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【重要】機械学習に特徴量は必要不可欠!重要な理由と選択方法を解説

 

機械学習は売上予測をして仕入れ量を調節したり、画像認識により高い精度での不良品検出を自動化させるなど、様々な場所で導入されています。この機械学習を知るにあたり、「特徴量」への理解は不可欠です。この記事では、機械学習と特徴量について述べていきます。

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機械学習における特徴量とは、数値化された加工データ

1.機械学習とは

機械学習とは、AIを構成する技術要素の1つです。ミシンや自動車などは長い歴史を持つ機械ですが、頭脳に当たる部品はなく機械自体が学習するという概念はありません。しかしAIには人工知能が備わり、自律的に学習することができます。機械学習はAIの誕生とともに近年急速に発展している、比較的新しい技術分野なのです。機械学習の主な使用目的は識別と予測で、受け取ったデータをもとにルールやパターンを発見するのを得意とします。機械学習ブームの火付け役となったのが、ディープラーニングの技術です。ディープラーニングにけん引されながら機械学習技術は進展し続けています。

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2.特徴量とは

特徴量とは、対象の特徴が数値化されたもののこと。人間を例にとると、身長や体重、年齢、性別などを数値で表すことができます。さらに視野を広げれば、日々の行動範囲やカロリー摂取量、睡眠時間や握力なども特徴量の例となるでしょう。抑えておきたいのは、特徴量とは特徴そのものではなく、数値化された値だということ。そして、データを特徴量に変換する作業を特徴抽出と呼びます。

3.機械学習と特徴量の関係性

機械学習のモデルを構築するためには、AIに膨大な量のデータを学習させる必要があります(教師あり学習)。良質な機械学習には良質なデータが欠かせませんが、その良質なデータとしてふさわしいのが、信頼性が高く洗練された大量の特徴量(数値データ)なのです。裏を返せば、特徴量の精度が低ければ機械学習による予測、分析の精度も低く、利用価値のない結果となってしまいます。統計的に予測を行う機械学習の場合、エクセル形式などで保存されたデータがきれいに揃っていることが求められます。基準を統一し、似たものや余計なものを省くなど、データを均一に保つことが結果のクオリティを左右します。

特徴量エンジニアリングとは

特徴量エンジニアリングとは、機械学習​​モデル​の​精度​や効率を向上させる目的で、追加の変数(特徴量)を構築してデータセットに加える技術です。追加の変数を決定する人物には、ビジネス上の課題と入手可能なデータソースに関する十分な知識が必要で、データを通して問題そのものに向き合える人でなければなりません。例えば、銀行が企業への融資を継続するかどうか決定する場合、地域の景況感や需要のトレンドなど、適切な外部ソースを見つけてデータに加えることで、より信頼性の高い分析結果を得られます。特徴量エンジニアリングは、結果の重大性を伴う研究分野だと言えます。

特徴量選択とは?主な選択方法を解説

良質な機械学習に向け、特徴量の種類をどのように選べばよいのでしょうか。ここでは、代表的な特徴量選択手法をご紹介します。

1.フィルタ法

単変量特徴量選択とも呼ばれるフィルタ法は、最も優位であると考えられる特徴量を選び出す手法です。一つひとつの特徴量と学習目的の関係を統計的に検証し、「これが最も優位」とはじき出します。それぞれの特徴量を検証する際の計算量が少ないというメリットがある一方、複数の特徴量の相互作用を検証することはできません。

2.組み込み法

モデルベース特徴量選択とも呼ばれる組み込み法は、機械学習の学習工程と特徴量選択の工程を同時に行う方法です。代表的なアルゴリズムとして決定木などが挙げられます。特徴量それぞれの重要度を個別に算出することができますが、特徴量が変化するような場合には有効ではありません。

3.ラッパー法

反復特徴量選択とも呼ばれるラッパー法は、複数の特徴量を組み合わせて予測精度を検証し、最も精度が高くなるような組み合わせを探す方法。複数の特徴量を同時に扱えるという利点があります。その一方で特徴量の種類が多い場合には計算量が膨大なものになってしまい、時間や手間を見積もった上で活用する必要があります。

機械学習における特徴量の具体例

ビジネスやものづくり、サービス業などさまざまな分野で進む機械学習の導入。では実際にどのような特徴量が利用されているのか、ディープラーニングを用いる場合も含めて、考えられる例をご紹介しましょう。

1.画像認識で指定

画像はコンピュータにとって単なる画素(ピクセル)の集まりでしかなく、画像認識での特徴量の指定はなかなか難しいことです。そこで、一定のピクセルの集まりを特徴量に変換する、という方法が取られています。例えば、樹木の病害虫の症例画像からどんな薬剤を用いるか判定するAIを開発するとしましょう。まずは症状部分の画像をRGB情報として読み込み、近い色をまとまりとして認識するといった処理を行います。その後、病徴や害虫の色や大きさなどを特徴量として設定し、パターンとして学習させることで判定に繋げていく方法が考えられます。

2.データから売り上げを予測

予測の精度には幅があるものの、売上予測などの数値で表されるデータは、比較的特徴量を把握しやすい項目だと言えます。売上予測の目的変数は、過去の売上実績です。そして説明変数は、気温や湿度、曜日や周辺の特売の有無、配布したチラシの部数などが挙げられます。感染症の感染者数など、時々の事情を織り込むことも肝心でしょう。これらを特徴量として学習させ、翌日に変数を入力することで、AIが翌日の売上予測をできるようになります。

3.ディープラーニングによる自動化

ディープラーニングは、人間の神経回路を参考にした「ニューラルネットワーク」がベースの機械学習技術の1つ。最大の特徴は、「データ群からどんな特徴量を参考に学習すべきか」をAI自体が抽出できる点にあります。ディープラーニングには大量のデータと膨大な計算量に耐えられるハードウエアが必要ですが、特徴量の選択が自動化できるメリットは大きいです。

特徴量とディープラーニングの関係性

機械学習を実際のビジネスで活かす場合、どの特徴量を選択し、どの特徴量を選択しないかの判断はデータサイエンティストやエンジニアが手掛ける領域とされる専門分野です。しかし、もしAIが自動的に特徴量の選択を的確に行うことができれば、長期的なコスト削減や企業独自でノウハウを獲得していけることになります。機械学習導入時にディープラーニングを取り入れるかどうかは、重要な判断の1つでしょう。

特徴量選択を導入するメリット


特徴量選択のメリットをまとめると、下記項目が浮かび上がります。

  • 計算コストと学習時間のダウン
  • 変数を少なくし、解釈性を上げる
  • 過適合を抑え、汎用性をアップ
  • 高次元データを使い、効率低下を予防

機械学習の導入方法

職場でも現場でのAIや機械学習の導入を検討している時期が来ているのではないでしょうか。導入するにはどんな方法が一般的なのか、解説していきます。

1.独自システムを構築する

多くの企業が機械学習を導入するにあたり、個別の事情に合わせた独自システムを構築する方法を採用しています。最適なアルゴリズムの選択やプログラム開発、システムのチューニングなど細かいオーダーに対応できるからです。しかし、この方法はかなりの手間と期間、費用を要し、特に社内に開発部門がない場合は、外部のベンダーにまるごと頼ることになります。

2.機械学習用のパッケージソフト・サービスを導入

PythonやSQLといった、機械学習用のパッケージソフトを導入して、機械学習を始める企業も多いでしょう。ユーザーにノウハウがなくても、導入直後から予測分析などを行えます。しかしながら導入コストは決して安いとは言えず、柔軟にカスタマイズできないというデメリットもあります。

3.クラウドサービスを活用

上記の2つの方法に対して、クラウドサービスを利用する方法もあります。プログラムや機械学習の知識のあるチームや担当者が社内にいれば、目的にピッタリ沿う機械学習の環境を素早く整えられます。クラウドサービスならハードウエアを購入する必要がないため初期投資が抑えられ、既に学習済みモデルを使える場合もあるなど、費用と省力化の面での魅力は大きいのではないでしょうか。

機械学習の導入にはTRYETINGの「UMWELT」がおすすめ

機械学習と特徴量の、切っても切れない深い関係をお分かりいただけたでしょうか。機械学習を取り入れて効率的なビジネス展開をしたいと思いつつ、「なかなかハードルが高い…」と思う方もいるかも知れません。そんな時にはぜひ、AIエンジニア不要・プログラミング不要のノーコードAIクラウドUMWELTを試してみてください。

まとめ

機械学習と特徴量の関係性についてご理解頂けたでしょうか。これらを理解した上で、現場への導入方法を模索している方は、まずはTRYETINGが提供するUMWELTのサービスページでご利用事例や活用シーンをご一読ください。

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