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異常検知システム向けのライブラリは?ビジネスに応用する方法も紹介

 

異常検知の技術は、うまく活用することでビジネスにポジティブな影響を及ぼします。この記事を読んでいる方の中にも、異常検知システムを導入して業務を効率化したいと考えている方がいるのではないでしょうか。しかし、そもそもの導入方法やビジネスへの応用方法が分からず、悩む方も多いと思います。そこで今回は、異常検知システムの作り方や導入方法について詳しく解説していきます。

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異常検知とは?


異常検知とは、蓄積された大量のデータをそれぞれ比較し、その中から挙動がおかしいデータを検出する技術。異常検知の手法には「外れ値検知」「異常部位検出」「変化点検知」の3つがあります。異常発生時に、それを検出できることは大きな価値を持つことから、簡単なものから複雑なものまで、多くの異常検知システムがさまざまなビジネスシーンで活用されています。では、異常検知はどのようなプログラムに利用されているのでしょうか?

異常検知プログラムを活用している例


異常検知プログラムの活用例としては、以下の3つが挙げられます。ここからは、それぞれの活用方法について解説していきます。

  • 不正取引の検出
  • 設備の故障検知・稼働率向上
  • 不良品の検出

不正取引の検出

異常検知プログラムは金融取引において、不正取引を検出するために使われています。不正取引とは、他人のクレジットカードを利用したり、相場操縦行為をしたりするなど、悪意を持った取引を指し、異常検知システムの対象です。異常検知では、何をもって不正取引とするのかを定義する必要があり、統計的なデータに基づいたアプローチが大切です。

設備の故障検知・稼働率向上

異常検知プログラムは、工場の設備不良や故障を検知するためにも活用されています。工場で設備不良が起きた場合、一日の生産計画に大きな影響を与えてしまいます。そのため、長期間利用できなくなる状態は避けなければなりません。そこで、事前に不良を検知して適切にメンテナンスし、不良の目を摘んでおくことで設備稼働率の向上につながります。

不良品の検出

異常検知プログラムは不良品の検出にも活用されています。不良品の検知では良品をAIに学習させ、正常品以外のものを不良品として識別させる仕組みがとられています。これまでは熟練の作業員によって一つずつ確認作業をしていたため、不良品の検出は大きな負担となっていました。しかし、AIが自動で商品の状態を判別することで作業員の業務負担が減り、他の業務へと時間を使えるようになります。

異常検知プログラムの作り方


異常検知プログラムはプログラミングによって構築されていきます。ここでは、異常検知プログラムに利用される「Python」で開発する方法を解説します。

開発によく使われる言語はPython

異常検知プログラムには「Python」というプログラミング言語がよく使用されます。これは、異常検知で利用される「ニューラルネットワーク」の仕組みをPythonが構築できるためです。Pythonは、こうした異常検知などの機械学習として利用されるだけではなく、Web開発やスクレイピングにも活用される、幅広い役割を持ったプログラミング言語です。

Pythonには異常検知プログラム向けのライブラリがある

Pythonには異常検知システムで活用できるライブラリがあります。ライブラリとは、特定の機能を持つプログラムを引用可能な状態に定型化したものです。これを呼び出すことで、自ら一から開発することなく、特定の機能を効率的に利用できるようになります。また、ライブラリはプログラミング言語によって提供される機能が異なります。PythonではAIや機械学習で活用できるライブラリが多数提供されています。

Pythonで異常検知プログラムを作るときに使われるライブラリ


異常検知プログラムで活用されるPythonのライブラリは、以下の7つです。

  • Pandas
  • NumPy
  • SciPy
  • PyOD
  • Matplotlib
  • PyCaret
  • Sklearn

Pandas

Pandasは一般的な表計算から、統計量の算出することや、データ整形をすることに優れているライブラリです。異常検知では、外れ値の処理で利用されます。

NumPy

NumPyはベクトルや行列といった多次元配列など、配列処理能力を得意としているライブラリです。異常検知においては、多次元配列を効率的に計算したいときに活用できます。

SciPy

SciPyはNumPyと同じく数値計算用のライブラリです。異常検知では、データ量の多い解析を実施したいときに活躍します。

PyOD

PyODは変化量が多い観測データの外れ値検知に活用されるライブラリです。PyODで提供されている手法は統計モデルや機械学習など目的に応じた選択ができます。

Matplotlib

Matplotlibは分析したデータをグラフ化してくれるライブラリです。複雑なデータでも、グラフ化で傾向や特徴が分かりやすくなります。さまざまな種類のグラフを扱える上に、表示形式を選択できるため、異常検知をグラフ化したい場合に有効です。

PyCaret

PyCaretは異常検知のアルゴリズムを多数提供しているライブラリで、異常検知の教師あり学習と教師なし学習のそれぞれで活用できます。したがって、機械学習を活用した異常検知プログラムを構築したいときに効果的なライブラリです。

Sklearn

Sklearn(scikit-learn)は、分類や回帰、クラスタリングをはじめとする様々な機械学習手法が利用できるPython向けのライブラリです。前述したNumPyやSciPyの出力データを入力データとして使うことができる、他のライブラリと使用しやすい特徴があります。

異常検知プログラムを導入するときのプロセス

異常検知プログラム導入時のプロセスには以下のものがあります。最初の段階であるプロジェクトの企画・立案では、異常検知プログラムを活用する目的の明確化が重要です。目的が定まらなければ、導入すること自体が目的となってしまい、思ったような効果を得られない可能性があります。二段階目のPoCでは、検証と評価を繰り返し実施することが基本です。スムーズに運用するためにも、評価時の指標をあらかじめ明確にしておく必要があります。最終段階であるビジネスへの適用では、既存の業務へ影響を与えないスムーズな適用が求められます。そのため、運用中は定期的に見直しながら進めることが大切です。

  1. プロジェクトの企画・立案
  2. PoCの実証
  3. ビジネスへの適用

効率的な異常検知にはAI・機械学習を活用しよう

異常検知システムはAIや機械学習を活用すると、より効率化できるでしょう。AIの導入により、大量のデータからパターンや規則性を算出できるため、正常な振る舞いと異常なものを導き出せるのです。その結果、迷惑メールやクレジットカードの不正利用といったスパム検知などを可能とします。

AIを導入するならTRYETINGの「UMWELT」がおすすめ!

異常検知を実装するためには、上記のような専門的な知見が必要です。しかし、多くの企業ではAIの知識を持った人材が不足しているため、実装に時間がかかるケースも多いでしょう。そこでおすすめなツールが、開発コストなしにAIシステムを構築できる、ノーコードAIクラウド「UMWELT」です。UMWELTには、主に以下3つのメリットがあります。

  • 業務スタイルに応じたAIシステムを導入できる
  • 業界最安値水準の料金
  • コンサルタント伴走サービスも提供

業務スタイルに応じたAIシステムを導入できる

アルゴリズムは目的に応じて最適なものが異なります。UMWELTには多数のアルゴリズムが搭載されているため、自社に適したシステムを採用できます。

業界最安値水準の料金

UMWELTは数あるAIプラットフォームの中でも、業界最安値水準というコストの低さが魅力です。業界平均のおよそ1/10のコストでAIの導入が可能です。

コンサルタント伴走サービスも提供

UMWELTではオプションでコンサルタントの伴走サービスを提供しています。導入から運用時に至るまでサポートをしてくれるため、ツールの導入が初めての方でも安心して利用できることが特徴です。

まとめ

異常検知は業務効率化につながるため、積極的に導入を進めていきたい技術です。企業で導入する場合には、異常検知を得意とするライブラリを活用することで、システム開発ができます。しかし、企業ではAI人材が不足しており、なかなか開発まで手が回らないとお悩みの方もいるのではないでしょうか。UMWELTはノーコードでAIを実現できるため、AI人材がいなくてもAIシステムを導入できます。AIを活用したシステムを構築したい方は、UMWELTの導入をぜひご検討ください。

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