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COLUMN コラム

ディープラーニング

画像認識とは?ディープラーニングとの関係と導入事例10選

アメリカの犯罪捜査ドラマなどで、防犯カメラの画像から瞬時に容疑者を割り出すシーンを見たことがあるでしょう。現実の世界でも、画像認識という技術はスピーディーに進化し、待望の分野として注目を受けています。ここでは画像認識のあらましと、画像認識と密接な関係にあるディープラーニングという技術、さらには、画像認識がすでに実社会で実用化され、世の中を便利に変えている事例をご紹介します。

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画像認識とはパターン認識技術のひとつ


「画像に映っている物体は何か?」という判断をコンピュータに行わせるのが画像認識技術です。近年、この技術の発展は目覚ましく、自動運転の実用化など次世代のイノベーションにも深く関わり、研究が進んでいます。

画像認識とは?

画像認識(Image Recognition)とは、画像や動画から文字や顔などのオブジェクトや、特徴を認識して検出するパターン認識技術のひとつ。スマートフォンの指紋認証や銀行ATMの顔認識システムなど、すでに私たちの身近な生活に入り込み、欠かせない存在となっています。「写真の人物が誰なのか」。この、人間にとって容易な認識処理をコンピュータが自動的に行うには高度な技術が必要です。それゆえ、コンピュータービジョンなどの関連技術で重要な研究対象となっており、さまざまな分野で応用・実用化されることが期待されています。

ディープラーニングとは?

ディープラーニング(Deep Learning)とは、AI(人工知能)が自動的に大量の未加工のデータ(ビッグデータ)にアクセスし、そのデータ群の特徴やパターンを発見する機械学習技術の一種で、深層学習とも呼ばれています。ディープラーニングは、ニューラルネットワークをベースにしています。ニューラルネットワークとは脳の神経回路の一部を人工的に模した数理モデルで、入力からアウトプットまでの情報処理を「多層(ディープ)化する」ことで、分析精度の飛躍的な向上に成功しました。
層の数を増やしたものをディープニューラルネットワーク(Deep Neural Network:DNN)と言い、情報の複雑さに対応できる優れた技術に発展しています。

▼更にディープラーニングについて詳しく知るには?
ディープラーニングとは?機械学習との違いやビジネスに取り入れる方法を解説

画像認識はディープラーニングを利用してできることの一つ

人々の暮らしをより便利で豊かにするために、ディープラーニングができることとして「画像認識」「音声認識」「自然言語処理」「ロボットによる異常検知」の4つの分野が挙げられます。その中で画像認識は、SNS上で人のタグ付けをするなど既に実用化されインターネット空間などで力を発揮しています。さらに、リアルな世界ではクルマの自動運転を実用化するための最重要技術として語られ、今後のイノベーションの鍵となっています。

ディープラーニングによる画像認識を導入するメリット


画像認識は「人間の目」に代わることから応用範囲がとても広く、サービス業や農業、水産業、さらに製造業や医療など広範囲でバラエティに富んだ活躍が期待され、もたらされる恩恵は計り知れません。身近な例を見てみましょう。

安全な作業環境を確保

製造現場や物流現場の安全性を高めるために、画像認識技術の導入は非常に有効です。あるメーカーでは、工場内を行き来するフォークリフトに車載カメラを導入し、安全走行のサポートをしています。カメラは95%以上もの高精度で人や標識を検出。即ドライバーに知らせるだけでなく緊急停止機能とも連動しています。

人手不足の解消

警備業界にとっては、画像認識が人手不足解消の有効な切り札になります。道路工事の交通誘導ではカメラが車両や通行人を検出し、詳しい状況を警備員にリアルタイムで無線連絡。人手を大幅に削減した警備が可能となりました。さらに警備員の死角をカメラで補うこともでき、警備の精度向上にも繋がっています。

コストの抑制

企業が画像認識を導入する際に重要視するのがコスト面です。上に挙げた例では、設備導入とランニングコストの総額が人件費を下回り、導入効果が分かりやすいでしょう。さらには、画像認識を使うことでサービスの付加価値が上がり売上増に結びつく、公共事業の競争入札で加点がつくなど、営業コストの抑制という点でも有効です。

ディープラーニングを利用して画像認識を行う仕組み


ディープラーニングの画像認識には主にCNNという仕組みが使われています。CNNとは、畳み込み層とプーリング層が交互に存在し成り立つモデルで、画像データを入力すると、まずは畳み込み層で特徴量の検出が行われます。その後、特徴量の情報はプーリング層に送られ、情報を圧縮。圧縮された情報は次の畳み込み層に送られ…という手順が幾度も繰り返されます。最終的にその画像データを「白い猫」という一次元の形で出力するために全結合層を経由し、結果としてアウトプットします。

画像認識だけでなくディープラーニングの開発にもPythonが適している理由


ディープラーニングにはPythonがよく使われますが、その理由は充実したライブラリ(特に機械学習では頻出の、行列計算を支援するNumPyライブラリの存在が大きい)があることや、CやC++と言ったコンパイラ言語を呼び出すことが可能で、計算処理を高速で行えるという利点が大きいからだと言えます。また、Pythonは大学の理数系教育でよく採用され、卒業後もそのまま利用するため、コミュニティが拡大しやすい点もメリットでしょう。

ディープラーニングを利用した画像認識が注目される理由


AI開発の歴史は「ディープラーニング以前」と「ディープラーニング以後」に分けられるほど、非常にインパクトのあるブレイクスルーでした。その過程の概要を解説します。

画像認識とディープラーニングの関連性

例えば、メロンとバナナの画像を大量に用意し、メロンには「M」、バナナには「B」というラベルを付けるとします。従来のシステムでは、例えばメロンらしさとして「緑色」「網目」「丸」などの特徴(特徴量)をヒトが指定する必要がありました。しかし、ディープラーニングを使うことでAIは自律的に画像を学習しながら「メロンらしさ」や「バナナらしさ」を自ら発見し、新たな画像が「メロン」なのか「バナナ」なのかを見分けることが可能になったのです。

ディープラーニングを活かしたモデルがILSVRC2012で優勝

2012年、コンピュータによる物体認識の精度を競う国際コンテストILSVRC 2012にて、トロント大学のチームが初めてディープラーニングを活用したモデル「AlexNet」を登場させました。その認識精度はエラー率17%弱。他チームの26%程度と比べて圧倒的に高い精度で優勝し、大きなニュースになりました。それをきっかけにディープラーニングは世界的に注目を集め、先端企業が競って研究を進める技術となったのです。

さまざまな業界の画像認識の導入事例10選


画像認識はディープラーニングにより精度が飛躍的に向上し、すでに多種多様な場所で導入が進み、社会を便利に変えています。企業や公共の場所における導入事例の一部を、ここでご紹介しましょう。

1.航空

インバウンド需要が高まる中、法務省入国管理局では、日本人帰国者の入国手続きを簡素化するために顔認証ゲートの導入に踏み切りました。 パナソニックの顔認証ゲートは「初めての人でも、抵抗感なく迷わない」簡単・安心なセキュリティシステム。パスポート内のICチップの顔写真と、入国ゲートで撮影した本人の写真を照合し本人確認を行います。独自の技術で、老化や化粧、表情による顔の変化も認識できる優れものです。

2.製造

製造大手JFEスチールとNECは、画像認識技術による製鉄所作業員の安全管理システムの開発を開始しました。JFEスチール社の製鉄所内は場所によって照明条件が異なり、さまざまな設備が配置されていることに加え、作業員も動き回ることから、人物検知が難しい環境でした。そこで、ディープラーニングによって大量の人物画像をAIに学習させ、実用レベルでの人物検知を実現しました。それにより、条件によって立ち入りが制限されるエリアをAIが正しく認識できるようになり、スムーズな安全管理の実現を可能にしました。

3.通販

中国のアリババ・グループのオンライン通販サイトで使用されている画像検索技術も興味深いものです。同社によると、ユーザーのクレームは「欲しいアイテムを見つけるのが困難」、「アイテムが豊富すぎて混乱する」の2つに集約されるとのこと。そこで、欲しい商品の写真をアップロードすると、サイトに掲載されている膨大な商品の中から類似のものを見つけてくれるサービスを導入し、ユーザーの獲得に繋げています。マシンラーニングとディープラーニングを活用したアリババ独自の画像検索エンジン「Image Search」が、この技術を支えています。

4.水産

電通と電通国際情報サービス、双日が開発したのは、天然マグロの品質を判定する画像認識システム「Tuna scope」。マグロの目利きになるには、最低でも10年はかかるそうですが、後世にその技術や知識を伝えるのが難しくなっています。「Tuna scope」はキハダマグロの断面画像を収集。これらをマシンラーニングでAIに覚えさせ、たった1か月で目利きのノウハウを取得させました。開発したアプリを焼津の水産工場の検品フローに投入したところ、35年のベテラン職人と約85%の一致度を達成したとのことです。

5.飲料

2019年5月、アサヒビールはNECと共同で画像認識技術を用いた輸入ワインの中味自動検査機を開発したと発表しました。同検査機では、画像認識システムに加え、赤外光照明や専用カメラを使用。ワインを検査機にかけると、約10秒間瓶が傾斜・旋回し、液体に緩やかな渦流が発生。ラベルに隠れて見えなかったわずかな異物も発見でき、これまで検査員の目視で行われてきた繊細かつ熟練した作業を、機械に置き換えることに成功しました。

6.倉庫

ユニクロを展開するファーストリテイリングは、倉庫業務に画像認識AIを導入することで業務の効率化・自動化に成功しています。

  • RFIDによる検品の自動化
  • 入出庫の自動化
  • ピッキング作業の最適化
  • 荷物量に応じた配送箱容積の最適化
  • 配送仕分けの自動化
  • 商品コンテナ片付けの自動化

この取り組みにより、スタッフを約10分の1に削減できました。

7.医療

富士フイルムは、画像認識を活用した新型コロナウイルス肺炎の診断支援技術開発を開始しました。京都大学と共同開発した間質性肺炎の病変を定量化する技術を応用し、新型コロナウイルス肺炎患者の経過・治療効果の判定などをサポートします。肺炎の進行や治療の効果を確認するには、数百枚にもおよぶCT画像を読影が必須で、医師に負担がかかります。AIはそんな医療現場の負担軽減にも大きく貢献できます。

8.農業

静岡県湖西市できゅうり農家を営む小池さんは、きゅうりの選別を自動化する仕組みを独自で開発し、実用化まで成功しました。見た目での判断がすべてだったきゅうりの等級を、AIの学習データとして蓄積。最初は元のデータを持つお母さんの経験や知識を借りながら、ディ-プラーニングのデータベースとして積み上げ、判別の精度を上げることで完全な自動化を実現しました。

9.鉄道

パナソニックとパナソニック システムソリューションズ ジャパンは、ホーム、コンコース、改札外などの駅運用の安心・安全と、従事者の業務支援、利用者へのサービス向上を目的とした新しいシステムをつくっています。人物、属性、行動、物体などの画像認識技術を活用した列車運行支援サービスや、アクセシビリティ支援サービス、巡回支援サービス、規制・誘導支援サービスなど、ユーザーニーズに寄り添った内容に、期待と注目が集まっています。

10.警備

綜合警備保障(ALSOK)では、監視カメラの映像解析などを中心にIT活用を進め、中でも「4K」と「5G」の活用に積極的です。高精細な4Kカメラは肉眼で捉えられない異常も検知可能。その情報を次世代通信規格「5G」に載せることで、危険の予兆をほぼリアルタイムで警備員に送ることができるようになります。今後は火山災害などの自然災害や、インフラのモニタリングについてもAIを活用し、サービスを提供していく計画があります。

画像認識を導入するときの注意点


便利でコスト抑制にもつながる画像認識の技術ですが、実際に導入するにあたって気をつけるべきことは何でしょうか。

1.要求する性能を定めておく

  • 多種のものの中から特定のものだけを抜き出したいのか、あるいは複数のカテゴリに分類したいのか
  • 分類に使う時間は?
  • 分類結果をどう利用する?

など種々の条件を踏まえ、求める性能を確定した上で学習モデルの設計を行う必要があります。

2.画像の品質を安定させる

光の当たり具合や解像度など、画像の品質にばらつきが大きいと、その影響で抽出したい特徴を見つけ出すのが難しくなるという課題があります。そこで撮像環境を整え、撮像品質を安定させることでこれらの影響を少なくできます。

3.特徴がわかりやすい画像を用意する

対象物がはっきり映り、さらに余分な情報がない画像が理想的です。「画像が暗く背景との境目がはっきりしないので、光量を増やしてコントラストを上げる」など、画像に手を加えることによって特徴を抽出しやすい画像に変えることも考慮しましょう。

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まとめ

画像認識技術はディープラーニングと結びついて瞬く間に進化しています。すでに色々な場所で最新技術として使われ、今後さらに発展することをお分かりいただけたでしょうか。私たちが生きているうちに近未来のSFの世界が実現するかどうかは、画像認識が鍵を握ると言えそうです。

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