BUSINESS
物流管理システムはSaaSがおすすめ!導入のメリットや事例を紹介
目次
入出庫や在庫管理の効率化には、物流管理システム導入が効果的です。物流管理システムには、SaaSやオンプレパッケージ型など複数のタイプがあるため、どのタイプが自社に適しているのか悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
この記事では、物流管理システムの基本知識やSaaSの概要、導入のメリット、注意点を解説します。最後まで読むことで、物流管理システムの導入に必要な知識を得られるでしょう。
物流管理システムのSaaSとは
物流管理システムは、複数の運用形態があります。ここでは、「SaaS」「ASP」「オンプレパッケージ」「フルスクラッチ」といった運用形態の違いを理解しましょう。主要な物流管理システムである倉庫管理システムと輸配送管理システムの2つの概要も解説します。
クラウドタイプの物流管理システム
SaaS(Software as a Service)とは、クラウド上でソフトウエアの機能を提供するサービスです。インターネット環境があればどこでも利用できます。
以前は、ASP(Application Service Provider)と呼ばれるソフトウエアレンタルサービスがありましたが、高価でセキュリティー面に不安があることからそれほど普及しませんでした。SaaSはASPが進化したサービスです。
物流管理システムは、SaaSの他にオンプレパッケージ型とフルスクラッチ型があります。オンプレパッケージ型は、自社内に自前のサーバーを設置するタイプです。セキュリティーは強固になりますが、SaaSより導入に費用がかかります。
フルスクラッチ型は、システムそのものを企業が開発するタイプです。自由度が高い半面、導入や管理に手間やコストがかかります。
物流管理システムの種類
物流管理システムには、以下の2種類が存在します。
・倉庫管理システム(WMS:Warehouse Management System)
・輸配送管理システム(TMS:Transport Management System)
倉庫管理システムは、物流倉庫の業務を効率化するシステムです。ハンディーターミナルのような携帯端末で商品情報を読み取り、在庫状況や作業の進捗状況を一元的に把握することで効率化を図れます。手間のかかる棚卸し業務にも利用可能です。
輸配送管理システムは、トラックの配車計画作成など、倉庫から配送先の輸送管理業務を効率化します。商品の大きさ・数量に応じたトラックの手配ができ、効率的な配送ルートも導出可能です。輸送コストの自動計算やトラックの現在位置確認、運行日報の自動作成もできます。
物流管理システムでSaaSを導入するメリット
SaaSで物流管理システムを導入すると、他のタイプと比較して初期費用が安く済みます。また、どこでもアクセスできる、コストが削減できるなどメリットも多種多様です。ここでは、4つの主なメリットの詳細を確認しましょう。
業務の効率化が図れる
これまで手作業だった業務は、デジタル化により時間短縮とミス削減を実現できます。中でも、在庫管理は手作業だと正確な量の把握が困難です。WMSを導入することで、リアルタイムで正確な在庫量が分かり、管理に必要な人員も減らせます。
SaaSタイプは、アクセスする場所に制約がなく、従業員は自宅でも業務の遂行が可能です。オフィスに行く負担が軽減でき、働き方の自由度も増すため、モチベーションの向上にも役立ちます。
社内コミュニケーションが活発化する
SaaSを利用したシステムには、コミュニケーション機能を搭載しているものもあります。チャット機能を使えば、場所を選ばずにチームメンバーとデータについて質疑応答ができるでしょう。関係者が同じ場所にいなくても、思い立ったときにコミュニケーションを取れます。
また、チャット機能には画像を添付できるものもあります。必要な情報を簡単にシェアしながら確認し、詳細な議論を展開できるでしょう。
ペーパーレスに効果がある
SaaSの大きなメリットのひとつが、ペーパーレスの実現です。
紙媒体の場合、さまざまな制約を受けます。例えば、「文書管理のために紙やプリンターを用意する」「文書の承認にはサインや押印が必要」「承認をもらうために特定の場所に提出する」といった制約です。また、紛失や破損のリスクがあり、管理にも気を使います。
電子化すれば、必要な情報は全てオンライン上にあるため、どこでも取り出し可能です。承認も楽になり、保管に手間をかける必要がありません。
コストが削減できる
SaaSの導入は、さまざまなコストの削減を実現します。ペーパーレス化で紙や印刷コストが減るだけでなく、書類を保管するスペースも不要になり、倉庫の賃貸料が削減できます。
また、リモートワークの推進により、オフィススペースや光熱費、通勤費の削減が可能です。業務効率化で従業員の作業時間を短縮すれば、残業や休日出勤も減らせるでしょう。
物流管理システムSaaSツール5選
企業によって効率化したい範囲はさまざまで、目的ごとに最適なシステムは異なります。ここでは、倉庫管理システムと輸配送管理システムの中から、おすすめのSaaSツールを5つ紹介します。それぞれの特徴を比較して、自社に合いそうなツールを見つけましょう。
AnyLogi
AnyLogiは、EC事業者向けの配送効率化プラットフォームです。受注管理・在庫管理・出荷管理の3つの機能が柱で、直感的な操作が可能です。
受注情報を自動で取り込み一元管理するため、リアルタイムで在庫数が分かります。受注や返品により変動した在庫数の反映も出荷・配送手続きも自動で行います。
料金は従量課金制で、初期費用・追加費用は不要です。ただし、国内配送代行サービスと海外配送システムでは違いがあります。
logiec
logiecは、クラウド型の流通統合制御システムです。ウェブブラウザで操作し、流通に関する制御や指示ができます。受注データのアップロードや複数の倉庫への出荷指示の自動化、複数の倉庫の一元的な制御により効率的な運用が可能です。
プランは5つで、1か月の出荷件数が100件以下のスタートプランは料金がかかりません。100件以上の場合、出荷件数に応じて上位プランにアップグレードします。
LMS-GLOBAL
LMS-GLOBALは、国際物流管理システムです。グローバル化によりサプライチェーンが複雑化する中、輸出入を伴う在庫や入出荷・通関のイベントステータス、コスト管理といった情報を一元管理してリードタイムの短縮と業務効率化を図ります。
稼働環境は、SaaS・オンプレミス・クラウドです。複数の企業間でサーバーを共有するSaaSは、他のシステムに比べて低コストで済みます。より高度なセキュリティーレベルを要求する場合、プライベートSaaSも利用できます。プランは、スタンダード・プレミアム・プロフェッショナルの3つです。
ロジザードZERO
ロジザードZEROは、EC特化型の倉庫管理システムです。クラウドWMSの中でもシェア率が高く、商品管理や在庫状況照会、同梱物管理など在庫管理のための機能を豊富に搭載しています。無人搬送ロボットや自律走行ロボットとも連携が可能です。
サポートは年中無休で、不具合があればすぐに問い合わせができます。複数あるプランの中から、状況や環境に合わせて最適なプランを提案してもらえます。
BIZBO
BIZBOは、従来のコミュニケーションツールの代わりとなるビジネス用のタスク管理ツールです。
業務効率化には関係者のコミュニケーションの活性化が重要ですが、BIZBOには、タスクマネジメントが可能なボード機能やチャット機能があります。ボードで全体のタスクを把握し、チャット機能で個別に必要なコミュニケーションを取ると効率的です。
BIZBOはSaaSで稼働します。複数の企業でサーバーを共有する一般的なSaaSの他、企業のプライベートSaaSも提供可能です。プランは、スタンダード・プレミアム・プロフェッショナルの3つがあります。
物流管理システムSaaSを導入する際の注意点
物流管理システムは製品ごとに特徴があり、サービス内容も異なります。問題なく運用できるよう、事前に注意点を確認しましょう。ここでは、利用環境やサポート体制、セキュリティー対策、料金体系に関する注意点を紹介します。
製品の利用環境
物流管理システムを新たに導入する際は、使用要件を満たしているか確認しましょう。「既存のデバイススペックで利用可能か」「同時接続可能なアカウント数はいくつか」「他のシステムとの連携はできるか」といった点です。
導入後に要件を満たしていないことが分かると、運用できずにコストが無駄になります。疑問や不安はベンダーに確認し、導入前に解決しましょう。
サポートの体制
物流管理システムは、長期にわたって利用を継続することが前提です。しかし、サービスの中にはすでに発売から長い期間が経過していて、数年後にサポートを終了するものもあります。
発売時期やサポート終了時期を確認し、導入後も安定してトラブルに対応してくれる製品を選びましょう。
トラブル防止のセキュリティー対策
企業にとって情報の流出は死活問題です。SaaSのサーバーは、多くのデバイスからアクセスがあるため、セキュリティーリスクに十分に備えることが重要といえるでしょう。特に顧客の個人情報などのデータは、高度なセキュリティー対策を施したサーバーで管理することが大切です。
また、トラブルでサーバーが停止すると、企業の業務に支障が出ます。事業停止によって甚大な影響が及ぶインフラや金融機関のような領域では、バックアップ体制の構築が欠かせません。
料金や支払い方法
SaaSの料金体系は、定額課金制と従量課金制の2つです。定額課金制は、サービスの利用度合いにかかわらず、毎月一定の金額を支払います。一方、従量課金制は取引量に応じて金額が変動する料金体系です。支払いは基本的に月ごとに行います。
できるだけコストを抑えるには、どの料金体系が自社に合っているか検討しましょう。
UMWELTは物流業務の効率化に最適
物流業務の効率化には、SaaSサービスの利用が効果的です。初期費用が少なく、どこからでもアクセスでき、業務も自動化できます。
TRYETINGの『UMWELT』は、簡単操作で高度な予測機能ができるノーコードAIシステムです。ここでは、主な特徴と導入事例を紹介します。
知識がなくても導入できる
UMWELTは、ITやデータ分析に関する専門的な知識がなくても運用できます。例えば、需要予測や在庫最適化は、物流コストの削減や利益向上に不可欠です。これらの業務には経験やノウハウが必要ですが、UMWELTは過去のデータを入力するだけで完了します。
また、物流に携わる多くの従業員のシフト作成は、手間と時間が必要です。UMWELTなら、複雑な条件でも最適な配置になるように自動で作成します。
物流業での導入事例
3Gサポート株式会社様は、自社で開発するトラック物流改善システム「AirDia(エアダイア)」にAIの実装を目指していました。当初、自社単独でデータ取りから解析まで実施していましたが、より高い精度を求めてUMWELTを導入しています。
目標達成の要件やUMWELTで実現可能な事柄を綿密に話し合い、プロジェクト期間中にAI実装を完了しました。今後は、UMWELTを活用したAI実装をさらに進める予定です。
(参考: 『【3Gサポート様】UMWELT活用事例|補助金活用でトラック物流改善システムに荷物量や作業時間を予測する機能を実装|TRYETING』)
まとめ
SaaSの物流管理システムは、他のシステムより導入が容易で、業務効率化やコスト削減などのメリットがあります。さまざまなシステムがあるため、要求事項やセキュリティーについて確認しながら自社に合ったものを選びましょう。
UMWELTは、物流業務の効率化を実現するAIツールです。専門知識がなくても需要予測などの高度な機能や負担の大きいシフト作成も自動でできます。物流管理システムの導入をお考えの企業様は、ぜひご相談ください。
UMWELTのサービスページをチェックする
TRYETING
公式
TRYETING公式です。
お知らせやIR情報などを発信します。