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COLUMN コラム

異常検知

ディープラーニングを活用した異常検知を導入する3つのメリット

世界中の製造業が人手不足に悩む中、少子高齢化が進む日本では特に深刻化しています。その影響もあり、工場の自動化を図ることで省人化を進め、生産性を上げたいと考える企業も増えています。そこで注目されているのが、ディープラーニングを活用した異常検知。大量データの収集・蓄積が可能で、データマイニングによる分析の実施が容易な環境下において応用しやすい技術で、製造業以外の分野でも活用されています。今回は、ディープラーニングを活用した異常検知の方法や活用事例を紹介します。

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ディープラーニングを用いた異常検知なら業務の自動化ができる


異常検知をおこなうために、手動で大量のデータの収集・蓄積をおこなうとなると、データの読み込みや集計・分析に時間がかかり、またその分の人的コストもかかります。そこで、ディープラーニングを活用することで、それらの多大で煩雑な業務を自動化することが可能です。

異常検知とは

「異常検知」とは、他のデータパターンや標準的なパターンとは異なる挙動を見せるものを分析し、識別する技術のことです。大量のデータを読み込ませ、データ間の共通点や相違点などをディープラーニングによって比較分析し、パターンを学習させることで、設備の故障や不良品を検知したり、エラーが出る可能性のあるものを予測したりしています。

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【実例あり】異常検知の具体的な流れを解説!計算方法の紹介付き

ディープラーニングとは

異常検知に活用されている「ディープラーニング」(深層学習)とは、AI(Artificial Intelligence:人工知能)を支える技術で、音声の認識、画像の特定、予測など人間がおこなうようなタスクをコンピュータに学習させる「機械学習」の手法の一つです。そして、ディープラーニング技術のバックグラウンドには、人間の脳神経の構造から着想を得て作られたアルゴリズム「ニューラルネットワーク」があります。ニューラルネットワークには入力層(入力を担う)・中間層・出力層(発信を担う)があり、ディープラーニングでは中間層を多層にすることで、情報伝達や処理量を増やし、予測や認識、異常検知などの精度を向上させています。

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ディープラーニングとは?機械学習との違いやビジネスに取り入れる方法を解説

ディープラーニングを用いた異常検知とは

ディープランニングを用いた異常検知には、さまざまな手法があります。予想外のデータ点を検出する「外れ値検知」、一つひとつのデータ点だけではなく、異常が起きている部分の時系列を検出する「異常検出」、時系列データのパターンが急激に変化する箇所を検知する「変化検知」などです。これらの手法を、さまざまな目的やシーンに合わせて最適に選び出すことで、適切な結果が得られます。

ディープラーニングを活用した異常検知を導入する3つのメリット


ここまで、ディープラーニングを活用した異常検知についての基礎知識を解説してきました。では、この技術を導入することで、どのようなメリットが得られるのでしょうか。

1.人間の判断回数を削減

ディープラーニングによる異常検知は、人間の判断を代行してくれます。特に製造業において、これまでの異常検知は人の目や長年にわたり培ってきた経験に頼ってきた部分があるでしょう。属人的な判断にはばらつきがあり、人的・時間的コストがかかります。ディープラーニングを活用することにより、偏りのない判断が可能になり、人間の判断回数自体も削減してくれます。

2.異常発生タイミングの予測

また、ディープラーニングを使えば、データを基に異常を予測できます。製造業の現場においては、設備の故障による商品生産のストップは大きな痛手です。人間には感知できない小さな違いや、人間では測り知れない異常の訪れるタイミングを、画像やデータを基にして検知・予測するため、想定外のトラブルも少なくなります。

3.生産性向上

ディープラーニングによる異常検知をおこなうことで、人間の目視検査による不良品の流出、検査工数の増加、検査に必要な人員などが削減されます。これらの人的コストの削減により、生産性が向上することは、大きなメリットと言えるでしょう。

ディープラーニングを用いた異常検知の活用事例


ここまで、製造業の現場を例に挙げてきましたが、ディープラーニングを用いた異常検知は、製造業はもちろん、それ以外の分野でも活用されています。実際にどのように活用されているのか、その一部をご紹介します。

1.クレジットカードの不正利用を検知

一般社団法人クレジットカード協会の調査によると、2020年度のクレジットカードの不正利用被害額は251億円にものぼります。このような被害の拡大を防ぐため、ディープラーニングによる不正利用の検知が徐々に導入されています。これまでの不正利用の検知は、カード利用の場所や金額、時間などのパラメータを特定のルールに則ってチェックし、不正が疑われる取引は店舗や利用者に確認を取る形態でした。不正が疑われる取引の中で、本当の不正利用は割合が少なく、検知の精度が上がれば、問い合わせ作業の負担が削減され、店舗や利用者への負担も軽減されます。

2.インフラの老朽化を検知

近年、高度成長期以降に整備された道路橋、トンネル、河川、下水道、鉄塔、港湾などのインフラの老朽化対策が急がれています。そんな中、AIやIoTを駆使したインフラメンテナンスが徐々に増加しています。例えば、ドローンのカメラを使い画像を収集して位置情報を紐づけ、3Dモデルを作り、微妙なズレや誤差から内部の欠陥などを自動検知するシステムを開発した企業もあります。

3.品質管理

製造業における品質管理には、外観検査の実施が欠かせません。この検査では、部品や製品の表面に付着した汚れや異物、傷、バリ、変形などの外観上の欠陥を検知し、良品か不良品かを評価します。一般的な外観検査は、これらの検査項目の全てを人間の目でおこなっているため、そこに必要な人員の確保・作業員の負担増大が課題となっています。そこで、画像認識技術とAIを活用したディープラーニングによる異常検知システムを導入すれば、検査業務にかかる工数、時間、コストを大幅に削減できます。

ディープラーニングを用いた異常検知方法


ディープラーニングを用いた異常検知には、さまざまな方法があります。その中でも近年注目を集めている技術について解説していきます。

1.機械学習を用いた異常検知

そもそも、ディープラーニングを活用していない、これまでの異常検知はどのようなものだったのでしょうか。従来の機械学習による異常検知では、まず、大量の正常データから正常データの分布図をモデリングします。そして、正常データの分布からどれだけ離れているかにより、異常を検知していました。しかし、画像や自然言語のような高次元のデータに対しては、正常データの分布を適切に推定できませんでした。これを解決してくれたのが、ディープラーニングなのです。

2.自己符号化器による異常検知

与えられたデータを、うまく表現する特徴の学習を表現学習といい、表現学習を行うためのニューラルネットワークの一つに「自己符号化器」(Autoencoder:オートエンコーダ)があります。自己符号化器は、入力データと全く同じデータを復元するように学習されます。このときの入力データと復元データの差分を「復元誤差」と言います。まず、自己符号化器に正常なデータを学習させます。次に、判定したいデータを学習済みの自己符号化器に入力し、復元誤差を算出します。正常なデータは学習済みですが、異常なデータは学習されていないため、うまく復元できません。この復元誤差の大小で、異常を検知するのです。

3.敵対性ネットワークによる異常検知

この世に存在しない人の顔を創り出したり、白黒写真がカラー写真になったり。最近、そんなAIが話題になっています。これらの技術は「敵対性ネットワーク」(generative adversarial networks:GAN)によるものです。敵対性ネットワークでは、生成器(Generator)と識別機(Discriminator)という2つのニューラルネットワークを併用し、データ生成のモデルを互いに競わせて、入力データの学習を深めます。

4.ハイブリットモデルによる異常検知

前述したように、従来の機械学習による異常検知では、画像や自然言語のような高次元のデータに対しては、正常データの分布を適切に推定できませんでした。しかし、ハイブリッドモデルは、高次元のデータをディープラーニングと組み合わせることで「次元」を減らし、適切な異常検知を可能にします。

5.生成モデルを使った異常検知

異常検知において、異常データが少ないことが原因となり、適切に判定できない場合があります。例えば、製造業で不良品の異常を検知する場合、学習させるための不良品の画像が必要です。その不良品が滅多に出ない場合、異常データは少なくなります。そこで、正常データが大多数を占めるデータセットからパターンを学習して、異常検知するディープラーニングモデルが研究されています。その中の一つが「生成モデル」を使う方法で、もう一つが「距離学習」と呼ばれる手法です。生成モデルには、前述した「自己符号化器」(Autoencoder:オートエンコーダ)、「敵対性ネットワーク」(GAN)があります。

6.距離学習モデルを使った異常検知

「距離学習モデル」は元々、顔認識のために開発されました。似ているデータ間では距離が近く、似ていないデータ間では距離が大きくなるように学習させる手法です。学習時に、出力データと学習データとの差を評価する関数を Loss関数(損失関数)といいます。少数でも異常データがあれば、学習に使って性能を上げられますが、前述したように異常データが少ない場合、異常データが必要になることがデメリットにもなるでしょう。そのほか、独自レイヤー(Angular Softmax)を使い、通常の全結合層に角度の解釈を入れて、サンプルがうまく分離する手法もあります。

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ディープラーニングによる異常検知に魅力を感じ、導入したいなら、TRYETINGの「UMWELT」がおすすめ。異常検知もAIで自動化できます。UMWELTには常時100種類ほどのアルゴリズムが装備されており、レゴブロックのように組み合わせることで、「どんなデータでも」「簡単に」「高度な」AIを構築できます。

まとめ

少子高齢化による人手不足、生産性向上、グローバル化など、次々と課題に直面する現代。そんな中で、ディープラーニングによる異常検知は、製造業はもちろんのこと、あらゆる業界のさまざまな業務に活用できます。「自社のどの部分に活かせそう?」「費用はどれくらい?」といったご質問でも、お気軽にご相談ください。

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