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機械学習のデータセットにCSVファイルがおすすめな理由とは?

 

機械学習やAIは業務効率化や新たなビジネスの創出をしているため、多くの企業で導入が進んでいます。機械学習では、正しく学習をするためにデータセットの取り扱いが重要です。この記事を読んでいる方の中には、機械学習におけるデータセットやデータ形式に興味がある方もいるのではないでしょうか。そこで今回は、機械学習やデータセットについて解説します。

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機械学習にはデータセットが欠かせない


ここでは、機械学習の概要とデータセットについて解説しましょう。

機械学習とは

機械学習は、AIを実現するために活用される要素技術の1つで、大量のデータを学習させて、そのデータに潜む法則性やパターンを導き出すことができます。機械学習は、人間だと膨大な時間がかかる作業を速やかに実施できるため、業務効率化につながります。他にも、データに基づく正確な作業が可能です。たとえば、製造現場の異常検知システムとして機械学習が活用されています。機械学習によって製造で使用する機器の異常を判定し、異常が発生したらアラートを通知する仕組みを実現しているのです。その結果、人間が張り付いて機械の監視をする必要がなくなり、労働時間の短縮につながります。

データセットとは

データセットとは、機械学習でデータの学習をするときに処理させるデータの集合体のことです。機械学習で使われる前は、IBMのメインフレームコンピュータで扱うファイルのことをデータセットと呼んでおり、ファイルと同義で利用されることもあります。データセットは、機械学習において精度を決める重要な要素です。詳しい種類については後ほど解説します。

機械学習ではさまざまなデータを扱う

機械学習では、ビジネス上で解決したい課題や目的に応じたさまざまなデータが必要です。データは機械学習のアルゴリズムで学習を繰り返すため、質や量に応じて最終的な精密度も異なってきます。機械学習では、主に以下の形式でのデータが利用されます。

  • 画像データ
  • テキストデータ
  • 動画データ
  • 数値データ

画像データは画像解析で利用されます。画像解析は、画像自体を認識させる「分類」と部分的に判別する「検出」の2種類が代表的な活用です。テキストデータは文字列で構成されているデータで、そのままだとコンピュータが処理できません。したがって、自然言語処理などによってコンピュータでも理解できる形に加工します。動画データは、音声認識でよく使われています。音声をコンピュータに認識させることで、会議の議事録作成や電話の自動応答などで活用されているのです。数値データは、機械学習で最も利用されている形式です。数値データは蓄積したデータを統計的に分析したり、異常なデータを検知したり、需要予測などで使われたりと活用が進んでいます。

機械学習におけるデータセットの種類


機械学習におけるデータセットには、主に以下の3種類があります。

  • テストセット
  • トレーニングセット
  • バリデーションセット

テストセット

テストセットとは機械学習の最終段階に使われており、モデルの精度を確認するためのものです。機械学習では、精度を向上させるために試行錯誤を繰り返しながらモデル構築をしていきます。テストセットは、改善を繰り返したモデルの精度を最終チェックするために欠かせないデータセットです。

トレーニングセット

トレーニングセットとは、機械学習で最初に利用されるものです。また、最もデータ規模が大きいデータセットとなっています。機械学習では、まずはじめに学習対象となるデータを大量に取り込む必要があります。したがって、トレーニングセットではデータ量が大切です。

バリデーションセット

バリデーションセットとは、トレーニングセットの訓練後に利用されるデータセットです。具体的には、機械学習アルゴリズムの動きを制御するパラメータでもある「分類器」のハイパーパラメータをチューニングする目的で利用します。バリデーションセットは、前述したテストセットと混合されるケースがあります。しかし、テストセットはパフォーマンスのテストとしての利用だけですので注意が必要です。

データセットの保存形式はCSVファイルがおすすめ


データセットは、CSVファイルでの保存がおすすめです。理由としては、下記の3つがあげられます。

CSVファイルは扱いやすい

CSVは、さまざまなシステムとの互換性が高いため扱いやすいです。例えば、多くの企業で利用されているエクセルをはじめ、メモ帳、メールソフト、SQLServerといったデータベースなどへのインポートやアウトプットが可能です。これらのシステムに取り込むことで、データの閲覧や編集ができます。

エクセルファイルは互換性が劣る

エクセルファイルとは拡張子が「.xlsx」で保存されているファイルで、表計算ソフトで利用されることが多いです。多くの企業ではエクセルを活用しているため、CSVではなくエクセルファイルを活用したいケースもあるでしょう。しかし、エクセルファイルはCSVファイルと比べて互換性が劣るためおすすめできません。

テキストファイルの特徴も確認しよう

テキストファイルとは、文字の情報だけを記載したファイルのことです。文字情報とは、ひらがな・カタカナ・漢字・英数字・記号などの文字コードによって表示されるデータを指します。テキストファイルは、CSVファイルと同様にさまざまなソフトウェアで利用できる互換性の高いファイル形式です。

データセットにCSVファイルを活用する際の注意点


データセットにCSVファイルを活用するときは、以下の点に注意しましょう。

数値データと文字データを混同させない

CSVファイルでは、一つのデータに数値データと文字データを混合させないようにしましょう。CSVファイルはカンマ区切りでそれぞれのデータが記載されており、データごとに型が決まっています。例えば、文字の場合は文字列を許容する型になっており、数字の場合は数字形式の型になっているのです。したがって、混合させることで本当は数字で処理したいのに文字列形式になってしまう可能性があります。

空の意味を統一する

CSVファイルでは、データの中に含まれる空の意味を統一するのが大切です。データ自体には、空のデータがあっても問題ありません。ただし、データセットの空に対しては「測定されていない状態」のように、一つの意味だけを与えるのが重要です。もし、空の状態に値を0のものも含めてしまった場合、空のデータを正しく判別できなくなってしまいます。

文字化けに注意する

文字化けとは、コンピュータで表示したときに正しく表示されない状態です。CSVファイルは、文字コードによって開いたときに文字化けしているケースがあります。文字化けしたときには、メモ帳などのテキストエディタを開き、文字コードを別のものに指定して保存することで解消できます。

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機械学習では、データセットを正しい形式で利用する必要があります。しかし、データセットの作成には専門的な知識を持ったAI人材が必要であるため、企業内でなかなか人材の用意ができないケースもあるでしょう。そこでおすすめなのが、TRYETINGの「UMWELT」です。

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まとめ

機械学習におけるデータセットとはプログラムで処理される集合体のことで、CSVファイルでの保存がおすすめです。データセットの作成やCSVファイルの取り扱いについては、専門的な知識を持った人材が必要となります。しかし、多くの企業ではAI人材不足となっているのが現状です。UMWELTは、ブロックを組み合わせるという直感的な操作のみでAI分析が実行できる、誰でもかんたんに使えるAIツールです。これから機械学習を活用していきたいと考えている方は、今回紹介した「UMWELT」の導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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