自体が困難な状況になる可能性もあるでしょう。

分析ファイルの属人化

本来であれば、生産性向上や業務効率化を目指してエクセルによるデータ管理をしているはずが、ファイルの中身や使い方を知っている担当者が限られてしまって効果的に運用できない状態に陥るケースもあります。これが「属人化」です。

特定の社員によるデータ管理の縦割りが進行することで、個人に依存することにつながる恐れがあります。もし、特定人材の休職や退職によってうまく引き継ぎが行われない事態が発生すると、誰も進捗を把握できず悪循環に陥るケースもあるでしょう。

データ分析はAIツールでより効率化できる

エクセルでのデータ分析運用に限界を感じている場合は、AIを駆使した分析ツールを導入することもひとつの方法です。AI分析は膨大なデータの中からAI(人工知能)が予測や判断をするためのパターンやルールを自動的に分析し、予測やシミュレーションを実行します。

これまで人の手によって行われてきた業務を自動化することによって、人材不足の解消や生産性の向上につながります。また、業務を属人化させることなく可視化することが可能なため、社内教育コストの削減や引き継ぎ作業の負担軽減に期待できるでしょう。

さらに、AIによるデータ分析は、人の認識と近い状態を再現可能です。音声認識や画像認識、自然言語処理などもできます。自然言語は人間が使用する日本語や英語といった言語のことを指し、プログラミング言語など専門的なスキルを必要とすることなく運用が可能です。

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およそ100種類ものアルゴリズムを搭載しており、機能を組み合わせるだけの作業で、ノーコードかつ専門的スキルを必要とすることなくAIシステムの構築が実現できるでしょう。

社内にAIエンジニアがいない場合でも、費用や分析にかかるコストを抑えたうえで、すぐにビジネスに活用いただけます。

まとめ


データ分析で新たなシステムやツールを導入することは、様々なコストやノウハウ不足などの懸念から導入にハードルを感じることも少なくありません。しかし、導入が手軽であるからといって、エクセルでのデータ運用を続けていくうちに、容量不足などの問題から効率の悪い運用になるケースが考えられます。

今回ご紹介した「UMWELT」では、導入に関する様々なハードルを軽減させる工夫が施されているため、企業独自のAI構築を手軽に実施することができます。ぜひ、お気軽にお問い合わせください。

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