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【効率化】異常検知に使われる装置をまとめて紹介!使用例まで解説

 

製造業や医療現場では、ヒューマンエラーや熟練のスタッフによる業務の属人化などの課題が挙げられます。これらの課題はAIを使った判定システム「異常検知」で解決することが可能です。この記事では異常検知の特徴や導入するメリット、またおすすめの異常検知システムを紹介します。異常検知に興味のある方や導入を検討してる方の参考になれば幸いです。

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異常検知とは、AIを使った判定システム


さまざまな現場で活用される異常検知ですが、その仕組みを理解している方は少ないと思われます。異常検知とは何か、異常検知にはどのような手法が使われているのかを紹介します。

1.異常検知とは

異常検知とは、データセットの中で、他のデータパターンや標準的なパターンとは異なるイベントやアイテム、観測結果を識別する技術を指します。簡単にいえば他の大多数のデータとは振る舞いが異なるデータを検出する技術のことです。クレジットカードの不正使用検知、システムの故障予知、異常行動検知等、さまざまな分野で異常検知の技術が用いられています。

2.異常検知に使われる装置

一口に異常検知といっても、利用される分野に応じて”異常”の内容はさまざまです。医療の分野では、CTやレントゲン、心臓MRI、超音波エコーなどの画像による診断。製造業の分野では、これまで人に頼っていた目視検査をAIに置き換える動きが広がっています。

異常検知を導入するメリット


異常検知はさまざまな現場で活用されています。異常検知を現場に導入することでどのようなメリットが得られるのか。ヒューマンエラーの排除やコストカットなど、異常検知を導入するメリットを5つご紹介します。

1.ヒューマンエラーの排除

異常検知を導入することでヒューマンエラーを排除することができます。現場でミスが起こる主な原因は人が検査をしているためです。どんなに熟練のスキルを持っていても、その日のコンディションによって人はミスを引き起こしてしまいます。一方、機械学習を用いた異常検知はデータから特徴量を定量的に識別し製品の良/不良を見極めるため、目視検査よりも高い精度で異常を検知できます

2.人件費削減

目視検査を行う検査員の人件費は、検査コストに直結します。外観検査システムの構築にはソフトウェア/ハードウェアの導入が必要なため、導入する際のコストは発生します。しかし、ランニングコストは目視検査に比べると低コストになる可能性は高いといえます。外観検査は永続的に続く検査のため、長いスパンで外観検査システムを運用した場合と目視検査を行う場合とでトータルコストを比較してみましょう。

3.属人化防止

現状、多くの製造業の外観検査現場では、熟練検査員による属人的な作業が問題になっています。外観検査は一見簡単な作業に思えますが、そこには長年の経験から来る暗黙知とノウハウが蓄積しており、新人検査員では見逃してしまうような異常が多く存在します。異常検知を導入することで、教育コストをかけることなく熟練検査員への依存もなくせます。

4.機械学習による検知精度向上

最初から高い精度で検査ができる人間がいないように異常検知システムもまた同じです。大切なのは運用までのフェーズでどれほど大量の正常/異常データを取り込み、繰り返し学習させるかにかかっています。大量のデータを取り込み学習することで人が作業するよりも効率的にミスをすることなく業務をこなします。

5.検知できる異常が幅広い

異なる種類の複数製品を生産している企業では、製品ごとに異なった検査方法を取り入れることが大切です。機械学習/ディープラーニングを用いた異常検知システムの場合、多種多様な検査方法によって、実にさまざまな異常を検知することができます。

異常検知の方法


異常検知の方法には「外れ値検知」「変化点検知」「異常部位検知」の3つの手法があります。それぞれの検知方法、また主にどのような場面で3つの検知方法が使われるかを解説します。

1.外れ値検知

外れ値検知とは、正常時の状態から外れた点を見つけ出す異常検知の種類の1つです。例えば、株価指数などに外れ値検索を適用することで、急激な株価指数の値上がり、下落を自動的に検知することができます。

2.変化点検知

変化点検知とは、時系列データのパターンが急激に変化する箇所を検知するための手法です。例えば、ある特定のワードの検索数の推移などを調べてみると、ある時期を境に異常に多くなることがあります。この場合のある時期を検知できる手法が変化点検知です。

3.異常部位検知

異常部位検出とは、異常が起きている部分の時系列を検出する手法です。例えば、心電図データから異常部位のみ(急激な心拍数の変動部分)を抜き出したいときなどに異常部位検出を使います。

異常検知に用いられる機械学習モデル


異常検知に用いられる機械学習のモデルは5つあります。それぞれの学習手法の内容と違いを解説します。

1.教師あり学習

教師あり学習(Supervised Learning)は、学習データに正解ラベルを付けて学習する方法です。学習は1回で済むわけではなく、人間のように何度もトレーニングを繰り返しながら認識精度を高めていきます。そして、正常・異常の判定が目標とする精度に到達した段階で訓練が終了します。

2.教師なし学習

教師なし学習(Unsupervised Learning)は、学習データにラベルを付けないで学習する方法です。最終的に、大量のデータを読み込むことで、AIが自律的にものを認識するようになるのが特徴です。

3.半教師あり学習

半教師あり機械学習とは、教師あり機械学習手法と教師なし機械学習手法を組み合わせたものです。つまり全てのデータではなく、少量のデータにラベルを付けることでラベルなしデータを生かすための学習モデルです。

4.強化学習

強化学習(Reinforcement Learning, RL)とは、システム自身が試行錯誤しながら、最適なシステム制御を実現する、機械学習手法のひとつです。異常検知ではあまり用いられる機会が少ないものの、株取引などでは特に活躍しているアルゴリズムとなります。

5.生成モデル

生成モデルはデータをもとにオブジェクトをつくることが特徴です。異常検知においては、正常データだけを学習するケースにおいて重要な役割を果たしています。

異常検知の活用事例


異常検知はメールなど身近な場面でも活用されています。また製造業や医療の現場でも異常を検知して、故障の検知や患者の病気予防に役立っています。詳しく3つの活用事例を紹介します。

1.スパム検知

スパムメールが届くと、受信ボックスではなく自動的に迷惑メールフォルダーに振り分けられている、という経験を持つ方は多いと思われます。この機能には、機械学習の技術が活用されています。機械学習を活用し、届いたメールのうち、どれがスパムメールでどれがそうでないかを識別しています。

2.故障検知

製造業では、製造ラインの異常や不良品を発見するのにも、機械学習が利用されています。異常や故障は、それほど頻繁に起こることではないので、機械学習に必要なデータを十分に用意するのが難しいです。そのため、さまざまなデータを機械学習で分析し、何らかの異常値を発見するという方法が使われています。

3.医療診断

医療の分野でも、機械学習は役立っています。患者の年齢や身長、体重、さらに血圧などのデータに加えて、センサーなど最新機器を利用すれば、患者の健康状態に関するさまざまなデータをリアルタイムで集めることが可能です。これらのデータを分析して、患者が病気かもしれないという情報を医師に提供することもできます。

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まとめ

いかがだったでしょうか。異常検知技術の特徴、メリットなどについてお分かりいただけたと思います。異常検知はあらゆる業務に必要不可欠です。もし異常検知システムの導入をご検討される場合は、簡単な操作で扱えるUMWELTをぜひご活用ください。

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